サロン帰りのあの感動を、毎日、自宅で。「パーマ後」の、正しいヘアケアとスタイリング術。
憧れのパーマスタイル。
サロンの鏡に映る、これまでとは全く違う、動きのあるお洒落な自分を見て、心が高揚した、あの瞬間。
しかし、本当の勝負は、あなたがサロンのドアを開けて、家に帰ったその次の日の朝から、始まります。
サロン帰りのあの最高の状態を、明日からそして一ヶ月後も、あなた自身の手で、美しく維持し、そして心から楽しむことができるか。
パーマは、かけたその瞬間がゴールではありません。
それは、スタイリングがもっと楽に、もっと楽しくなる、新しいあなたとの素晴らしい物語の「始まり」なのです。
この記事では、その物語を最高の形で紡いでいくための、パーマ後の正しいヘアケアと、スタイリングの、全ての秘訣をプロが徹底的に解説していきます。
まずは、これだけは守ってほしい。「パーマ後」の、絶対的な掟
パーマをかけた後の髪は、あなたが思う以上にデリケートな状態です。まずは、この二つの絶対的なルールを守ってください。
- 掟1:パーマ当日のシャンプーは、できれば避ける
なぜなら、パーマの化学的な反応が、髪の内部で完全に安定し定着するには、一般的に、24時間から48時間ほどかかると言われているからです。その前に、シャンプー剤で強く洗ってしまうと、せっかくのカールが緩んでしまったり、取れやすくなってしまったりする可能性があります。どうしても汗などが気になる場合は、スタイリング剤を、お湯で優しく洗い流す程度に留めておきましょう。 - 掟2:髪を、生まれたての赤ちゃんのように優しく丁重に扱う
パーマ後の髪は、非常にデリケートです。お風呂上がりに、タオルでゴシゴシと乱暴に擦るのは、絶対にNG。それは、美しいカールを自らの手で伸ばしているようなものです。また、濡れた状態での無理なブラッシングも、髪へのダメージとカールが伸びる大きな原因となります。
最高のカールを、蘇らせる。「パーマ後」の、正しい乾かし方
毎朝、サロン帰りの、あの美しいカールを、完璧に再現するための、最も重要な工程。それが「ドライヤーでの乾かし方」です。
- STEP1:まず、根元からしっかりと濡らし、カールをリセットする
朝、寝ている間に潰れてしまったカールを、美しく蘇らせるために。まずは、シャワーやスプレイヤーなどで、髪を根元からしっかりと濡らしましょう。 - STEP2:タオルドライは、擦らず優しく“握る”ように
タオルで髪を優しく挟み込み、パンパンと軽く叩くように、あるいは毛束をきゅっと握るようにして、水分を丁寧に吸い取っていきます。 - STEP3:ドライヤーは、根元から。毛先には、風を当てすぎない
まず、ドライヤーの風を頭皮(根元)に当て、全体の8割程度をラフに乾かしていきます。トップのふんわりとしたボリュームも、この時に根元を立ち上げるようにして、創っておきましょう。そして、ここが最大のポイント。毛先は、カールをだらっと伸ばしてしまわないように、ドライヤーの風を直接、強く当てすぎないこと。手のひらでカールを、下から優しく持ち上げるようにして弱風で乾かすか、あるいは、少し水分が残った半乾きの状態でドライヤーを終える。これが、カールを最も美しく、そして、くっきりと見せるための秘訣です。
その日の気分で、質感を操る。「パーマ後」の、スタイリング剤選び
パーマヘアは、使うスタイリング剤によって、その表情を自由自在に変えることができます。
- くっきりウェットなカールを出したいなら → 【ムース / グリース / ジェル】
水分を多く含んだ、これらのスタイリング剤は、パーマのカールを、濡れたような質感で、くっきりと再現するのに最適です。大人の色気を演出できます。 - ふんわりドライな動きを出したいなら → 【ソフトワックス / クリームワックス】軽い質感で柔らかな束感と、空気感を表現するのに向いています。優しいナチュラルな印象に仕上がります。
なぜ、最高の「パーマ後」には、最高の「ヘアケア」が不可欠なのか?
パーマとは、薬剤の力で、髪の内部のタンパク質の結合を、一度強制的に切断し、ロッドで巻いた形で再結合させる技術です。
つまり、パーマをかけた後の髪は、内部に、無数の「ダメージホール(空洞)」ができており、栄養分が非常に抜けやすいデリケートな状態なのです。
日々のトリートメントは、そのダメージホールに、失われた栄養と潤いを、再び補充していくための、最も重要な補修作業です。
美しいカールを、そして健康な髪を長く保つために、トリートメントは、絶対に欠かさないでください。
次は、いつ行くべき?パーマ後の、サロンメンテナンス
サロンでの次の予約は、いつ取るべきか。
- カットのメンテナンスは「1ヶ月〜1ヶ月半後」
パーマのカールが残っていても、ベースとなるカットの美しいシルエットが崩れてしまうと、スタイル全体が、一気に野暮ったく見えてしまいます。伸びてきた部分を整え、重くなった部分の毛量を調整する。たったそれだけで、パーマは、再び、生き生きと息を吹き返します。 - 次のパーマは「2〜3ヶ月後」が目安
髪のダメージや、スタイルの状態にもよりますが、前回かけた部分がある程度伸びてきたタイミングで、かけ直すのが理想的です。
もちろん、これはあくまで目安。あなたの担当のプロに、「次は、いつ頃に来るのが、ベストですか?」と、直接、聞いてしまうのが、最も賢く、そして確実な方法です。
まとめ
パーマは、かけたその瞬間がゴールではありません。
それは、あなたの毎日のスタイリングを、もっと楽に、もっと楽しくする新しいあなたとの、素晴らしい物語の“始まり”なのです。
そして、その美しい物語を、一日でも長く最高の形で紡いでいくためには、あなた自身の日々の正しいヘアケアと、スタイリング。そして何よりも、あなたの髪を誰よりも深く理解している、プロの理容師・美容師による定期的なメンテナンスが、絶対に不可欠です。
最高のスタイルを、最高の状態で長く楽しむ。
その最も贅沢で、最も賢いお洒落の楽しみ方を、私たちと一緒に始めてみませんか?
あなたの次回の「ただいま」を、心からお待ちしています。