中学生の髪の悩みにヘアオイルを。初めての選び方と正しい使い方
「小学生の頃と髪質が変わってきた」「くせや広がりが気になって、髪がうまくまとまらない」「朝の寝癖がなかなか直らない」。体の成長と共に、このような髪の変化や悩みを抱えるようになる中学生は少なくありません。周りのお友達や、雑誌、インターネットなどで「ヘアオイル」という言葉を目にする機会も増え、ご自身の髪にも使えるのだろうかと、興味をお持ちの方も多いのではないでしょうか。結論から申し上げますと、中学生がヘアオイルを使うことは、髪の悩みを解決し、これから先の健やかな髪を育む上で、とても素晴らしい選択です。ここでは、初めてヘアオイルを使う中学生の皆さん、そしてそれを見守る保護者の方に向けて、選び方のポイントや、学校生活にも適した使い方を理容師の視点から優しく解説いたします。
中学生にヘアオイルをおすすめする理由
思春期は、心と体が大きく成長する大切な時期です。髪も例外ではなく、ホルモンバランスの変化によって、それまで直毛だった髪にうねりが出始めたり、乾燥しやすくなったりと、様々な変化が現れます。ヘアオイルは、こうした変化によって乱れがちな髪の水分バランスを整え、扱いやすく、まとまりのある髪へと導いてくれます。
また、屋外での部活動による強い紫外線や、プールの授業後の塩素なども、髪が傷む大きな原因となります。ヘアオイルは、こうした日々の外部からの刺激から髪を守る保護膜の役割も果たしてくれます。夜、髪を乾かす前に使う習慣をつければ、寝癖がつきにくくなったり、忙しい朝の準備が少し楽になったりするという嬉しい効果も期待できます。
初めてのヘアオイル選び:三つの大切なこと
では、初めての一本は、どのような基準で選べば良いのでしょうか。中学生の皆さんが安心して使えるための、三つの大切なポイントをご紹介します。
一つ目は、香りが強すぎないものを選ぶことです。学校という場所を考えると、香りがほとんどない無香料タイプか、石鹸のようにごく自然で控えめに香るものが安心です。ご自身が心地よく感じるだけでなく、周りの人への配慮も大切にしましょう。
二つ目は、べたつかない「軽い質感」を選ぶことです。思春期は、体の成長に伴って皮脂の分泌も活発になりがちです。しっとりとしすぎる重いオイルは避け、さらっとした軽い使用感のオイルを選ぶことで、清潔感を保ちながら、自然な仕上がりを叶えることができます。
三つ目は、髪と肌に優しい成分で選ぶことです。体が大きく変化しているデリケートな時期だからこそ、できるだけ刺激の少ない、髪と肌に優しい天然由来の成分などで作られた製品を選ぶことをお勧めします。
基本的な使い方と、学校での整髪への応用
ヘアオイルの最も基本的で効果的な使い方は、夜、お風呂上がりの一手間です。髪を洗い、タオルで優しく水気を拭き取った後、ドライヤーで乾かす前に使います。ごく少量、髪の長さに合わせて数滴を手のひらに取り、薄く伸ばしてから、傷みやすい毛先を中心になじませてください。
朝の整髪にも応用できます。寝癖が気になる部分を少し水で濡らし、ほんの少しだけオイルをなじませてからドライヤーをかけると、驚くほど髪が言うことを聞き、まとまりやすくなります。ワックスのように固まることがないので、校則が厳しい学校でも、自然な艶が出て清潔感を向上させる、身だしなみの一つとして取り入れやすいでしょう。
困った時は、髪の専門家に相談しよう
ここまで選び方や使い方をご説明しましたが、世の中には本当にたくさんの種類のヘアオイルがあり、初めての一本をご自身だけで選ぶのは、大人であっても難しいものです。「自分の髪の悩みには、どの種類が合っているのだろう」「何を選んだら良いか分からない」と迷ってしまった時は、ぜひ一度、私たち理容師のような髪の専門家に相談してみてください。サロンでは、あなたの髪質を正確に診断し、最適なオイルはもちろん、正しい使い方まで、分かりやすく丁寧にお伝えします。保護者の方と一緒に、髪の相談に来ていただくことも、もちろん大歓迎です。
まとめ
中学生の皆さんにとって、ヘアオイルは髪の悩みを解決し、健やかな髪を育むための、とても頼りになる味方です。「控えめな香り」「軽い質感」「優しい成分」を基準に選び、「ごく少量を、毛先中心に」という使い方を守ることが、上手に付き合っていくための秘訣です。正しいヘアケアの知識は、これからの人生において、きっとあなたの大きな財産になります。その大切な第一歩を、ぜひ私たちにお手伝いさせてください。