メンズパーマに「デジタルパーマ」はアリ?普通のパーマとの違いとメリットを解説
メンズパーマの種類を調べていると、時々目にする「デジタルパーマ」という言葉。「なんとなく女性向けのパーマというイメージがあるけれど、メンズでもかける意味はあるのだろうか?」「そもそも、普通のパーマと何が違うの?」そんな疑問を抱いている方も多いのではないでしょうか。実は、デジタルパーマの特性を正しく理解すれば、特定の悩みを持つ男性にとって、これ以上ないほど強力な選択肢になり得るのです。この記事では、デジタルパーマの基本から、メリット・デメリット、そしてあなたに適しているかどうかまでを詳しく解説していきます。
そもそも「デジタルパーマ」とは?普通のパーマとの違い
まず、デジタルパーマがどのような技術で、私たちが一般的に「パーマ」と呼んでいるもの(専門的にはコールドパーマ)と何が違うのかを理解しておきましょう。
施術工程に「熱」を加えるのが最大の違い
- コールドパーマ(普通のパーマ)
私たちが普段「パーマ」と呼んでいるものの多くは、このコールドパーマです。これは、2種類の薬剤の化学反応のみを利用して、髪にカールを形成・定着させる、古くからある伝統的なパーマ技術です。 - デジタルパーマ(ホットパーマ)
デジタルパーマは、「ホットパーマ」の一種です。薬剤を塗布する工程に加えて、専用の機械に繋がれたロッド一本一本を温め、髪に「熱」を直接加えてカールを形状記憶させます。この「熱処理」の工程があるかどうかが、最大の違いです。
カールの出方が正反対
- コールドパーマ
コールドパーマは、「髪が濡れている時」にカールが最も強くはっきりと現れ、乾かすにつれて少し緩やかになる、という特徴を持っています。 - デジタルパーマ
一方、デジタルパーマは、その逆です。「髪が乾いている時」に、かけたてのカールがくっきりと再現されます。その質感は、まるでヘアアイロン(コテ)で巻いたような、弾力のあるくっきりとしたカールになるのが特徴です。
メンズがデジタルパーマをかけるメリット・デメリット
デジタルパーマの特性を理解した上で、メンズがこの施術を選ぶメリットと、考慮すべきデメリットを見ていきましょう。
メリット
- 持ちが非常に良い
熱の力でカールをしっかりと形状記憶させるため、コールドパーマに比べてカールの持続期間が長いのが最大のメリットです。個人差はありますが、一般的に1.5倍から2倍ほど長持ちすると言われています。 - スタイリングが簡単
髪を乾かすだけでかけたてのカールが再現されるため、日々のスタイリングが非常に楽になります。特に、毎日ヘアアイロンで動きをつけている方にとっては、その手間が一切不要になります。 - かかりにくい髪質にも対応
髪が硬く、太い「剛毛」の方など、コールドパーマではかかりにくい、あるいはすぐ取れてしまうという髪質の方でも、熱の力を利用することで、しっかりとしたカールを形成することが可能です。
デメリット
- 根元からかけられない・短い髪に不向き
施術に使用するロッドが高温になるため、火傷のリスクを避けるために、頭皮に近い根元部分からパーマを巻くことができません。そのため、根元からしっかり立ち上げたいスタイルや、ベリーショートなどの短すぎる髪には施術できないのが大きなデメリットです。 - 料金が高く、時間がかかる
特殊な機材と複雑な工程が必要になるため、通常のコールドパーマよりも料金は高く、施術時間も長くかかる傾向があります。 - 髪へのダメージ
薬剤に加えて熱処理も行うため、髪への負担はコールドパーマよりも大きくなる可能性があります。施術後の、より丁寧なダメージケアが重要になります。
デジタルパーマはこんなメンズにおすすめ!
上記のメリット・デメリットを踏まえると、デジタルパーマは以下のような方に特に適していると言えます。
ミディアム〜ロングヘアの方
- 長さのあるスタイル
根元にかけられないという制約があるため、毛先に動きをつけたいセンターパートや、ウルフスタイル、長めのマッシュスタイルなど、ある程度の長さがある髪型との相性が抜群です。
パーマがかかりにくい剛毛の方
- 髪質改善
これまで「自分はパーマがかからない髪質だ」と諦めていた剛毛の方にこそ、ぜひ一度試していただきたい選択肢です。デジタルパーマなら、理想のカールを手に入れられる可能性があります。
スタイリングをとにかく楽にしたい方
- 時短ニーズ
乾かすだけでスタイルが決まる、その圧倒的な手軽さは、朝の準備に時間をかけたくない、スタイリングが苦手だという方にとって、大きな魅力となるでしょう。
失敗しないオーダー&スタイリング術
デジタルパーマに挑戦する際に、知っておきたいポイントです。
オーダー時に確認すべきこと
- そもそも施術可能か
まずカウンセリングで、ご自身の髪の長さや、現在のダメージレベルで、デジタルパーマが適しているのかをプロの理容師にしっかりと診断してもらうことが、失敗しないための第一歩です。 - なりたいスタイルを共有する
乾いた時にカールが出てくるという特性を理解した上で、理想とするヘアスタイルの写真などを見せ、イメージを共有しましょう。
スタイリングのコツ
- ドライヤーでの乾かし方
デジタルパーマの特性を最大限に活かすための、簡単なスタイリング方法があります。それは、髪を乾かす際に、カールを出したい部分の毛束を、指にくるくるとねじりながらドライヤーの風を当てることです。これにより、よりくっきりとした弾力のあるカールが再現できます。
まとめ
「デジタルパーマ」は、熱の力でカールを形状記憶させる特殊なパーマ技術であり、その「持ちの良さ」と「スタイリングの圧倒的な楽さ」が最大のメリットです。特に、ミディアム以上の長さがある方や、これまでパーマがかかりにくいと悩んでいた剛毛の方にとっては、非常に有効な選択肢となります。しかしその一方で、髪の長さや根元のデザインに制約があり、高度な技術と専門的な知識が求められる施術でもあります。あなたの髪質やなりたいスタイルに、本当にデジタルパーマが最適なのかどうか。それを正確に判断し、髪へのダメージを最小限に抑えながら最高のスタイルを実現してくれる、信頼できるプロの理容師に相談することが、何よりも重要です。