メンズパーマにウェット感をプラス|色気と清潔感を両立するスタイリング術
動きのあるメンズパーマスタイルは、今やおしゃれなヘアスタイルの定番です。そして、そのパーマの魅力をさらに引き出し、印象を格上げするテクニックが、髪の「質感」をコントロールすることです。中でも、ツヤと束感を強調する「ウェット感」のあるスタイリングは、パーマが持つカールやウェーブを際立たせ、大人の色気や洗練された雰囲気を演出するとして、多くの男性から支持されています。今回は、メンズパーマとウェット感の相性の良さから、失敗しないスタイリング剤の選び方、そしてプロが実践するセット方法までを詳しく解説します。
なぜ「メンズパーマ×ウェット感」は相性が良いのか
パーマをかけた髪に、ウェットな質感を加えること。それは、互いの長所を最大限に引き出し合う、まさに理想的な組み合わせと言えます。
パーマの魅力を最大限に引き出す質感
ウェットなスタイリング剤が、パーマヘアのポテンシャルを覚醒させます。
- カールのリッジ(凹凸)が際立つ
パーマは、髪が濡れている時にカールが最も強く、くっきりと現れる性質があります。ウェット系のスタイリング剤は、その潤った状態を擬似的に作り出し、キープしてくれるため、パーマ本来の動きやリッジ(カールの凹凸)がより立体的になります。 - ツヤによる色気と清潔感
髪に濡れたようなツヤが出ることで、健康的で手入れの行き届いた、清潔感のある印象を与えます。同時に、その潤んだ質感が、カジュアルな中にも大人の余裕や色気を醸し出し、あなたの魅力を一層引き立てます。 - 広がりを抑え、まとまりが生まれる
パーマをかけた髪は、乾燥するとボリュームが出過ぎたり、パサついて広がったりしがちです。ウェット系スタイリング剤の適度な重みと保湿効果が、その広がりを効果的に抑え、まとまりのある綺麗な束感を創り出してくれます。 - スタイルの持続性が高い
ジェルやグリースといったウェット感を出すスタイリング剤は、セット力が高い製品が多いのが特徴です。朝に作ったスタイルが、湿気や汗にも負けず、一日中崩れにくいという実用的なメリットもあります。
ウェット感を出すスタイリング剤の選び方
一口に「ウェット感を出す」と言っても、その仕上がりの質感は様々です。自分のパーマスタイルや、なりたい印象に合わせて最適なスタイリング剤を選びましょう。
なりたい質感で選ぶ4タイプ
それぞれの特徴を理解すれば、スタイリング剤選びはもう迷いません。
- ジェル
最もウェット感が強く、パリッとした硬質な仕上がりになるのが特徴です。カールをしっかりと固定し、クリーンな印象を与えるため、ショートヘアのパーマスタイルや、きっちり見せたいビジネスシーンにも適しています。 - グリース
ジェルに近い強いツヤと高いセット力を持ちながら、固まりすぎずに再整髪が可能です。手に取った時は硬めですが、手のひらで伸ばすとオイル状になり、髪に馴染ませやすいのも特徴。クラシックな七三分けや、フェードスタイルとの相性が抜群です。 - ジェルワックス(ジュレ)
ジェルの持つウェットなツヤ感と、ワックスの持つ操作性の良さを両立させたハイブリッドタイプです。程よいツヤと動きを自在に表現でき、様々なパーマスタイルに対応できるため、一つ持っておくと非常に便利な万能選手です。 - ムース(フォーム)
泡状で出てくるため、髪全体に均一になじませやすいのが特徴です。水分を多く含んでいるため、乾いた髪につけてもパーマのカールを綺麗に再現し、ベタつかない柔らかいウェット感を出すのに適しています。
プロが教える「こなれたウェット感」の作り方
ウェットスタイリングの失敗例として多いのが、「ただのベタベタ」「不潔に見えるテカテカ」です。そうならないための、おしゃれで「こなれたウェット感」を出すための手順とコツをご紹介します。
濡らし加減とつけ方が重要
少しの工夫で、仕上がりはプロのレベルに近づきます。
- ベースは「ハーフウェット」から
スタイリングを始める前の髪の状態は、完全に乾いている状態ではなく、タオルドライ後や、霧吹きで少し湿らせた「半乾き(ハーフウェット)」の状態がベストです。スタイリング剤がなじみやすく、パーマの動きも綺麗に出ます。 - スタイリング剤は少量から
焦って最初から多くの量をつけてしまうと、修正が難しくなり失敗の原因になります。まずは小豆一粒程度の少量から手に取り、髪全体になじませてみて、足りなければ少しずつ足していく、という意識が大切です。 - 手のひら全体にしっかり伸ばす
スタイリング剤は、指の間まで含めて手のひら全体に、透明になるまでしっかりと伸ばしましょう。このひと手間をかけることで、髪の一部に固まってつく「ムラづき」を防ぐことができます。 - 根元を避けて中間から毛先に
根元、特に頭皮に近い部分にスタイリング剤がついてしまうと、トップのボリュームが潰れたり、時間が経つと頭皮の皮脂と混ざってベタつきの原因になったりします。髪の中間から毛先を中心に、優しく揉み込むようにつけるのが鉄則です。
美しいウェット感は、土台となるパーマで決まる
様々なテクニックをご紹介しましたが、忘れてはならない最も重要なことがあります。それは、どんなに優れたスタイリング剤や技術があっても、その土台となるパーマの質が悪ければ、決して美しいウェットスタイルは作れないということです。
最高の素材を創るプロの技術
最高のスタイリングは、最高の素材から生まれます。
- ダメージの少ないパーマ技術
髪が深刻なダメージを負ってパサついていると、どんなにツヤの出るスタイリング剤を使っても、芯からの美しい輝きは生まれません。プロの理容師は、お客様の髪質を正確に見極め、ダメージを最小限に抑える薬剤選定と技術で、健康的なツヤを保ったカールを創り出します。 - 計算されたカールの配置
プロは、ウェットな質感にした時に、髪の束感がどこに、どのように出ると最も格好良く見えるかを事前に計算し、ロッドの巻き方や配置を緻密にデザインしています。 - ベースカットの重要性
髪に美しいツヤを与え、まとまりを良くするためには、ベースとなるカットで毛量や質感が適切に調整されていることが不可欠です。パサつきの原因となるダメージ部分を的確に取り除くカット技術も、美しい質感の土台となります。 - パーマと質感のトータル提案
あなたの髪質や骨格、そしてなりたい印象を総合的に判断し、「あなたの髪には、この種類のパーマをかけて、このスタイリング剤で、こういうウェット感を出すのが一番似合います」という、最高の組み合わせをトータルで提案してくれます。
まとめ
メンズパーマにウェットな質感を加えるスタイリングは、パーマの魅力を最大限に引き出し、大人の男性に不可欠な色気と清潔感を両立させてくれる、非常に効果的な方法です。
そして、理想のウェット感を、誰でも簡単に、そして毎日美しく再現するためには、スタイリング剤の選び方や使い方といったテクニックだけでなく、その土台となる、ダメージの少ない高品質なパーマが何よりも重要です。最高のウェットスタイルを手に入れるための第一歩として、まずは信頼できるメンズサロンで、あなたの髪質を活かす最高のパーマをかけてもらうことから始めてみてはいかがでしょうか。