これは、ただの髪型ではない。“ドレッド”と共に、生きるということ。

ヘアスタイルは、自己表現だ。

しかし、数あるスタイルの中でも、その人の生き様、哲学、そして、魂そのものを、髪の一本一本に、丹念に、そして、長い時間をかけて、編み込んでいくかのような、究極のスタイルが存在する。

それが**「ドレッドロックス」**。

それは、単なる、一過性の流行り廃りなどという、軽薄なものさしでは、到底、測ることのできない、特別な髪型。

レゲエや、ヒップホップといった、力強いカルチャーに深く根差し、揺るぎない意志を持つ者だけが、その身に纏うことを許される、特別なスタイルなのだ。

この記事は、そんな、孤高のスタイルに、本気で挑もうとしている、選ばれしあなたのための、最初にして、そして、最後の、ガイドブックである。

「ドレッドロックス」とは何か？その成り立ちと、精神性

まず、この、唯一無二のスタイルが、どのようにして創り上げられるのか、その本質を理解しよう。

• ドレッドロックスの定義髪を、櫛でとかすことをやめ、意図的に、あるいは自然に、絡ませていくことで、フェルト状の、ロープのような毛束を、時間をかけて「育成」していくヘアスタイルのこと。
• その創り方多くの場合、まず、アフロヘアのように、根元から、強く、細かいパーマをかけ、ドレッドのベースとなる、絡みやすい状態を作ることから始まる。そして、そこから、かぎ針などを使って、一本一本、丁寧に、毛束を形成し、固めていく、非常に、根気のいる作業が必要となる。
• その精神性ドレッドヘアは、単なる見た目のデザインではない。ジャマイカのラスタファリアニズムにおける、自然への回帰や、神との契約の象徴であったり、あるいは、社会の常識に対する、反骨精神の表明であったり。その髪には、常に、深い物語と、その人の、強い精神性が宿っているのだ。

挑戦する前に、知っておくべき「光」と「影」

この、究極のスタイルに挑戦するには、相応の覚悟が必要となる。その、輝かしい「光」と、向き合うべき「影」を、包み隠さず、誠実にお伝えする。

光（メリット）

• 唯一無二の、圧倒的な個性：他の、どんなヘアスタイルも、比較対象にすらならない。あなたという人間の存在を、これ以上なく、強烈に、そして、雄弁に物語る。
• 揺るぎない、アイデンティティの確立：このスタイルを維持し、共に生きていく、ということ自体が、あなたの、強い意志と、自分を貫く姿勢の、何よりの証明となる。

影（デメリットと、必要な覚悟）

• 「元に戻す」という選択肢は、ほぼ、ない：一度、完全にロックされたドレッドを、解くことは、非常に困難を極める。多くの場合、元の髪に戻すには、ドレッドを、根元から、短く刈り上げるしかない、という、大きな覚悟が必要となる。
• 膨大な「時間」と、安くはない「コスト」：施術には、髪の長さや量によるが、数時間では終わらない、膨大な時間がかかる。当然、料金も、通常のカットやパーマとは、比較にならないほど高額になる。
• 特別な、日々の「手入れ」：後述するが、通常のヘアケアとは、全く違う、ドレッドヘア専用の、特別な手入れが、毎日、必要不可欠となる。
• 社会的な、様々な「視線」：残念ながら、今の日本では、職場や、フォーマルな場面など、TPOによっては、そのスタイルが、理解されにくい場面がある、という現実も、受け入れる必要がある。

ドレッドヘアと、どう生きるか。維持するための、日々のケア

美しいドレッドを、健康に維持するための、最低限のルールだ。

• 洗い方：ゴシゴシと洗うのではなく、専用のシャンプーなどを使い、頭皮を中心に、優しく、揉み込むように洗う。そして、最も重要なのが「すすぎ」。シャンプー剤が、毛束の内部に残らないように、通常以上に、時間をかけて、徹底的に、洗い流す。
• 乾かし方：これが、最も重要。生乾きは、雑菌の繁殖や、不快な匂いの、最大の温床となる。まず、タオルで、一本一本の毛束を、雑巾を絞るように、丁寧に、力強く、水分を取り除く。その後、ドライヤーの風を、根元から、毛先まで、完全に、そして、徹底的に乾かす。これには、非常に時間がかかることを、覚悟してほしい。

なぜ、本物の「ドレッド」は、専門の技術者でしか、創れないのか？

最後に、最も重要なことを伝えよう。

この、神聖とも言えるスタイルを、付け焼き刃の知識で、あるいは、経験の浅いスタイリストの手で、創り出すことは、絶対に不可能だ。

• それは、もはや「ヘアカット」ではなく、「特殊技術」の領域だからドレッドを、美しく、そして衛生的に、そして、あなたの頭皮に負担をかけずに創り上げ、育成していく技術。それは、一般的な美容師・理容師が学ぶカリキュラムには、存在しない。専門的なトレーニングを積み、長年の経験を持つ、ごく一部の、限られたプロフェッショナルにしか、扱うことは許されない。
• 医学に近いレベルでの、髪と頭皮への、深い理解あなたの髪質で、健康なドレッドが育成できるのか。あなたの頭皮は、その負担に耐えられるのか。その、極めて専門的な診断力と、トラブルを回避するための、深い知識が、絶対に必要となる。
• パーマと、ブロッキングの、神業的な技術ドレッドの、美しい仕上がりを左右する、ベースとなるアフロパーマのかけ方。そして、あなたの頭全体の毛束を、最も美しく、そして、将来的に、根元が無理なく育っていくように配置する、緻密なブロッキング（髪の分け取り）。これらは、まさに、神業的な技術だ。

まとめ

ドレッドヘアは、単なる、個性的な髪型ではない。

それは、自分自身の、生き様、哲学、そして魂そのものを、その髪に、長い時間をかけて、じっくりと、編み込んでいく、究極の自己表現なのだ。

その、神聖とも言える行為は、付け焼き刃の技術では、決して、触れることすら許されない。

ドレッドというカルチャーへの、深いリスペクトと、それを裏付ける、卓越した専門技術を持つ、信頼できるパートナーとの出会いがあってこそ、あなたの、その長い旅は、初めて、始まります。

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古賀昌平(こがしょうへい)

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天神大牟田線・西鉄小郡駅前のメンズヘアサロン「FRESHNESS BARBER shop」の広報担当です。福岡県出身。学生時代は水泳部に所属。趣味は、漫画やアニメを見ること（HUNTER×HUNTER、NARUTO -ナルト-、BLEACHなど）。