【毛量が多い男性へ】「櫛(コーム)」一本で、髪は変わる。プロの道具選びと、使い方
「髪の量が多くて、櫛が、全く通らない…」
「無理にとかそうとすると、櫛の歯が、折れてしまう…」
毛量が豊かな男性にとって、毎日の、コーミング(櫛で髪をとかすこと)は、悩みの種かもしれません。
しかし、それは、あなたの髪質が、悪いわけではありません。
それは、あなたが、使っている「櫛」が、あなたの髪質に、合っていないだけなのです。
正しい櫛を、正しい使い方で。
それだけで、あなたの髪は、驚くほど、扱いやすく、そして、美しい表情を見せてくれます。
今回は、毛量の多い男性のための、プロの「櫛」選びと、その使い方について、解説していきます。
なぜ、毛量が多いと、普通の櫛では、ダメなのか
ドラッグストアなどで、一般的に売られている、安価なプラスチック製の櫛。なぜ、その櫛では、ダメなのでしょうか。
- 櫛の歯が、細すぎて、髪の密度に負けてしまう
毛量の多い、高密度な髪の中に、細く、間隔の狭い歯を、無理やり通そうとしても、抵抗が大きすぎて、通りません。
- 無理に通そうとすると、髪や頭皮を、傷つけてしまう
無理なコーミングは、髪のキューティクルを、傷つけ、枝毛や、切れ毛の、原因となります。また、頭皮を、傷つけてしまう、危険性もあります。
- 静電気が起きやすく、かえって、髪が広がってしまう
安価なプラスチック製の櫛は、静電気を、発生させやすく、せっかくとかした髪が、かえって、パサつき、広がってしまう、原因にもなり得ます。
毛量が多い男性が、選ぶべき「櫛(コーム)」の種類
あなたの、力強い髪質には、それに負けない、プロ仕様の、頑丈で、機能的な櫛が、必要です。
- 目の粗い「ジャンボコーム(スケルトンブラシ)」
役割:シャンプー後、濡れた髪を、優しくとかすための、最初の櫛です。歯の間隔が、非常に広いため、髪への負担を、最小限に抑えながら、もつれを、解きほぐすことができます。
- スタイリング用の「メッシュコーム」
役割:ジェルや、グリースといった、ウェット系の整髪料を、付けた髪に、綺麗な毛流れ(束感)を作るための、特殊な櫛です。櫛の跡が、くっきりとつき、クラシックで、美しいスタイルを、創り出すことができます。
- 静電気に強い「木製」や「カーボン製」のコーム
役割:日常的な、ブラッシングや、ヘアセットに、最も、おすすめです。静電気を、起こしにくく、また、素材自体が、頑丈であるため、長く、愛用することができます。
プロが実践する、正しい「コーミング(櫛の使い方)」
どんなに、良い櫛を選んでも、その使い方が、間違っていては、意味がありません。
- STEP 1: まず、手ぐしで、大まかな、もつれを解く。
いきなり、櫛を入れるのではなく、まずは、ご自身の、指の腹を使い、髪の、大きなもつれを、優しく、解きほぐしてあげましょう。
- STEP 2: 毛先から、少しずつ、優しくとかしていく。
決して、根元から、一気にとかそうとしてはいけません。まず、毛先の、もつれを取り、次に、髪の中間、そして、最後に、根元から、というように、少しずつ、段階的に、とかしていきます。
- STEP 3: 根元から、毛先まで、ゆっくりと、通す。
全体の、もつれが、取れたら、最後に、頭皮に、櫛を、優しく当て、根元から、毛先まで、ゆっくりと、通します。適度な、頭皮への刺激は、血行促進にも、繋がります。
【私たちの仕事から】最高の「櫛通り」は、最高の「カット」から
しかし、ここまで、解説してきた、全てのことも、その、大前提となる、ヘアカットが、しっかりしていなければ、その効果は、半減してしまいます。
そもそも、櫛が、スムーズに通らない、ということは、ヘアスタイルの中に、不要な「重さ」が、溜まっている、というサインです。
私たちプロは、ツーブロックや、緻密な毛量調整といった、カット技術によって、あなたの髪を、そもそも「櫛が、必要ないくらい、まとまりやすい」状態へと、導きます。
最高の「道具」は、最高の「あなた」を創る
自分に、合った、最高の「道具」を、知り、そして、それを、大切に、正しく、使うこと。
それは、プロフェッショナルとしての、そして、一人の、成熟した大人としての、非常に、重要な「身だしなみ」の一つです。
私たち理容師は、髪を切る、プロであると同時に、髪を手入れするための、道具を知り尽くした、プロでもあります。
ぜひ一度、あなただけの、最高の道具選び、そして、最高のヘアスタイルについて、私たちに、ご相談ください。