もみあげ刈り上げのやり方|セルフで失敗しない基本とプロの技
サイドをすっきりとさせる「もみあげの刈り上げ」は、清潔感を出すための必須テクニック。これを自宅で、自分の手でできれば、いつでも好印象をキープできて便利ですよね。
しかし、その「やり方」をよく知らないまま自己流で挑戦し、「左右で違う形になった」「想像以上に短く刈りすぎてしまった」といった、取り返しのつかない失敗を経験した方も少なくないのではないでしょうか。
この記事では、セルフでもみあげを刈り上げるための基本的な「やり方」から、失敗を防ぐための重要なコツ、そしてプロの技術との決定的な違いまでを、メンズカットの専門家が詳しく解説していきます。
始める前の準備|刈り上げのやり方に必要な道具
まずは道具の準備から。正しい道具を揃えることが、成功への第一歩です。
- 必須アイテム
- バリカン(長さ調整アタッチメント付き)
セルフ刈り上げの主役です。ミリ単位で長さを変えられるアタッチメントは必ず用意しましょう。 - コーム(櫛)
毛流れを整えたり、髪を分けたりするのに使います。 - 鏡
正面だけでなく、手鏡などを使い、様々な角度から確認できる環境が理想です。
- バリカン(長さ調整アタッチメント付き)
- あると便利なアイテム
- ハサミ(散髪用)
細かい部分の調整や、ラインを作る際に役立ちます。 - シェーバー
産毛の処理や、輪郭をくっきりさせるのに便利です。 - ヘアクリップ
刈らない髪を正確に分ける「ブロッキング」に必須です。 - ケープ
切った髪が服や首につくのを防ぎ、後片付けが楽になります。
- ハサミ(散髪用)
【セルフで挑戦】もみあげ刈り上げの基本的なやり方
道具が揃ったら、焦らず慎重に作業を進めましょう。以下のステップを守ることが、失敗しないための基本です。
- ステップ1:ブロッキング
刈りたくない上の髪の毛を、コームで綺麗に分けとり、ヘアクリップなどでしっかりと留めます。この準備が、仕上がりのクオリティを大きく左右します。 - ステップ2:バリカンで長さを整える
必ず「9mm」や「12mm」といった、長めのアタッチメントから試してください。もみあげの下から上に向かって、バリカンの面を肌に軽く沿わせるように、ゆっくりと動かすのが基本のやり方です。 - ステップ3:ハサミで微調整する
もみあげの先端の形など、バリカンだけでは難しい細かい部分は、コームを定規のように当てながら、はみ出た毛をハサミで慎重に整えます。 - ステップ4:輪郭を処理する
シェーバーを使い、もみあげの輪郭周りの産毛を優しく剃ります。これだけで清潔感が格段にアップします。カミソリを使って自分でラインを作るのは非常に危険なため、避けましょう。 - ステップ5:左右のバランスを確認する
最も重要かつ難しい工程です。少し離れた場所から鏡を見たり、顔の角度を変えたりしながら、左右の高さ、長さ、形が対称になっているかを入念に確認し、微調整します。
失敗しない「やり方」3つの鉄則
これだけは必ず守ってほしい、セルフ刈り上げ成功のための3つの鉄則です。
- 鉄則1:ミリ数選びは保守的に
セルフで挑戦する場合、清潔感を保ちつつ失敗のリスクが少ないのは6mm以上です。それより短いミリ数は、プロでも慎重になる領域。少し物足りないくらいで止めるのが賢明です。 - 鉄則2:一度に完璧を目指さない
焦りは禁物です。「あと少しだけ…」という気持ちが、取り返しのつかない失敗に繋がります。少しずつ、何度も確認しながら進めましょう。 - 鉄則3:基本は「メンテナンス」に徹する
自分でゼロからデザインを生み出すのではなく、サロンでプロに作ってもらったベースデザインを、次回のサロンまで「維持する」という意識を持つことが、失敗しないやり方の最大の極意です。
プロの「やり方」は、次元が違う。その理由とは?
セルフケアでも清潔感を保つことはできますが、プロの理容師の仕上がりには、なぜ圧倒的な差が生まれるのでしょうか。それは、「やり方」の根本的なアプローチが全く違うからです。
- 「診断」から始まるプロのやり方
プロのやり方は、ハサミやバリカンを持つ前に、まずあなたの骨格、髪質、毛量、そして髪の生え癖を正確に「診断」することから始まります。そして、あなたに最も似合うスタイルを頭の中でデザインしてから、初めてカットに入るのです。 - 複数の道具を駆使するプロのやり方
バリカン、ハサミ、すきバサミ、トリマー、そしてカミソリ。プロはこれらの道具の特性を完璧に理解し、巧みに使い分けることで、最適な質感と滑らかな濃淡を作り出します。 - 究極の仕上げ「シェービング」というやり方
そして決定的なのが、理容室でしか許されていない「シェービング」です。最後にカミソリで産毛と輪郭を完璧に整えることで、セルフケアでは絶対に到達できない、圧倒的な清潔感と完成度が生まれるのです。
まとめ
もみあげの刈り上げの基本的な「やり方」を知り、ご自身で日々のメンテナンスをすることは、清潔感を保つ上で非常に有効なスキルです。
しかし、セルフのやり方では、あくまで「現状維持」が限界であり、プロが行う「デザイン」としてのやり方には、技術、知識、そして仕上がりの美しさにおいて、大きな隔たりがあるのも事実です。
最高の仕上がりと、日々の手入れのしやすさを両立するためには、まずプロの理容師にあなたに合った最高の「ベース」を作ってもらうのが、最も賢いやり方と言えるでしょう。日々のメンテナンスを楽にする、最高の土台作り。ぜひ私たちプロにお任せください。あなたに最適なスタイルとその「やり方」を、責任を持ってご提案します。