【メンズ】髪の横の広がり、ワックスだけで抑えるのは限界?プロが教える正しい使い方と根本的解決策
はじめに
横に大きく広がってしまう髪を、毎朝ワックスで必死に抑えつけている。そんな日々に、心当たりはございませんか。「セット力の強いワックスを使っても、時間が経つと結局は元通り…」「自分のスタイリング技術が足りないのだろうか」と、悩んでいる方も少なくないかもしれません。しかし、そのお悩みは、実はワックスの性能や、あなたの技術だけの問題ではないのです。この記事では、プロの視点から、ワックスの正しい使い方と、その効果を最大限に引き出すための、より本質的な解決策について詳しく解説いたします。
なぜワックスを付けても、髪は横に広がってしまうのか?
様々なワックスを試し、付け方を工夫しても、なぜ髪は横に広がってしまうのでしょうか。その原因は、大きく分けて三つ考えられます。
原因1:ヘアカットが髪質と骨格に合っていない
これが、最も根本的で大きな原因です。そもそも、髪が横に広がりやすい骨格や髪質に対して、その広がりを抑えるようなカットが施されていなければ、どんなに優れたワックスを使っても、その効果は半減してしまいます。土台となるヘアスタイル自体が、悩みを助長している可能性があるのです。
原因2:ワックスの選び間違い
ご自身の髪質に対して、セット力が弱すぎたり、質感が軽すぎたりするワックスを選んでいる場合も、広がりを抑えることは困難です。例えば、柔らかく軽い仕上がりのクリームタイプのワックスでは、硬く強い髪の反発力に負けてしまいます。
原因3:ワックスの付け方の誤り
ワックスを効果的に使うには、正しい付け方があります。量が多すぎたり少なすぎたり、あるいは髪の表面にだけ付けていたりすると、スタイリング剤の性能を十分に発揮させることはできません。
広がりを抑えるためのワックス選びと正しい使い方
では、具体的にどのようなワックスを、どのように使えば良いのでしょうか。まず、広がりやすい硬い髪質の方には、セット力が強く、ある程度の重さでボリュームを抑え込める「クレイタイプ(マットワックス)」や、強いホールド力を持つ「ハードワックス」などがおすすめです。
使い方で最も重要なのは、一度に付ける量と、馴染ませ方です。まず、小豆一粒程度の少量を手のひらに取り、指の間まで透明になるまでしっかりと伸ばします。そして、髪の内側から空気を入れるように全体に馴染ませた後、最後に手のひらに残ったワックスで、サイドの広がりが気になる部分を、根元から毛先に向かって撫でつけるようにタイトに仕上げます。この手順で、ベタつきを防ぎつつ、しっかりとボリュームをコントロールすることができます。
しかし、ワックスだけでは限界があるという事実
正しいワックス選びと使い方を実践すれば、確かにある程度の広がりは抑えることができます。しかし、それはあくまで「対処療法」であり、悩みの根本的な解決には至りません。ワックスは、髪の生え方や骨格そのものを変えることはできないからです。毎朝のスタイリングとの格闘から本当に解放されるためには、その土台となる「ヘアカット」を見直すことが不可欠なのです。
鍵を握るのは、ワックスが少量で済む髪を創る「誠実な理容師」
プロフェッショナルの仕事とは、ワックスでごまかすための髪型を創ることではありません。お客様の悩みを根本から解消し、「そもそもスタイリングが楽になる、ワックスが少量で決まる髪型」を創ることです。ここで重要になるのが、「誠実な理容師」の存在です。誠実な理容師は、お客様の髪質と骨格を正確に見極め、最適なワックス選びのアドバイスをすると同時に、広がりの原因に直接アプローチする骨格補正カットによって、あなたの悩みを本質から解決へと導いてくれます。
まとめ
髪の横の広がりというお悩みに対して、正しいワックス選びと使い方は、今日からでも実践できる有効な対策です。しかし、それだけではいつまでも悩みと向き合い続けることになります。最も重要なのは、信頼できるプロに相談し、悩みの根本原因を解消する「カット」を施してもらうことです。毎朝のワックスとの格闘から解放され、もっとスタイリングが楽しくなる毎日を手に入れてみませんか。私たちと一緒に、あなたにとって最高のヘアスタイルを見つけ出しましょう。