【メンズカット】サイドの膨らみは髪型で解決!頭を小さく見せるオーダーのコツ
「なんだか、正面から鏡を見ると自分の頭が大きく見える…」
「カットして数週間経つと、サイドだけが膨らんでキノコのようになってしまう…」
多くの日本人男性が抱えるこの悩みの原因は、ヘアスタイルの「サイド」、つまり側面のデザインにあります。どんなにトップや前髪のスタイリングが完璧でも、サイドのシルエットが崩れているだけで、全体のバランスは台無しになってしまいます。
サイドのデザインは、あなたの第一印象を決定づけ、骨格の悩みを解消するための、メンズカットにおける最重要エリアです。
この記事では、あなたのヘアスタイルを格上げし、コンプレックスを自信に変えるための、「サイド」のデザインに特化したカットの考え方と、失敗しないオーダーの秘訣をプロの視点から徹底的に解説します。
なぜ「サイド」のデザインがメンズカットの鍵なのか?
ヘアスタイル全体の中で、なぜ「サイド」がこれほどまでに重要なのでしょうか。
正面からの印象を決定づける
サイドのヘアラインは、顔の輪郭と直接隣り合う部分です。ここのボリューム感やシルエットが、顔の大きさの印象を決め、ヘアスタイル全体のバランスを左右します。サイドがタイトに引き締まっているだけで、驚くほど小顔で、シャープな印象に見せることができます。
骨格の悩みが最も現れる場所
特に日本人男性に多いとされる、側頭部が張り出している「ハチ張り」の骨格。これが、サイドが膨らんで頭が四角く、大きく見えてしまう最大の原因です。この骨格の悩みを、カット技術によっていかにカバーし、理想的な卵型のシルエットに近づけるか。まさに、理容師の腕の見せ所と言えるでしょう。
清潔感は「もみあげ」に宿る
サイドのデザインの中でも、特に「もみあげ」の処理は、その人の清潔感を大きく左右する重要なパーツです。伸びっぱなしのもみあげは、だらしない印象を与えてしまいます。長さや形をきれいに整えるだけで、一気にクリーンで誠実な雰囲気を演出できます。
サイドの膨らみを抑える代表的なカット技術
プロの理容師は、お客様一人ひとりの骨格や髪質に合わせて、様々な技術を駆使してサイドの膨らみを抑えます。
最も効果的な解決策「ツーブロック」
サイドの膨らみの原因となるハチ周りの髪を、バリカンやハサミで物理的に短く刈り上げてしまうのが「ツーブロック」です。強制的にシルエットをタイトにすることができるため、最も効果的で、スタイリングも格段に楽になります。刈り上げる長さ(ミリ数)や高さで、ナチュラルにも、シャープにも印象をコントロールできます。
自然な仕上がりの「グラデーションカット」
刈り上げの硬い質感に抵抗がある方や、校則などでツーブロックが禁止されている方におすすめなのが、ハサミで作る自然なグラデーションカットです。耳周りはすっきりと短く、そこからトップに向かって徐々に長さを残していくことで、膨らみを自然に抑え、柔らかいシルエットを作り上げます。
内側で調整する「インナーセニング」
見た目の長さを変えずに、ボリュームだけを抑えたい場合に用いられるプロの技術です。髪の表面ではなく、膨らみの原因となっている内側の毛量を、専用のハサミで緻密に減らしていきます。これにより、見た目は自然なまま、内側からシルエットをタイトにコントロールすることが可能です。
こだわりたい「もみあげ」のデザイン
サイドの印象を決定づける、もみあげのデザインにもこだわってみましょう。
自然な形状でナチュラルに
先端を極端に整えず、自然な形で長さを揃えるスタイルです。どんな髪型にも馴染みやすく、最もベーシックで誠実な印象を与えます。
先細りでシャープな印象に
先端に向かって徐々に細く、シャープに整えていくスタイルです。洗練された、都会的な印象を与え、横顔をすっきりと見せる効果があります。
「サイド、いい感じに」を成功させるオーダーの極意
サロンで、あなたの繊細な要望を的確に伝えるためのコツです。
「ハチが張って膨らむのが悩み」と正直に伝える
「自分、ハチが張っていて、サイドが膨らみやすいのが悩みなんです」と、まずはあなたのコンプレックスを正直に伝えましょう。それが、骨格補正カットのスタートラインになります。
ツーブロックの「ミリ数」と「高さ」を伝える
もしツーブロックにするなら、「サイドは6mmで、耳たぶが隠れないくらいの高さまでお願いします」というように、具体的なイメージを伝えられると理想的です。もし分からなければ、「地肌が青くならない程度で、自然な感じの高さで」といったように、仕上がりの雰囲気で伝えるのも良いでしょう。
「もみあげ」の希望を具体的に
「もみあげは、テクノカットみたいにパツンと切らずに、自然な形で残してください」というように、具体的な希望や、「こうはなりたくない」というNGを伝えることで、ディテールでの失敗を防ぐことができます。
自宅でできる!サイドの膨らみを抑えるスタイリング術
サロンでの仕上がりを、ご自宅でキープするための簡単なテクニックです。
ドライヤーで「上から下に」抑え込む
サイドの髪を乾かす際は、これが鉄則です。ドライヤーの風を必ず「上から下」に向かって当て、手のひらで髪の根元を頭皮に沿わせるように優しく抑えながら乾かしてください。根元の浮きが収まるだけで、一日のボリュームが全く違ってきます。
スタイリング剤は「根元を避けて」つける
ボリュームを抑えたいのに、ワックスなどを根元からベッタリつけてしまうと、逆に髪が立ち上がり、膨らみの原因になります。スタイリング剤は、中間から毛先を中心に馴染ませ、最後に手に残ったごく少量で、表面の毛流れを整える程度にしましょう。
まとめ:サイドのシルエットは、理容師の技術力そのもの
正面からの印象を決定づけ、一人ひとりの骨格の悩みが最も凝縮された「サイド」のデザイン。そこには一切のごまかしが効かず、理容師が持つ知識、経験、そしてミリ単位でこだわるカット技術の全てが、最も正直に現れます。
あなたの骨格を、まるで彫刻家のように客観的に捉え、最も美しく見えるシルエットをデザインしてくれるプロの技術に任せることこそが、長年のコンプレックスを自信へと変える、唯一の方法です。
当サロンでは、骨格補正カット、とりわけサイドシルエットのデザインを得意とする経験豊富な理容師が、あなたの悩みに真摯に向き合います。あなたの“最高の横顔”を、ぜひ私たちにデザインさせてください。