70代からのヘアオイル。清潔感と品位を保つ、生涯の身だしなみ
豊かな経験を重ね、穏やかな円熟期を迎える「70代」。その人の生き様は、表情や佇まいに、深い味わいとして表れます。そして、その方の品位を静かに物語る上で、「身だしなみ」、特に髪のお手入れは、非常に重要な役割を果たします。「髪が細くなり、地肌が透けて見えるようになった」「艶がなくなり、白髪がぱさついて見える」「頭皮が乾燥して、かゆみを感じることがある」。70代の男性が直面する、こうした髪と頭皮の変化に優しく寄り添い、日々の快適さと清潔感を支えてくれるのが、「ヘアオイル」による、思慮深いお手入れです。この記事では、70代の男性のための、ヘアオイルとの上手な付き合い方について、理容師の視点から詳しく解説いたします。
なぜ、70代の髪と頭皮に、ヘアオイルが必要なのか
70代の髪と頭皮は、人生のどの年代よりも、デリケートで、そして乾燥しやすい状態にあります。長年の変化により、髪は細くなり、水分と油分を自ら保つ力が弱まっています。また、頭皮も皮脂の分泌が減少し、乾燥によるかゆみや、それに伴うふけといった、不快な悩みが生じやすくなります。
ヘアオイルは、こうした円熟期の髪と頭皮に、失われがちな「油分」を、最も穏やかな形で補給することができます。まず、乾燥した頭皮に潤いを与え、かゆみなどの不快な症状を和らげる手助けとなります。
そして、髪に対しては、パサつきがちな白髪や、細くなった髪の一本一本を、優しい油分の膜でコーティングします。これにより、髪は潤いを保ち、櫛通りが驚くほど滑らかになります。さらに、ヘアオイルがもたらす自然な「艶」は、白髪を黄ばんで見せることなく、品格のある、美しい銀髪へと見せてくれるのです。それは、若さとは違う、年齢を重ねたからこその、清潔感と品位を演出してくれます。
70代の男性が選ぶべき、ヘアオイルの基準
人生の集大成とも言えるこの年代で使う品は、何よりも「優しさ」と「品質」を基準に選ぶべきです。
最も重視すべきは、髪だけでなく、「頭皮」につけても安心であるか、という点です。非常にデリケートになっている頭皮に、余計な刺激を与えないこと。化学的な香料や、不要な添加物を極力含まない、天然由来の成分で作られた、肌に優しい高品質なオイルを選ぶことが、日々の快適さのための絶対条件です。
また、仕上がりの「軽やかさ」も重要です。髪のボリュームが気になり始めるこの年代において、重くべたつくオイルは、かえって髪を平坦に見せてしまいます。付けていることを忘れるほど軽く、自然な艶だけを与えてくれるような、さらっとした質感のオイルが理想的です。
香りについては、無香料を選ぶのが最も賢明です。あるいは、もし香り付きを選ぶのであれば、天然の植物から抽出された、ごくごく穏やかで、心を落ち着かせるような香りが良いでしょう。
日々の習慣としての、ごくシンプルなお手入れ
70代からのヘアオイルの使い方は、決して難しいものであってはなりません。毎日、無理なく続けられる、ごくシンプルな習慣であることが大切です。
朝、洗顔を済ませた後や、髪を整える際に、ほんの一滴、ヘアオイルを手のひらに取ります。それを両方の手のひらで薄く伸ばし、まず乾燥が気になる頭皮を、指の腹で優しくマッサージするようになじませます。
その後、手のひらに残ったオイルで、髪の表面をそっと撫でるようにして、パサつきを抑え、毛流れを整えます。たったこれだけの手間で、頭皮は潤い、髪はまとまりと品の良い艶を取り戻し、一日を快適に過ごすことができるのです。
まとめ
70代からのヘアオイルは、髪型を作るためのものではなく、ご自身の毎日を、より快適で、より心地よく、そして品位のあるものにするための、生涯のパートナーです。それは、ご自身の身体を労わり、大切にするという、豊かな生き方の表れでもあります。お客様の現在の髪と頭皮の状態に、心から寄り添い、最高の安心感と品質を持つサロン専売品の中から、究極の一本を、私たち髪の専門家が、責任をもって選び抜きます。これからも続く素晴らしい日々を、健やかで美しい髪と共に歩んでいく。そのお手伝いを、ぜひ私たちにお任せください。