【毛量が多い男性へ】髪を「すく頻度」はどれくらい?プロが教える最適なメンテナンス周期
「髪の量が多くて、すぐに重くなるから、こまめに、すいてもらいたい」
「散髪の間に一度、すくだけ、というのは、アリなのだろうか?」
毛量の多い男性にとって、すきバサミで髪を軽くする「すく」という行為は、日々の快適さを維持するための、重要なメンテナンスかもしれません。
しかし、その「すく頻度」を、もし、間違えてしまうと、かえって、ヘアスタイルが、まとまりにくくなる、原因にもなり得ます。
今回は、毛量が多い男性のための、髪を「すく」、最適な頻度と、常に、最高の状態を維持するための、正しいメンテナンスの考え方について、解説していきます。
結論:「すく」頻度の理想は「散髪」の頻度と同じ
まず、結論から、申し上げます。
髪を「すく」という行為は、本来、「散髪(ヘアカット)」という、全体の設計の中に、含まれる、一つの工程です。
そのため、私たちプロが、最も、おすすめする「すく頻度」は、
- 理想は「3週間〜1ヶ月」に1回、全体のカットと同時に行うことです。
「すく」という行為だけを、単独で、切り離して考えるべきでは、ないのです。
なぜ、「すくだけ」の、こまめなメンテナンスは、お勧めしないのか
では、なぜ、「カットはせずに、すくだけ」という、こまめなメンテナンスは、あまり、お勧めできないのでしょうか。それには、いくつかの、技術的な理由があります。
- 髪の、表面と内側の、長さのバランスが崩れる
ヘアスタイルは、表面の長い髪と、内側の短い髪の、緻密なバランスで、成り立っています。内側だけを、すきすぎると、このバランスが崩れ、スカスカで、落ち着きのない髪型になってしまいます。
- 毛先が、軽くなりすぎて、パサつきや、まとまりのなさに繋がる
毛先ばかりを、繰り返し、すいてしまうと、髪の、自然な重みが失われ、かえって、パサついたり、まとまりが悪くなったりする、原因となります。
- 根本的な、シルエットの崩れは、解決しない
髪が伸びてきて、スタイルが重く感じる、最大の原因は、サイドや、襟足の、シルエットの崩れにあります。すくだけでは、この、根本的な問題を、解決することはできません。
「すく」から、「シルエットを整える」という発想へ
常に、最高のヘアスタイルを維持するための、プロの考え方。
それは、「量をすく」という、部分的な発想ではなく、「全体のシルエットを、毎回、完璧に、リセットする」という、全体的な発想です。
プロの散髪は、主に、以下の3つの工程で、あなたの髪を、最高の状態に、リセットします。
- 1.「刈る」技術で、シルエットの土台を、リセットする。
伸びてきた、サイドや、襟足を、バリカンで、短く、綺麗に刈り上げ、ヘアスタイルの、土台となる、シルエットを、再構築します。
- 2.「切る」技術で、トップの長さを、リセットする。
トップの長さを、ハサミで、正確に切り揃え、全体のバランスを、整えます。
- 3.「すく」技術で、全体の質感を、リセットする。
そして、最後に、すきバサミなどを使い、全体の毛量を、最適化し、軽やかで、動きのある、質感を、与えます。
この、3つの工程を、毎回、バランス良く、行うこと。それこそが、最高の状態を、維持するための、唯一、かつ、最善の方法なのです。
【私たちの仕事から】最高の「持続性」を、デザインする
私たち理容師が、カットをする際に、最も、こだわっていることの一つ。それは、仕上がりの、美しさはもちろんのこと、その、美しい状態が、一日でも、長く続く、「持続性」です。
お客様が、次にご来店されるまでの、一ヶ月間。その、全ての期間において、快適で、格好良い状態で、過ごしていただく。そのために、私たちは、髪が伸びてきた時のことまでを、計算し尽くして、ハサミを、入れているのです。
サロンで、最適なメンテナンスを、オーダーするコツ
サロンでオーダーする際は、あなたの、今の状態と、悩みを、そのまま、お伝えください。
- 「髪が多くて、すぐに重くなるので、3週間で、メンテナンスに来ました」
- 「伸びてきても、形が崩れにくいように、量をしっかり調整してください」
- 「前回すいてもらった感じが良かったので、同じくらい、軽くしてください」
最高の「快適さ」は、最高の「計画」から
毛量の多い髪を、常に、快適で、お洒落な状態に保つ秘訣。
それは、場当たり的な、対処療法ではなく、プロと共に、あなただけの、最適な「メンテナンス計画」を、立てることです。
私たち理容師は、あなたの、髪の、最高の、パーソナルトレーナーでありたいと、願っています。
ぜひ一度、あなたに、最適な、散髪の頻度について、ご相談ください。