刈り上げで変わる「直毛」メンズヘア。硬い髪を“扱いやすさ”に変える技術
シャープなラインが出やすく、清潔感を演出しやすい。
その一方で、硬くて動きが出ず、サイドがツンツンと広がってしまい、スタイリングが思い通りにいかない。
「直毛」とは、そんな悩ましい二面性を持つ、多くの日本人男性に共通する髪質です。
しかし、ご安心ください。その扱いにくい“素材”は、プロの理容師が施す「刈り上げ」という“調理法”と出会うことで、あなたの悩みを解消し、最高のヘアスタイルへと生まれ変わる、素晴らしいポテンシャルを秘めているのです。
なぜ直毛の悩みは、「刈り上げ」で解決できるのか
直毛特有の「広がる」「動きが出ない」といった悩みに対し、刈り上げは、極めて効果的で、論理的な解決策となります。
- 刈り上げが直毛の悩みを解決する3つの理由
- ① サイドの“ツンツン問題”を根本から解消
直毛の男性が最も悩まされる、サイドの髪が横に張ってしまう、いわゆる「ツンツン問題」。これを、刈り上げることで物理的に取り除き、どんなに硬い髪質の方でも、タイトでシャープなシルエットを手に入れることができます。 - ② トップとのメリハリで“のっぺり感”をなくす
動きが出にくい直毛は、時としてのっぺりとした、重い印象になりがちです。サイドをすっきりと刈り上げることで、トップの髪との間に明確なコントラストが生まれ、スタイル全体に立体感が生まれます。 - ③ スタイリングが劇的に楽になる
最も扱いにくかったサイドの髪がなくなることで、スタイリングはトップの髪を整えるだけになります。これまで格闘していた時間が嘘のように、毎朝の準備が楽になります。
- ① サイドの“ツンツン問題”を根本から解消
“硬さ”を“動き”に。直毛を活かすスタイル選び
あなたの直毛という素材を、最大限に活かし、悩みを解消するための、代表的な刈り上げスタイルをご紹介します。
- 直毛を最高に輝かせる、代表スタイル
- 【抑える戦略】
ツーブロック、フェードスタイル
サイドの広がりを「抑える」ことを最優先するなら、ツーブロックやフェードカットが最も効果的です。悩みの原因を根本から取り除き、すっきりとした、清潔感あふれるスタイルが完成します。 - 【動きを出す戦略】
ショートレイヤー、ソフトモヒカン
トップの髪に、長短の差(レイヤー)をつけることで、硬い髪でも自然な動きと束感が生まれます。サイドを刈り上げることで、そのトップの動きがより際立ちます。 - 【究極の解決策】
ニュアンスパーマ × 刈り上げ
どうしても動きが出ない、という方への究極の解決策がパーマです。毛先にくせ毛のようなごく自然な動き(ニュアンス)を加えるだけで、硬い髪が嘘のように柔らかく、扱いやすくなります。
- 【抑える戦略】
ツンツンさせない、毎日の簡単スタイリング術
硬い髪を、いかに柔らかく、そして動きがあるように見せるか。
その鍵は、ドライヤーの使い方と、スタイリング剤の選び方にあります。
- 日々のスタイリングとケア
- ドライヤーで根元をしっかりと立ち上げる
髪を乾かす際に、トップの根元を指でこするようにしながら、ふんわりと立ち上がりをつけること。この一手間で、髪に空気が含まれ、柔らかなボリュームが生まれます。 - スタイリング剤は動きを出しやすいものを
セット力と再整髪力に優れたファイバーワックスや、ウェットな質感でシャープな動きが出せるグリースなどが、硬い直毛には最適です。 - 馴染ませる時はしっかりと「揉み込む」
スタイリング剤は、手のひらに透明になるまでしっかりと伸ばし、髪の根元から空気を入れるように、全体を揉み込むようにして馴染ませましょう。これにより、髪の内側から動きが生まれます。
- ドライヤーで根元をしっかりと立ち上げる
なぜプロの理容師は、硬い直毛を自在に操れるのか
なぜ、プロの理容師が手がけると、あれほど扱いにくかった硬い直毛が、まるで言うことを聞く、柔らかで動きのあるスタイルに変わるのでしょうか。
その答えは、プロが、目には見えない髪の内側で、魔法のような「質感コントロール」を行っているからです。
プロは、ただ髪を切るだけではありません。あなたの髪一本一本の硬さや、生えている方向を見極め、それが自然に動くように、梳きバサミを使い、毛束の内側の量を、ミリ単位で調整しているのです。
どこを軽くし、どこに重さを残せば、硬い髪が自然な束になり、柔らかく動くのか。
あるいは、バリカンを使わず、あえてハサミで刈り上げることで、毛先に自然な柔らかさを残す。
その、長年の経験と知識に裏打ちされた、緻密な質感コントロールこそ、プロと素人の決定的な違いなのです。
最高の素材を、最高のスタイルへ
「直毛」は、決して扱いにくいだけの、ネガティブな髪質ではありません。
それは、プロの技術と出会うことで、他のどんな髪質にも真似できない、究極の清潔感と、シャープな美しさを表現できる、最高の「素材」なのです。
ぜひ一度、あなたのその素晴らしい“素材”を、最高の技術で“調理”してくれる、プロの理容師に相談してみてはいかがでしょうか。