セットにおすすめのヘアオイル。理容師が教える本当の選び方と使い方
「髪をセットするのにおすすめのヘアオイルはありますか」。このご質問は、サロンの現場でお客様からいただくことが非常に多い、関心の高いテーマの一つです。ワックスのように髪を固めることなく、自然な質感で髪型を整えることができるヘアオイルは、現代の男性の整髪において、確かにおすすめできる優れた選択肢です。しかし、インターネット上には無数のおすすめ情報が溢れており、一体どれを信じれば良いのか迷ってしまうのも、また事実でしょう。ここでは、流行や口コミに流されることなく、髪の専門家である理容師が本気でおすすめする「セット用ヘアオイルの選び方の基準」と、その効果を最大限に引き出す使い方について詳しく解説いたします。
おすすめの基準その一:求める髪型で選ぶ
まず、おすすめのヘアオイルを見つけるための最初のステップは、ご自身がどのような髪型になりたいかを明確にイメージすることです。なぜなら、目指す髪型によって、最適なオイルの種類は全く異なるからです。
例えば、作り込みすぎない、ごく自然なまとまりと毛流れを求める方へのおすすめは、さらっとした軽い質感のオイルです。髪本来の動きや柔らかさを活かしながら、清潔感のある印象を高めてくれます。
一方で、流行の濡れたような艶と、立体的な束感を表現したい方へのおすすめは、しっとりとした重めの質感を持つオイルです。髪にしっかりと留まり、時間が経っても作った質感を維持する力があります。パーマをかけた髪の動きを際立たせるのにも、こちらのタイプが適しています。
おすすめの基準その二:ご自身の髪質で選ぶ
次におすすめの品を絞り込む上で欠かせないのが、ご自身の髪質との相性です。どんなに評価の高いオイルであっても、髪質に合っていなければ、その真価を発揮することはできません。
髪が細く、柔らかい髪質の方には、やはり軽い質感のオイルをおすすめします。重いオイルを選んでしまうと、髪が油分の重さに負けてしまい、根元から潰れて平坦な印象になってしまう可能性があるからです。
逆に、髪が硬く、量が多くて広がりやすい髪質の方には、その髪の力を程よく抑え、しっとりとまとめる力のある、ある程度重さのあるオイルが必要となります。軽いオイルでは物足りず、時間が経つにつれてまとまりが失われやすくなります。
おすすめのセット方法:基本の手順
オイルを使った基本的な整髪の手順をご紹介します。まず、適量を手のひらに取ります。そして、両手のひらから指の間にまで、オイルが透明になるまで均一に、そして薄くしっかりと伸ばしてください。これが、ムラなく美しい仕上がりを作るための最も重要なこつです。次に、根元を避け、髪の内側から手ぐしを通すようにして全体になじませます。最後に、手ぐしで全体の毛流れを整えたり、指先で毛束をつまんで動きを出したりして、理想の形へと仕上げていきます。
私たち理容師が提案する「究極のおすすめ」
ここまで解説してきた通り、本当におすすめできるセット用のヘアオイルは、「あなたの求める髪型」と「あなたの髪質」、この二つの要素が完璧に合わさって初めて決まる、非常に個人的なものです。そして、この二つの要素を、誰よりも正確に、そして専門的に判断できるのが、お客様の髪を日々担当させていただいている、私たち理容師です。
私たちが提案する「おすすめ」とは、単に人気のある製品をご紹介することではありません。お客様の骨格や髪の生え癖を読み、日々の生活習慣を考慮した上で、数多く存在するプロ用の製品の中から「あなただけの最高の一本」を選び出し、さらに「ご自宅でご自身で簡単に再現できるセット方法」までを合わせてご提案すること。これこそが、どんな情報よりも信頼できる「究極のおすすめ」であると、私たちは考えています。
まとめ
セットにおすすめのヘアオイルを見つけるには、まずご自身の「なりたい髪型」と「髪質」という二つの基準を知ることが重要です。そして、その両方を満たす最高の一本と出会う最も確実な方法は、髪の専門家に相談することに他なりません。数多のおすすめ情報に迷われたなら、ぜひ一度、私たちにご相談ください。あなたのための「究級のおすすめ」を、責任をもってご提案させていただきます。