もみあげの刈り上げに「かぶせる」髪。メンズツーブロックを成功させる秘訣
サイドの髪が膨らんでしまう、顔周りをすっきりさせたい。そんな多くの男性が抱える悩みを解決するスタイルとして、もはや定番となったのが、もみあげ部分を短く刈り上げ、その上に長い髪を「かぶせる」、いわゆる「ツーブロックスタイル」です。
清潔感とデザイン性を両立でき、スタイリングも簡単なことから絶大な人気を誇ります。しかし、このスタイルは一見シンプルに見えて、刈り上げの高さや「かぶせる」髪の長さといった、ほんの少しのバランスの違いで印象が大きく変わる、実は非常に奥が深いスタイルなのです。
この記事では、そんなツーブロックスタイルを成功させるための、デザインのポイントやオーダーのコツを詳しく解説していきます。
なぜ「刈り上げ」に「かぶせる」ツーブロックスタイルが人気なのか?
ツーブロックスタイルが多くの男性に支持されるのには、見た目のかっこよさ以外にも、たくさんの実用的なメリットがあるからです。
- サイドのボリュームを劇的にダウン
日本人に多い、サイドが横に張ってしまう「ハチ張り」の悩みを根本から解消できます。刈り上げることで物理的にボリュームがなくなるため、誰でも簡単にタイトでシャープなシルエットを手に入れることができます。 - 清潔感とスタイリッシュさの両立
顔周りがすっきりすることで、清潔感が格段にアップします。同時に、刈り上げ部分と長い髪とのコントラストが、デザイン性の高いおしゃれな印象を与えてくれます。 - スタイリングが非常に楽になる
抑えるべきサイドの髪がなくなるため、ワックスなどを馴染ませるだけでスタイルが決まりやすくなります。トップの動きを作ることに集中でき、朝の忙しい時間の準備が大幅に短縮されます。 - オンとオフの切り替えが可能
「かぶせる」髪の長さを調整すれば、刈り上げ部分を隠してフォーマルな印象に見せることも可能です。耳にかけると刈り上げが見えてアクティブな印象になるなど、シーンに合わせた使い分けができるのも魅力です。
【印象別】刈り上げの高さと「かぶせる」髪のデザイン
ツーブロックは、刈り上げの高さやデザインで印象を自在にコントロールできます。
- ナチュラル派(隠しツーブロック)
刈り上げの高さを耳の半分くらいまでに抑え、長めの髪をかぶせて、普段は刈り上げ部分が見えないようにするスタイルです。髪を耳にかけた時や、風で髪が動いた時にちらりと見える刈り上げがおしゃれ。校則や社則が厳しい方にもおすすめです。 - スタンダード派
耳が完全に出るくらいの高さまで刈り上げる、最も一般的なスタイルです。清潔感とデザイン性のバランスが良く、どんなファッションにも合わせやすいのが特徴です。 - 個性派(ハイツーブロック)
こめかみや、それ以上の高い位置まで大胆に刈り上げるスタイルです。かぶせる髪も短めにして刈り上げのデザインを強調することで、シャープでモードな、より個性的な印象を演出できます。
「かぶせる」ツーブロックをオーダーする際の重要ポイント
サロンで理想のスタイルを手に入れるためには、オーダーの際にいくつかのポイントを伝えることが大切です。
- 刈り上げの「ミリ数」を伝える
「6mmくらいで、地肌が透けすぎない自然な濃さに」「3mmですっきりと短く」など、刈り上げの薄さ(濃さ)の希望を伝えましょう。 - 「どこまで刈り上げるか」を指で示す
刈り上げる高さは、言葉だけでは伝わりにくい部分です。「この辺まで」と、鏡を見ながら具体的に指で示して相談するのが最も確実です。 - 「かぶせる髪」をどうしたいかを伝える
「普段は刈り上げが隠れるくらいの長さでお願いします」「耳にかけられる長さを残してください」など、かぶせる髪の長さや、普段どうスタイリングしたいかを伝えましょう。
なぜプロが作る「かぶせる」スタイルは自然で美しいのか?
セルフカットでは難しい、プロが作るツーブロックスタイルの美しさ。その秘訣は、目に見えない部分の緻密な計算と技術にあります。
- 「繋がり」をデザインするカット技術
プロの理容師は、ただ刈り上げて髪をかぶせているわけではありません。刈り上げた短い部分と、その上に乗る長い髪。この全く異なる長さのセクションが、動いた時にも不自然な段差にならないよう、内側の毛量を精密に調整し、滑らかに「繋がる」ようにデザインしているのです。 - 骨格に合わせた刈り上げの設計
あなたの頭の形、特にハチの張り具合に合わせて、最もシルエットが美しく見える刈り上げの高さと範囲をミリ単位で設計しています。 - シェービングによる完璧なライン
理容室では、刈り上げ部分の生え際やもみあげの輪郭を、カミソリを使ってシャープに処理できます。このひと手間で、仕上がりの清潔感と完成度が格段に向上します。 - 伸びてきた時のことまで計算
優れた理容師は、髪が伸びてきた時に「かぶせる」髪がどう動き、どう収まるかまでを計算してカットしています。だからこそ、サロンで切ったスタイルは「持ち」が良いのです。
まとめ
もみあげを刈り上げて髪を「かぶせる」ツーブロックスタイルは、現代のメンズヘアにおいて、清潔感、デザイン性、そして手入れのしやすさを兼ね備えた、非常に優れた選択肢です。
しかし、その成功は、刈り上げ部分と「かぶせる」髪の絶妙なバランスの上に成り立っており、その再現にはプロの緻密な技術が不可欠です。
あなたの骨格に本当に似合い、かつ伸びてきても美しい、計算され尽くしたツーブロックスタイルを手に入れたいなら、ぜひ一度、メンズカットの専門家である理容師にご相談ください。ただ刈るだけではない、本物のデザインをご提供します。