【メンズヘア】ヘアピンを使いこなす、上級者のスタイリング術。留め方からアレンジまで解説
「ヘアピン」と聞くと、あなたはどんなイメージを思い浮かべますか?
もしかすると、女性が使うアイテムという印象が強く、男性の自分には関係ないと感じているかもしれません。
しかし、その考えはもう過去のもの。今やヘアピンは、ジェンダーレスにおしゃれを楽しむ男性にとって、スタイリングの幅を無限に広げ、日々の小さな悩みをスマートに解決してくれる、最強の武器なのです。
この記事では、そんなメンズヘアピンの基本的な使い方から、周りと差がつく応用テクニックまで、その全てをプロの視点で徹底的に解説します。
なぜ今、メンズヘアに「ピン」が有効なのか?
ヘアピンを活用することには、あなたが思っている以上のメリットがあります。
1. 伸ばしかけの前髪問題を、一瞬で解決
髪を伸ばしている過程で、誰もが直面するのが「邪魔な前髪」問題です。勉強や仕事に集中したい時、食事の時、洗顔の時。そんな場面で、ワックスなどで固めることなく、ピン一本で前髪をスマートに留めることができます。
2. スタイリングの可能性を無限に広げる
ワックスやスプレーだけではコントロールしきれない、繊細な毛流れの固定や、浮いてしまうサイドのボリュームダウン。そんな「あと少し」の悩みを、ヘアピンが的確に解決し、スタイルの完成度を格段に高めてくれます。
3. アクセサリーとしての高いデザイン性
あえて見えるようにピンを使うことで、シンプルなヘアスタイルにエッジの効いたアクセントを加えることができます。その日のファッションや気分に合わせて、自分だけの個性を表現する、最高のアクセサリーになるのです。
まずはこれだけ。基本のヘアピンの種類と選び方
まずは、基本となるヘアピンの種類を知ることから始めましょう。
- アメリカピン(アメピン):最も一般的で、ホールド力が強いピン。実は、波打っている短い辺と、まっすぐな長い辺があり、波打っている短い方を頭皮側に向けて挿すのが、滑りにくくするための正しい使い方です。
- スモールピン:アメピンよりも一回り小さく、目立ちにくいのが特徴。前髪などを、よりさりげなく留めたい時に最適です。
- Uピン:U字型をしており、固定力は弱いですが、お団子ヘアなどを「ふんわり」と固定するのに使います。男性の場合は、パーマヘアの毛束のニュアンスを、優しく整える際に活用できます。
【色の選び方】
- 隠すなら: 髪色に近い「黒」や「茶色」を選びましょう。
- 見せるなら: ファッションのアクセントになる「ゴールド」や「シルバー」がおすすめです。
これらは全て、ドラッグストアや100円ショップなどで、気軽に手に入れることができます。
プロが教える、メンズヘアピン活用テクニック
ヘアピンの使い方は、大きく分けて2通り。あなたの目的に合わせて使いこなしましょう。
【隠すテクニック】スタイリングの補助として
プロの現場では、見えないところでピンを使い、スタイルのクオリティを高めています。
- 浮いてしまうサイドを抑える:膨らみやすいサイドの髪をねじり、耳の後ろなどでアメピンを使って内側に隠すように固定します。まるでダウンパーマをかけたかのように、シルエットがタイトになります。
- 前髪の立ち上がりをキープ:ドライヤーで立ち上げた前髪の根元、その内側に、外からは見えないようにスモールピンを挿して支えることで、一日中、前髪が落ちてくるのを防ぎます。
- センターパートの分け目を固定:きれいに分けた分け目の根元付近に、髪の流れに沿って隠しピンをすることで、分け目が崩れるのを防ぎます。
【見せるテクニック】アクセサリーとして
あえてピンを見せることで、ヘアスタイルは一気にファッション性を増します。
- クロス留め:2本のアメピンを、バツ印(×)になるようにクロスさせて留めるテクニック。センターパートや長め前髪の、こめかみ付近のアクセントとして最適です。
- ゴールドピン/シルバーピン:黒髪に、あえて目立つ色のピンを数本、平行に並べて留めるだけで、一気にモードでアーティスティックな雰囲気を演出できます。
ヘアピンが映える!おすすめメンズヘアスタイル
- センターパート / 長めマッシュ最もピンアレンジが活きるスタイル。サイドに流した髪をピンで留めるだけで、その日の気分に合わせて、清潔感のあるスタイルから、アンニュイなスタイルまで、自在に印象を変えることができます。
- ウルフカット襟足の軽やかな動きと、ピンでタイトにまとめたサイドのコントラストが、非常にオシャレなバランスを生み出します。
- 伸ばしかけのロングヘア前髪やサイドの髪が中途半端で邪魔になる時期を、ピンを使ってスタイリッシュに、そして快適に乗り切ることができます。
ピンを活かすための、ベース創りの重要性
これらのピンアレンジを、さらに簡単に、そして美しく見せるためには、土台となるヘアデザインが非常に重要です。
- カットで創る、扱いやすい毛流れ:そもそもピンで留めやすいように、あるいは留めた時に美しいシルエットになるように、毛流れや毛量をカットで調整しておくことが、スタイルの完成度を大きく左右します。
- パーマで創る、柔らかな質感:硬い直毛でピンが滑ってしまったり、留めても硬い印象になってしまったりする。そんな場合は、ごくゆるいパーマで髪に柔らかさと扱いやすさをプラスするのが、非常に効果的です。
「普段、ピンを使ってこんな風にアレンジを楽しみたい」と私たちプロにご相談いただければ、それを計算に入れた、あなたにとって最適なベーススタイルをご提案します。
まとめ
ヘアピンは、もはや女性だけのアイテムではありません。それは、男性のスタイリングの悩みをスマートに解決し、自己表現の幅を大きく広げてくれる、非常に便利でオシャレなツールなのです。
そして、そのピンアレンジを最大限に引き立てるのは、プロの手によって創られた、扱いやすく、計算されたベースのヘアデザインにほかなりません。
あなたのヘアスタイルに、新しい可能性をプラスしませんか。ぜひ一度、当サロンであなたの理想のスタイルや、楽しみたいアレンジについてお聞かせください。