メンズパーマの「濡れ感」セット術|色気を出すスタイリング剤の選び方と使い方
メンズパーマの魅力を最大限に引き出し、ヘアスタイルに大人の色気と、洗練された雰囲気を与えてくれるのが、トレンドの「濡れ感(ぬれかん)」スタイリングです。まるで髪が濡れているかのような、ツヤのあるしっとりとした質感が、パーマによって作られたカールやウェーブの立体感を際立たせ、見る人を惹きつけます。一見すると、上級者向けのテクニックに思えるかもしれませんが、実は、いくつかの簡単なコツと、適切なスタイリング剤選びさえマスターすれば、誰でも簡単に再現することが可能です。この記事では、そんなメンズパーマの「濡れ感」セット術を、プロの視点から徹底解説します。
なぜパーマスタイルに「濡れ感」は相性抜群なのか
パーマと濡れ感スタイリングは、互いの長所を引き立て合う、まさに最高の組み合わせです。
パーマの質感を、最大限に美しく見せる
濡れ感は、パーマのデザイン性を、より高いレベルへと昇華させます。
- カールやウェーブのリッジ(立体感)が際立つ
髪がツヤを持つことで、光の反射が強調され、パーマによって作られたカールやウェーブの凹凸が、よりくっきりと、そして立体的に見えるようになります。一つひとつの毛束の動きが明確になり、デザイン性が向上します。 - 乾燥やパサつきを抑え、潤いのある仕上がりに
パーマ後の髪は、どうしても乾燥しやすく、パサついて見えがちです。濡れ感スタイリングは、髪に潤いとまとまりを与えるため、パサつきを抑え、髪を健康的に美しく見せる効果があります。
大人の色気と清潔感を演出する
計算された濡れ感は、だらしない印象ではなく、むしろ品格を感じさせます。
- しっとりとした質感が、大人の色気を生む
潤いのある、しっとりとした髪の質感は、清潔感と同時に、大人の余裕と色気を醸し出します。ラフなスタイルも、濡れ感を加えるだけで、どこか品のある印象に変わります。 - スタイルにまとまりが出て、清潔感がアップする
乾燥して無造作に広がったパーマは、時にだらしなく見えることもあります。濡れ感スタイリングで、髪に適度な重さとまとまりを与えることで、計算された、清潔感のあるスタイルに仕上がります。
「濡れ感」を出すための整髪料(スタイリング剤)選び
美しい濡れ感を創り出すためには、スタイリング剤選びが最も重要です。水分と油分をバランス良く含んだ、ツヤの出るタイプの製品を選びましょう。
濡れ感スタイルの代表的な整髪料
主に使われるのは、以下の3種類です。
- グリース
濡れ感スタイリングにおける、最も代表的な整髪料です。強いツヤ感と、高いセット力を両立しており、パーマのリッジをくっきりと出した、クラシックなスタイルを作るのに最適です。水溶性で、シャンプーで簡単に洗い流せるのも魅力です。 - ジェル
グリースと同様に、強いツヤ感とホールド力が特徴です。グリースよりも、さらにカチッと固まる製品が多く、作ったスタイルを一日中、完璧にキープしたい場合におすすめです。 - ヘアオイル
セット力はほとんどありませんが、最も自然で、上品なツヤ感と濡れ感を出すことができます。パーマの柔らかな質感を活かした、ナチュラルなスタイルに最適です。
その他の選択肢と応用テクニック
より細かい質感の調整も可能です。
- ツヤ系ワックス
ワックスの中にも、ツヤ感を出すことに特化した製品があります。ワックスならではの操作性の高さで、動きや束感を自由に作りながら、濡れ感を表現したい場合に適しています。 - 「オイル + ワックス」を混ぜて使う
手のひらの上で、少量のヘアオイルとワックスを混ぜて使う、プロも実践するテクニックです。ワックスのセット力と、オイルのツヤ感や保湿力の、両方の長所を同時に得ることができます。
【実践編】濡れ感セットの正しい手順
正しい手順でスタイリングを行うことが、ベタつかせずに、綺麗な濡れ感を創るための鍵となります。
スタイリングの基本ステップ
パーマスタイルの基本である、「濡れた状態」から始めることが鉄則です。
- STEP1
髪をしっかりと濡らし、パーマを復活させる
まずは、シャワーやお湯で髪全体を濡らし、寝癖をリセットすると同時に、パーマ本来の綺麗なカールを蘇らせます。 - STEP2
タオルドライは優しく。水分を少し残すのがコツ
タオルで髪を優しく揉みこむようにして、水分を吸い取ります。この時、完全に乾かすのではなく、髪がしっとりとする程度に、少し水分を残しておくのが、綺麗な濡れ感を出すための重要なコツです。 - STEP3
スタイリング剤を、髪全体に均一に揉み込む
適量のスタイリング剤を手のひら全体に伸ばし、毛先を中心に、髪を持ち上げるようにして、均一に揉み込んでいきます。 - STEP4
自然乾燥、またはディフューザーで優しく乾かす
濡れ感を最大限に残すために、基本的には自然乾燥がおすすめです。時間がない場合は、ドライヤーの先端にディフューザーという器具を付けて、カールを崩さないように、ごく弱い風で優しく乾かしましょう。
失敗しないための注意点
清潔感のあるお洒落な濡れ感と、不潔なベタつきは紙一重です。
- ただの「濡れ髪」と、お洒落な「濡れ感」は違う
ただ髪を濡らしただけの状態は、時間が経てば乾いて広がるだけです。お洒落な「濡れ感」は、グリースやオイルといった整髪料の力によって創り出される、計算された質感であることを理解しましょう。 - スタイリング剤の「つけすぎ」によるベタつきに注意
スタイリング剤の量が多すぎると、濡れ感を通り越して、ただのベタつきに見えてしまい、不潔な印象を与えます。最初は少量から試し、足りなければ少しずつ足していくようにしましょう。
まとめ
メンズパーマの魅力を、最大限に引き出してくれる「濡れ感」スタイリング。それは、あなたのヘアスタイルに、大人の色気と、洗練されたお洒落さを加えてくれる、非常に効果的なテクニックです。正しい製品選びと、いくつかの簡単なコツさえマスターすれば、誰でも明日から、サロン帰りのような完璧な濡れ感スタイルを再現できます。あなたのパーマスタイルに、そしてあなたのなりたいイメージに、最もフィットする濡れ感の出し方について、ぜひ一度、信頼できるメンズヘアサロンで、私たちプロにご相談ください。