【メンズヘア】失敗しない髪型のオーダー方法|「こんなはずじゃなかった」をなくす全知識
理想のヘアスタイルを思い描き、期待に胸を膨らませてヘアサロンへ。しかし、数時間後の鏡に映っていたのは、「何か違う…」と首を傾げる自分。
多くの男性が、一度はそんなほろ苦い経験をしたことがあるのではないでしょうか。
その原因は、スタイリストの技術不足だけではありません。実は、あなたの**「オーダーの仕方」**に、成功の鍵が隠されていることがほとんどなのです。
最高のヘアスタイルは、優れたカット技術と、あなたとスタイリストとの的確なコミュニケーションによって生まれる、いわば**“共同作業の産物”**です。
この記事は、あなたの「なりたいイメージ」を120%伝え、理想の髪型を手に入れるための**“オーダーの教科書”**。もう二度と、「こんなはずじゃなかった」と後悔しないために、その全知識を身につけましょう。
なぜオーダーは難しい?「伝わらない」3つの理由
そもそも、なぜイメージのズレは起きてしまうのでしょうか。その原因は、大きく3つあります。
- 1.使う「言葉」のイメージが違うからあなたが思う「スッキリと、自然な感じで」と、スタイリストが思う「スッキリと、自然な感じで」は、全く違う可能性があります。「少し長め」「軽めに」といった、曖昧な言葉ほど危険です。
- 2.自分の髪質や骨格を理解していないから理想のスタイル写真のモデルと、あなたの骨格や髪質が違えば、全く同じ仕上がりにはなりません。その違いを理解せずにオーダーしてしまうと、「何か違う」という結果になりがちです。
- 3.「プロだから言わなくてもわかるはず」という思い込みがあるからあなたの悩みやライフスタイル、そして好みは、言葉にして伝えなければプロにも伝わりません。「言わなくても察してほしい」という期待は、ミスコミュニケーションの元です。
これが最強!理想の髪型を叶えるオーダーの基本ステップ
では、具体的にどうすればいいのか。この4つのステップを実践するだけで、オーダーの成功率は劇的に上がります。
STEP1:【写真を見せる】イメージ共有の最短・最強ルート
これが最も重要で、最も確実な方法です。言葉で10分説明するよりも、1枚の写真が全てを伝えてくれます。
- ポイント① 複数枚用意する:理想のスタイルを、正面・サイド・後ろから写した写真があると完璧です。
- ポイント② 雰囲気を伝える:特定の髪型でなくても、「この俳優さんのような、大人っぽい雰囲気が好き」といった写真も、イメージ共有の大きなヒントになります。
STEP2:【言葉で補足する】写真だけでは伝わらないニュアンス
写真を見せながら、あなたの言葉で補足説明を加えましょう。
- 「この写真の、この部分が好き」と具体的に指し示す:「この前髪の流れる感じが好き」「この襟足のすっきり感が理想」など、気に入っているポイントを具体的に伝えましょう。
- なりたい「雰囲気」を伝える:「爽やかに」「大人っぽく」「色気がある感じ」「女子ウケするように」など、あなたがヘアスタイルに求めるゴールを共有してください。
STEP3:【悩みを伝える】コンプレックスを魅力に変えるチャンス
あなたの髪に関する悩みは、プロにとって「あなたを最高に格好良くするための、最も重要な情報」です。
- 「絶壁が気になるので、後頭部に丸みが欲しい」
- 「エラが張っているので、カバーしたい」
- 「直毛で、髪がすぐにペタッとしてしまう」悩みを正直に伝えることで、スタイリストはそれを解決するためのカットや、パーマなどの最適な技術を提案してくれます。
STEP4:【NGを伝える】失敗を避けるための“保険”
「なりたいイメージ」と同じくらい、「なりたくないイメージ」を伝えることも重要です。
- 「短すぎるのは嫌だ」
- 「仕事で、明るすぎるカラーはNG」
- 「朝、セットに時間をかけられないので、難しいスタイリングは避けたい」これだけは避けたい、というNGラインを先に伝えておくことで、致命的な失敗を防ぐことができます。
究極のオーダー「おまかせします」を成功させるには?
「おまかせします」という一言は、スタイリストの技術と提案力を最大限に引き出す魔法の言葉になり得ます。しかし、それは信頼関係があってこそ。
何度も通っている、あなたの好みやライフスタイルを熟知してくれているスタイリストになら、最高の「似合わせスタイル」を提案してくれるでしょう。
ただし、初めてのサロンで、十分なカウンセリングもなしに「おまかせ」するのは、リスクが高い選択であることも覚えておきましょう。
プロが本音で語る「こんなオーダーは嬉しい!」
私たち理容師・美容師が、お客様から伝えていただくと、より一層やる気が出て、最高の提案ができる!というポイントをご紹介します。
- 「変わりたい」という気持ちを伝えてくれる:「イメチェンしたい」「格好良くなりたい」という熱意は、私たちのクリエイティビティを最高に刺激します。
- ライフスタイルを話してくれる:「普段はスーツが多い」「休日は古着を着る」といった情報は、提案の精度を格段に上げます。
- 仕上がりに、最高の笑顔を見せてくれる:これが、私たちの何よりの喜びであり、次にご来店いただいた際の、さらなるモチベーションに繋がります。
まとめ
ヘアサロンで過ごす時間は、単に「髪を切ってもらう」だけの作業時間ではありません。それは、あなたとスタイリストが、理想の自分を共同で創り上げる、クリエイティブなコミュニケーションの時間なのです。
ほんの少しの準備と、勇気を出して自分の想いを伝えること。それだけで、あなたのヘアサロン体験と、その仕上がりは劇的に変わります。
私たちは、あなたの言葉の奥にある「なりたい自分」を汲み取るプロフェッショナルです。
最高のオーダーで、最高のヘアスタイルを手に入れましょう。あなたの「なりたい」、ぜひ私たちに聞かせてください。