【メンズヘア】前上がりで創る、爽やかで動きのあるスタイル。オーダーからセットまで解説
「いつものショートヘアに、何か動きや変化が欲しい」
「顔周りをすっきりと見せて、爽やかな印象になりたい」
そんなあなたにこそ試してほしいのが、顔周りから襟足にかけて徐々に長くなるカットラインが特徴の「前上がり」スタイルです。クールで落ち着いた印象の「前下がり」とは対照的に、「前上がり」はアクティブで躍動感のある、軽やかな雰囲気を演出します。
この記事では、今、再び注目を集めている前上がりスタイルの魅力から、人気のヘアデザイン、そして自宅で簡単に再現できるセット方法まで、プロの視点で徹底的に解説します。
なぜオシャレ?メンズの「前上がり」が持つ3つの魅力
前上がりスタイルが、ただの個性的な髪型ではなく、多くの魅力を持っているのをご存知でしょうか。
1. 圧倒的な爽やかさと清潔感
顔周りの髪が短く、耳周りやもみあげがすっきりと整えられているため、表情が明るく見え、非常に爽やかな印象を与えます。特に前髪を上げるアップバングスタイルとの相性は抜群で、清潔感が求められるビジネスシーンにも最適です。
2. 躍動感のあるダイナミックな動き
襟足に向かって長さを残すレイヤー(段差)が、髪に自然な動きと軽やかさを生み出します。ワックスを軽く揉み込むだけで、風になびくような、あるいは毛先が遊ぶような躍動感のあるスタイリングが簡単に完成します。
3. トレンドの「ウルフ」要素でこなれ感を演出
近年のメンズヘアトレンドのキーワードである「ウルフカット」。その本質は、まさにこの「前上がり」のシルエットにあります。襟足に長さを残すことで、定番のショートヘアとは一線を画す、こなれたオシャレ感をプラスすることができます。
スタイル別!人気の前上がりメンズヘア
前上がりは、レングスやアレンジ次第で様々な表情を見せます。
- 前上がりショートレイヤー最もベーシックで挑戦しやすい王道のスタイル。顔周りはすっきりと爽やかに、トップや後頭部、襟足にかけて動きを出せるため、メリハリの効いた万能ヘアです。
- ウルフカット前上がりスタイルの代表格。襟足の長さやパーマの有無、カラーリングで個性を無限に表現できます。ストリート系からモード系まで、幅広いファッションにマッチします。
- 前上がりマッシュ(マッシュウルフ)定番のマッシュスタイルに、前上がりのレイヤーを加えることで、丸いシルエットは保ちつつ、軽さと動きをプラス。重くなりがちなマッシュに抜け感が生まれます。
- ツーブロック × 前上がりサイドを潔く刈り上げることで、より清潔感がアップし、トップから襟足へのダイナミックな動きが強調されます。サイドの膨らみが気になる方にもおすすめです。
前上がりを格上げする「+α」のテクニック
ベースのデザインに、ひと手間加えることでスタイルはさらに進化します。
- +パーマ髪全体にゆるいニュアンスパーマをかければ、スタイリングが格段に楽になり、柔らかな質感が生まれます。また、襟足の毛先にだけ外ハネの動きをつけるポイントパーマも、スタイルにアクセントを加えるのに非常に効果的です。
- +ハイライトカラー髪の流れや毛先の動きに合わせて、筋状にハイライトを入れることで、レイヤーによって生まれた立体感がさらに際立ちます。躍動感を視覚的に強調するテクニックです。
自宅で再現!前上がりヘアのスタイリング術
前上がりスタイルの特徴である「動き」を、自宅で再現するためのコツをご紹介します。
ドライヤーでのベース作り
- まず、根元からしっかりと髪を濡らし、乾かします。
- 顔周りやサイドは、ボリュームを抑えるようにタイトに乾かします。
- トップは、根元を軽く立ち上げるように、ふんわりと乾かします。
- 【ここがポイント】 襟足は、首に沿わせるように指で挟んで乾かすか、毛束を少しつまんで外側にハネさせるように熱を当て、動きのベースを作りましょう。
ストレートアイロン/コテの活用
よりデザイン性を高めたい場合は、アイロンを使いましょう。トップの毛束に軽くCカールをつけて立体感を出したり、襟足の毛先をしっかりと外ハネにカールさせたりすることで、サロン帰りのような仕上がりになります。
スタイリング剤の選び方と付け方
- 動きと束感をしっかり出したい場合: ファイバーワックス、ハードワックス
- パーマスタイルを活かしたい場合: ムース、ソフトワックス
ワックスを髪全体に馴染ませた後、指先で毛束をつまんでシルエットを整えます。最後に、襟足の毛先の動きを調整して完成です。
サロンで失敗しない!理想の前上がりをオーダーするコツ
理想のスタイルを手に入れるには、スタイリストとのイメージ共有が不可欠です。
- 1. 写真を見せるのが一番なりたいスタイルの写真を、できれば横や後ろからのアングルも含めて見せるのがベストです。シルエットが重要なスタイルなので、全体のバランスがわかる写真が非常に参考になります。
- 2. 「襟足」と「顔周り」の長さを伝える「襟足は、どのくらいの長さを残したいですか?(肩につくくらい、短めなど)」「顔周りは、どのくらい短くしたいですか?(耳が出るくらい、耳たぶにかかるくらいなど)」この2点のイメージを伝えることが、成功の鍵です。
- 3. なりたいイメージを言葉で伝える「ウルフっぽくしたい」「爽やかな感じにしたい」など、具体的なスタイル名や雰囲気を言葉で補足するのも重要です。
まとめ
前上がりヘアは、マンネリ化したスタイルから抜け出し、爽やかさと躍動感を両立できる、非常に魅力的な選択肢です。その計算された軽やかさと動きは、あなたの表情を明るくし、新しい自分を発見するきっかけを与えてくれます。
しかし、その美しいシルエットは、顔周りと襟足の長さのバランスや、レイヤーの入れ方を熟知した、プロのカット技術があってこそ実現します。ぜひ一度、当サロンで計算され尽くしたレイヤーカットを体験し、新しい自分に出会ってみませんか。