【メンズカット】ショートヘアの「やり方」をプロが解説。理想を叶えるオーダー術
「メンズのショートヘアって、どうやって切られているんだろう?」
「自分で挑戦してみたいけど、正しいやり方がわからない…」
ヘアスタイルの中でも、最もベーシックでありながら、その人の印象を大きく左右するメンズショートヘア。その「やり方」に興味を持ち、ご自身で調べている方も多いかもしれません。
しかし、プロの理容師が実践するショートカットの「やり方」は、単にハサミで髪を短くするだけの単純な作業ではありません。それは、お客様一人ひとりと向き合い、最高のスタイルを創り上げるための、緻密に計算されたプロセスなのです。
この記事では、プロの世界で実践されている、メンズショートカットの基本的な「やり方」の全貌を紐解きながら、お客様にとって最も重要となる、理想の髪型を叶えるための「オーダーのやり方」を徹底的に解説します。
プロが実践する、メンズショートカットの基本的な「やり方」
プロの理容師がお客様を椅子にご案内してから、カットを終えるまで。その裏側では、このようなプロセスが流れています。
STEP1:カウンセリングという名の「設計図」作り
プロの仕事は、ハサミを持つ前から始まっています。まず、お客様との対話を通じて、なりたい髪型のイメージ、髪に関する悩み、普段のライフスタイルなどを丁寧にヒアリングします。このカウンセリングこそが、これから創り上げるヘアスタイルの、最も重要な「設計図」となるのです。
STEP2:ブロッキング(髪の分割)という「下準備」
次に、カットを正確に行うために、髪をいくつかのパートに分け、クリップなどで留めていきます。これを「ブロッキング」と呼びます。地味に見える作業ですが、この下準備を丁寧に行うことで、カットの精度が格段に上がり、美しいシルエットの土台が作られます。
STEP3:ベースカットという「土台」作り
設計図と下準備が整ったら、いよいよ髪を切っていきます。まずは、スタイル全体の基本となる形、「ベースカット」を行います。サイドや襟足を刈り上げたり、全体の長さを設定したりと、大まかなシルエットをここで創り上げます。
STEP4:質感調整という「彫刻」作業
ベースカットで土台ができたら、次はディテールを彫刻していく作業です。すきバサミ(セニングシザー)などを用いて、髪の重さを取り除き、束感や動きといった「質感」を加えていきます。ただ軽くするのではなく、骨格に合わせて、必要な部分だけを調整していく、非常に繊細な作業です。
STEP5:仕上げとスタイリングアドバイス
カットが完成したら、最後はスタイリングで仕上げます。そして、プロの仕事はここで終わりません。ご自宅でもお客様自身が、そのスタイルを簡単に再現できるよう、ドライヤーの使い方から、おすすめのスタイリング剤、セットの仕方まで、丁寧にアドバイスします。
なぜセルフカットの「やり方」では、うまくいかないのか
このプロのプロセスを知ると、なぜセルフカットが難しいのか、その理由が明確になります。
自分の骨格を客観視できない
プロは、お客様の頭の形を客観的に見て、絶壁をカバーしたり、ハチ張りを抑えたりと、骨格を補正するようにカットします。しかし、自分自身でこの作業を行うことは、物理的に不可能です。
見えない部分、届かない部分がある
言うまでもなく、後頭部や襟足、耳の後ろといった部分は、自分では直接見ることができません。合わせ鏡を使っても、プロと同じ精度で左右対称にカットすることは、極めて困難です。
道具と技術の圧倒的な差
プロが使うハサミやバリカンは、市販のものとは切れ味も、用途も全く異なります。そして、それらの道具を、長年の経験に基づいて、ミリ単位で正確に操る技術こそが、プロとアマチュアの決定的な違いなのです。
お客様にとって最も重要な「やり方」=理想の頼み方
セルフカットのリスクを考えれば、お客様にとって本当に知るべき「やり方」とは、プロの技術を最大限に引き出す「オーダーのやり方」に他なりません。
「写真」で完成イメージを共有する
これが、最も確実で、最も簡単な「頼み方」です。あなたの理想とするショートヘアの写真を見せること。それだけで、あなたが目指すゴール、つまり「どんな完成形に向かって髪を切っていくのか」という、最も重要な情報を、理容師と完璧に共有することができます。
「悩み」を伝えて、解決策を委ねる
「サイドが膨らみやすいのが悩みなので、それを抑えるやり方でお願いします」
「トップにボリュームが出ないので、ふんわり見えるやり方でカットしてほしいです」
このように、あなたの悩みを伝えることで、プロはそれを解決するための最適な「やり方(カット技法)」を提案してくれます。
普段の「スタイリングのやり方」を話す
「普段はワックスをつけないので、セットなしでも決まるやり方が良いです」
「朝はドライヤーをかける時間しかありません」
といった、あなたのリアルなライフスタイルを伝えることも重要です。それによって、理容師はあなたの日常に寄り添った、再現性の高いスタイルを創り上げてくれます。
まとめ:究極の「やり方」は、信頼できるプロに委ねること
メンズショートヘアの「やり方」とは、単なる作業手順ではありません。それは、お客様一人ひとりの個性と向き合い、数々の専門技術を駆使して、理想を形にするための、オーダーメイドのプロセスです。
お客様にとっての究極の「やり方」とは、ハサミを握ることではなく、あなたの想いを深く理解し、最高の技術で応えてくれる、信頼できる理容師というパートナーを見つけ、全てを委ねることなのかもしれません。
当サロンでは、お客様との対話から始まる、この一連のプロセスを何よりも大切にしています。あなたの「なりたい」という想いを、ぜひ私たちにお聞かせください。最高の「やり方」で、お応えすることをお約束します。