【メンズ】髪が横に広がるけどマッシュにしたい!を叶えるプロの髪型&カット術
はじめに
「自分の髪は横に広がるから、トレンドのマッシュヘアなんて到底似合わない…」そんな風に、ご自身の髪質や骨格を理由に、憧れのヘアスタイルを諦めてしまってはいませんか。柔らかく、おしゃれな雰囲気を演出できるマッシュスタイルと、横に広がりやすい髪質は、一見すると相性が悪いように感じられるかもしれません。しかし、実はプロの正しいカット技術を用いれば、そのお悩みは解消できるだけでなく、むしろあなたの個性を活かした、魅力的なマッシュヘアを創り上げることが可能なのです。
なぜ、横に広がる髪でマッシュにすると失敗しやすいのか?
まず、なぜ髪が広がりやすい方が、安易にマッシュヘアにすると失敗してしまうのか、その理由を知ることが重要です。マッシュヘアの基本的な形は、全体的に丸みを帯びたシルエットです。そのため、広がりの原因となるサイドの髪をそのままに、ただ表面の形だけをマッシュにしようとすると、頭の側面(ハチ)の部分が最大限に膨らんでしまいます。これが、野暮ったく見える、いわゆる「キノコ頭」や「ヘルメット」状態の正体であり、多くの方が失敗を恐れる原因となっています。
広がりを抑えてマッシュを創る、プロの具体的なテクニック
では、プロフェッショナルは、この相反する要素をどのように両立させているのでしょうか。そこには、綿密に計算された、いくつかの重要なカット技術があります。
「インナー刈り上げ」で土台を創る(ツーブロック)
横への広がりを抑えながら美しいマッシュを創る上で、最も重要となるのが、マッシュのシルエットの内側、つまりサイドの部分を短く刈り上げる「ツーブロック」の技術です。膨らみの原因となる部分を物理的に取り除くことで、全体のシルエットは驚くほどコンパクトに収まります。この「内側の処理」こそが、洗練されたマッシュスタイルを実現するための、揺るぎない土台となるのです。
自然な繋がりを生む「グラデーション」
ただ内側を刈り上げるだけでは、上に被さる髪との境目が不自然な段差になってしまいます。これを解消するのが、ハサミやバリカンを使い、刈り上げた部分とトップの髪を滑らかに繋げる「グラデーション」の技術です。特に、地肌の色から徐々に濃くなるフェードスタイルなどを取り入れると、非常に自然で、かつ品のある大人のマッシュスタイルが完成します。
トップに軽さを出す「質感調整」
マッシュの表面が、のっぺりとした重たい印象にならないように、毛先に束感や動きを出すための「質感調整」も欠かせません。髪の間に絶妙な空間を作るように毛量を調整することで、軽やかさが生まれ、スタイリングした際にも、計算された無造作感のある、おしゃれな雰囲気を演出することができます。
「理想のマッシュ」を叶えるためのオーダーの秘訣
理容室でオーダーする際には、ただ「マッシュにしてください」と伝えるだけでなく、ご自身の悩みを具体的に伝えることが成功への鍵です。「サイドが横に広がりやすいので、ツーブロックで内側はすっきりと抑えたい」「トップには動きが出るような、軽めのマッシュにしてほしい」というように、具体的な要望を添えることで、理容師はあなたの理想をより正確に形にすることができます。
鍵を握るのは、あなたのためのマッシュをデザインする「誠実な理容師」
髪が広がりやすい方にマッシュヘアを施すのは、お客様一人ひとりの骨格と髪質を正確に診断し、ミリ単位で調整する高度な技術と経験が求められます。マニュアル通りのカットでは、決して理想のスタイルにはなりません。ここで重要になるのが、「誠実な理容師」の存在です。誠実な理容師は、お客様の「マッシュにしたい」という想いを決して否定しません。どうすればその悩みをカバーし、理想のスタイルを実現できるかを、プロとして真剣に考え、最適なデザインを提案してくれます。
まとめ
「髪が横に広がるからマッシュは似合わない」というのは、もはや過去の思い込みです。正しい知識と、信頼できるプロの技術があれば、あなたの髪質はむしろ、トップに適度なボリューム感を出しやすいという「個性」として活かすことさえ可能です。コンプレックスだった悩みを乗り越え、憧れのヘアスタイルを手に入れる喜びを、ぜひ体験してみてください。あなただけのオーダーメイド・マッシュを、私たちと一緒に創り上げていきませんか。