もみあげを剃るなら何ミリが正解?印象を決めるミリ数とプロの技
もみあげをバリカンで整えようとした時、誰もが最初に直面するのが「アタッチメント、一体何ミリに設定すればいいんだ?」という、シンプルかつ非常に重要な問題です。このミリ数の選択一つで、あなたの印象は、清潔感あふれるおしゃなスタイルにも、あるいは、やりすぎてしまった残念なスタイルにもなり得ます。
この記事では、もみあげをバリカンで剃る(刈り上げる)際の、最適なミリ数の目安と、自分に似合う長さを見つけるためのヒント、そしてプロの技術との違いについて、詳しく解説していきます。
まずは知りたい。もみあげのミリ数別・印象の違い
刈り上げるミリ数によって、見た目の印象は大きく変わります。まずは、それぞれの長さがどのような印象を与えるのか、基本的な目安を知っておきましょう。
- 9mm〜12mm(ナチュラルな仕上がり)
見た目の特徴
地肌はほとんど透けず、自毛の黒さが残る、非常に自然な濃さです。
おすすめな人
初めてバリカンを使う方、校則などで厳しい制限がある学生の方、やりすぎ感を絶対に出したくない方におすすめです。 - 6mm(すっきりとした定番の濃さ)
見た目の特徴
ほんのりと地肌が透け始め、清潔感とデザイン性のバランスが最も良い長さです。多くのツーブロックスタイルで基準とされる、定番のミリ数と言えます。
おすすめな人
爽やかな印象にしたいけれど、短すぎるのは抵抗がある方。ビジネスシーンにも対応したい方。 - 3mm〜4mm(清潔感抜群の刈り上げ)
見た目の特徴
地肌がはっきりと見え、非常にすっきりとしたクリーンな印象になります。
おすすめな人: サイドの髪の膨らみをしっかりと抑えたい方。爽やかさを最大限に強調したい方。 - 1mm〜2mm(こだわり派のおしゃれな短さ)
見た目の特徴
短い坊主のような、青々とした質感になります。かなり短く、デザイン性が高いスタイルです。
おすすめな人
本格的なフェードスタイルに挑戦したい方。ファッション感度の高い、おしゃれ上級者向けです。
自分に似合う「ミリ数」の選び方
上記の目安を参考にしつつ、さらに自分に似合うミリ数を見つけるための、いくつかの視点をご紹介します。
- ヘアスタイルとのバランス
トップの髪が長めなら、刈り上げ部分も少し長め(6mm以上)にすると、馴染みが良くなります。逆に、ベリーショートなど、全体が短いスタイルの場合は、刈り上げも短め(4mm以下)にすると、全体のバランスが整います。 - 髪質と毛量で調整する
髪の毛が細く、量が少ない方は、同じミリ数でも地肌が透けやすい傾向にあります。逆に、髪が太く、量が多い方は、少し短めに刈らないと重たい印象が残ってしまうことがあります。自分の髪質に合わせて、基準からプラスマイナスして考えましょう。 - ライフスタイルを考慮する
職場の服装規定や、普段のファッションのテイストに合わせてミリ数を選ぶことも、大切なポイントです。
失敗しない!バリカンで指定のミリ数に剃るコツ
セルフで刈り上げる際に、絶対に守ってほしい鉄則は、「必ず長いミリ数から試す」ことです。例えば、最終的に6mmにしたい場合でも、まずは9mmのアタッチメントで刈ってみて、全体の様子を確認してから、改めて6mmで刈り直す。この一手間が、取り返しのつかない失敗を防ぎます。アタッチメントの装着確認と、左右のバランスをこまめに鏡で見ることも忘れないようにしましょう。
なぜプロは「何ミリ」だけでは語れないのか
セルフケアでは「6mm」や「9mm」といった単一のミリ数で刈るのが基本ですが、プロの理容師の仕事は、その次元を超えています。
- ミリ数を超えた「グラデーション」技術
プロは、複数のミリ数、あるいはアタッチメントを使わない「コームオーバー」という技術を駆使し、短い部分から長い部分へと続く、滑らかで自然な色の濃淡(グラデーション)を作り出します。この技術があるからこそ、刈り上げが不自然な段差にならず、頭の形に美しくフィットするのです。 - 骨格に合わせた「部分的な調整」
人間の頭は、完全な球体ではありません。プロは、あなたの頭の形に合わせて、部分的にミリ数を変えたり、ハサミで角を取ったりすることで、全体のシルエットが最も美しく見えるように、ミリ単位以下の調整を行います。
オーダーする際は、「サイドは6mmをベースに、自然なグラデ-ションをつけてください」というように、ミリ数を基準にしつつ、プロの技術を求める伝え方をするのがおすすめです。もちろん、「自分に似合うミリ数を提案してください」と、プロに判断を委ねるのも最善の選択です。
自分史上最高の刈り上げスタイルを手に入れたいなら、ぜひ一度、理容室で、ミリ数だけでは語れないプロの技術を体験してみてください。