“こなれ感”は毛先で創る。メンズの外ハネスタイリング完全マスターガイド
「いつものヘアスタイルが、なんだかマンネリ気味…」
「髪全体にもう少し、動きや軽やかさが欲しい」
「頑張りすぎていないのに、おしゃれに見える“こなれ感”はどうやって出すの?」
そんな風に感じているなら、ぜひ試してほしいのが「外ハネ」のスタイリングテクニックです。毛先をほんの少し外側にはねさせる。たったこれだけのことで、髪全体に躍動感が生まれ、いつもの髪型が一気に垢抜けた、こなれた印象へと生まれ変わります。
この記事では、初心者の方でもヘアアイロン一つで簡単にできる外ハネの作り方から、相性抜群のヘアスタイルまで、その全ての秘訣を徹底的に解説します。
なぜ「外ハネ」はメンズヘアをおしゃれに見せるのか?
きっちり内向きにまとめるのではなく、あえて毛先を遊ばせる「外ハネ」。このテクニックがなぜおしゃれに見えるのか、その理由を探ってみましょう。
- 軽やかさと動きをプラス毛先が外側に向くことで、髪と髪の間に空間が生まれ、髪全体に空気感と軽やかさが宿ります。重たい印象になりがちなマッシュヘアなども、軽快なイメージに変わります。
- 計算された“こなれ感”を演出きっちりとまとまったスタイルとは対照的に、ランダムにハネる毛先は、リラックスした「抜け感」を生み出します。この計算された無造作感こそが、おしゃれな“こなれ感”の正体です。
- 美しい「ひし形シルエット」を作る特にサイドの髪(もみあげ付近や耳周り)を外ハネにすることで、顔周りにくびれが生まれ、全体のシルエットがバランスの良い「ひし形」に近づきます。これは、どんな顔型もシャープに美しく見せる効果があります。
- 様々な髪型のアクセントになるウルフカットの襟足、マッシュのサイド、センターパートの毛先など、様々なヘアスタイルのアクセントとして取り入れることができ、簡単に印象を変えることが可能です。
アイロンで簡単!外ハネの基本的な作り方【初心者向け】
難しそうに見える外ハネも、コツさえ掴めば誰でも簡単に作れます。ここでは、最も一般的なストレートアイロンを使った方法をご紹介します。
【準備するもの】
- ストレートアイロン
- スタイリング剤(ワックスやオイルなど)
- (あれば)ダッカールクリップなど、髪を留めるもの
STEP1:ベースのスタイリングを済ませる
まずは髪全体を乾かし、いつものように大まかなスタイリングを済ませておきます。外ハネは、最後の「味付け」として加えるイメージです。
STEP2:ハネさせたい部分の髪を取る
襟足やもみあげなど、ハネさせたい部分の毛束を少量(1〜2cm幅くらい)取ります。他の髪が邪魔になる場合は、ダッカールクリップで留めておくと作業しやすくなります。
STEP3:アイロンで挟み、手首を「クイッ」と返す
取った毛束の中間あたりをアイロンで優しく挟み、毛先に向かってゆっくり滑らせます。そして、毛束の終わり際で、手首を外側に「クイッ」と返す。これが外ハネを作る基本の動きです。火傷に注意し、強く挟みすぎないのがポイントです。
STEP4:熱が冷めるまで数秒キープする
髪は、熱が冷める瞬間に形が記憶されます。アイロンを離した後、ハネさせた毛先を手で軽く支えるなどして、数秒間キープすると、カールが長持ちします。
STEP5:スタイリング剤で仕上げる
作った外ハネ感をキープし、髪にツヤや束感を出すために、ワックスやオイルなどを馴染ませます。毛先をつまむようにしてつけると、よりシャープな動きを表現できます。
【ベース別】外ハネと相性抜群のメンズヘアスタイル
どんな髪型に外ハネを加えると、より魅力的に見えるのでしょうか。
- 外ハネ × ウルフカット:レイヤーの入ったトップと、外ハネにした長い襟足のコントラストが美しい、相性No.1の組み合わせです。
- 外ハネ × マッシュ:丸みのある重めなマッシュの毛先に、ランダムな外ハネを加えることで、軽快な動きと遊び心が生まれます。
- 外ハネ × センターパート:サイドやバックの毛先を外ハネにすることで、アンニュイで落ち着いた雰囲気に、躍動感と軽やかさをプラスできます。
- 外ハネ × ミディアムヘア:重くなりがちな長めのスタイルも、毛先を外ハネにすることで、重さを感じさせない、色気のあるスタイルへと昇華します。
パーマで創る「ノースタイリング外ハネ」という選択肢
「毎朝アイロンを使うのは面倒…」という方には、パーマで外ハネを作ってしまう、という選択肢もあります。毛先に外向きのカールがつくようにパーマをかけることで、ドライヤーで乾かすだけで自然な外ハネスタイルが完成します。特に、髪が硬くてアイロンでクセがつきにくい方や、襟足が浮きやすい生え癖の方には非常に有効です。
まとめ:美しい外ハネは、美しい「カット」から生まれる
ここまで、外ハネを作るテクニックをご紹介してきましたが、最も重要なことをお伝えします。それは、そもそも髪が「外ハネしやすいように」カットされていなければ、どんなに頑張っても美しいカールは作れない、ということです。
プロの理容師は、あなたが自宅で簡単にスタイリングできるよう、
- 毛先が軽やかになるような毛量調整
- 髪が自然に動きやすいようなレイヤー(段)を、緻密に計算してカットに盛り込んでいます。
美しい外ハネは、計算され尽くしたカットという土台があってこそ、初めてその魅力を最大限に発揮するのです。
あなたの髪型に、プロの技術で「こなれ感」という最高のスパイスを加えてみませんか?毎日のスタイリングが、きっと今よりもっと楽しくなるはずです。