毛染め後の一週間が重要!誠実な理容師が教える美髪色の保ち方
理容室で理想の髪色に仕上がった瞬間は、新しい自分に出会えたようで、心が弾むものでございます。そして、誰もがその美しい髪色を一日でも長く保ちたいと願うことでしょう。実は、染めたての美しい状態を維持できるかどうかは、ヘアカラー後の「最初の一週間」の過ごし方で大きく左右されるということをご存知でしょうか。今回は、この最も重要な期間に何を心掛けるべきか、プロの視点から詳しく解説させていただきます。
なぜ染めた後の一週間が「特別」なのでしょうか
そもそも、なぜ染めた直後の一週間がこれほどまでに重要なのでしょうか。その理由は、ヘアカラー直後の髪が、薬剤の影響を受けて非常にデリケートな状態にあるためです。施術の際、髪の表面を覆うキューティクルを一時的に開いて内部に色素を浸透させますが、そのキューティクルが完全に閉じて色素が髪の内部にしっかりと定着するまでには、およそ一週間ほどの時間が必要であると言われております。この不安定な期間にどのようなケアを行うかによって色素の定着率が大きく変わり、結果としてその後の色持ちに歴然とした差が生まれるのです。
カラー後24時間以内に特に注意したいこと
染めた後の期間で、最も髪がデリケートなのが最初の24時間です。この時間帯は、まだ色素が髪の内部で完全に安定しておりません。そのため、ご自宅にお帰りになられた後、当日のシャンプーはお控えいただくことを強くお勧めいたします。もしシャンプーをしてしまいますと、定着しきれていない色素がお湯や洗浄成分と共に流れ出てしまいやすくなります。また、スタイリング剤なども、それを洗い流す際に髪へ負担をかけてしまう可能性があるため、できれば何もつけずにお過ごしいただくのが理想的です。
美しい色を定着させる一週間のヘアケア習慣
染めてから24時間が経過し、最初の一週間は、髪を優しく労わる特別なケアを心掛けてください。シャンプーは、洗浄力が穏やかなアミノ酸系のものや、カラーヘア専用の製品をお選びいただくのが最善です。洗髪時のお湯の温度も大切で、熱いお湯はキューティクルを開かせる原因となりますので、少しぬるいと感じる程度の温度が適しております。そして、シャンプー後には必ずトリートメントを行い、髪に潤いを与え、キューティクルの状態を整えてあげましょう。髪が濡れた状態はダメージを受けやすく、色落ちにも繋がりやすいため、タオルで優しく水分を拭き取った後は、洗い流さないトリートメントで髪を保護し、速やかにドライヤーで乾かすことを習慣にしてください。
大切なご予定に向けたカラーリングの最適な時期
結婚式や大切な写真撮影など、特定の日に向けて髪を染められるお客様も多くいらっしゃいます。そのような場合、一体どのタイミングで染めるのが最適なのでしょうか。実は、染めたての髪色は、数日間のシャンプーを経て余分な染料が落ちることで、より透明感が増し、自然な色合いへと馴染んでまいります。そのため、大切なご予定の当日ぴったりに染めるよりも、その日から逆算して_一週間_から3日ほど前に施術を受けられるのが、最も美しい状態でその日を迎えられるためお勧めです。
最初の一週間を大切に、理想のヘアスタイルを長く
ヘアカラーは、理容室での施術だけで完成するものではございません。お客様ご自身による、その後の愛情のこもった一週間のケアがあってこそ、その美しさが最大限に引き出され、長く保たれるのです。この重要な期間の過ごし方について、もしご不安やご不明な点がございましたら、いつでも私たちプロにご相談ください。施術後のアフターケアまで、責任を持って丁寧にサポートさせていただくことこそ、誠実な理容師の務めであると考えております。