刈り上げのカット「頻度」はどれくらいが正解?最高の状態を保つ周期
プロの手で完璧に仕上げられた、サロン帰りの刈り上げスタイル。
しかし、その最高の瞬間は、一体いつまで続くのでしょうか。
「次にサロンに行くのは、どのタイミングがベストなんだろう?」
刈り上げスタイルには、食品と同じように、最も美しく、かっこいい状態を保てる「賞味期限」が存在します。
この記事では、常に最高の自分でいるための、計画的なメンテナンスの「頻度」について、プロの視点から徹底的に解説します。
なぜ、刈り上げは“こまめな”メンテナンスが不可欠なのか
「まだ、もう少し大丈夫だろう」。そう思っているうちに、あなたの印象は、気づかないうちに少しずつ損なわれているかもしれません。
刈り上げスタイルにとって、こまめなメンテナンスが不可欠なのには、明確な理由があります。
- メンテナンスを怠る、3つのリスク
- ① たった数ミリの伸びが全体のシルエットを大きく崩す
完璧に計算された刈り上げスタイルは、髪が数ミリ伸びるだけで、その美しいシルエットのバランスが崩れ始めます。特に、サイドの膨らみは、頭を大きく見せる原因となります。 - ② 清潔感が一瞬で失われる
刈り上げスタイルの命である「清潔感」。襟足やもみあげのラインが、髪が伸びることでぼやけてしまうと、その清潔感は一瞬で失われ、「手入れされていない、だらしない人」という印象を与えかねません。 - ③ “伸びかけ”の期間が最も格好悪い
短い刈り上げ部分と、トップの長い髪。その両方が中途半端に伸びてきた「伸びかけ」の状態は、どんなにスタイリングを頑張っても、なかなか様になりません。この格好悪い期間を、いかに短くするかが重要です。
- ① たった数ミリの伸びが全体のシルエットを大きく崩す
スタイル別・あなたの刈り上げの「賞味期限」と理想の頻度
刈り上げの短さ(ミリ数)によって、その「賞味期限」と、理想的なメンテナンスの頻度は変わってきます。
ご自身のスタイルと照らし合わせて、最適な周期を見つけましょう。
- スタイル別・推奨メンテナンス頻度
- 【スキンフェード/3mm以下の短い刈り上げ】
賞味期限:約2週間 → 理想の頻度:2〜3週間に1回
最も繊細なグラデーションを持つこのスタイルは、少し伸びるだけで印象が変わります。常に完璧な状態を求めるなら、2週間に一度のメンテナンスが理想です。 - 【6mm前後の標準的な刈り上げ】
賞味期限:約3週間 → 理想の頻度:3〜4週間に1回
多くのビジネスマンに選ばれる、最も一般的な刈り上げです。「そろそろ切りたいな」と感じ始める、3週間目がメンテナンスの最適なサインです。 - 【9mm以上の長めの刈り上げ】
賞味期限:約4週間 → 理想の頻度:4〜5週間に1回
ナチュラルなスタイルなので、伸びてきても比較的崩れにくいのが特徴です。とはいえ、1ヶ月を過ぎると、さすがに野暮ったさが出てきます。
- 【スキンフェード/3mm以下の短い刈り上げ】
オーダーのコツと、来店頻度を少しでも延ばすセルフケア
どうしても、こまめにサロンに通うのが難しい。
そんな時のための、オーダーのコツと、自宅でできる簡単なセルフケアをご紹介します。
- オーダーと日々のセルフケア
- オーダーのコツ
「来店頻度」を、正直に伝える
カウンセリングの際に、「仕事が忙しく、次は1ヶ月半後くらいになります」と、あなたのリアルな来店頻度を伝えましょう。プロの理容師は、その期間、スタイルができるだけ持つように、計算してカットをしてくれます。 - セルフケア①
襟足やもみあげの「産毛」を剃る
伸びてきた襟足やもみあげの産毛を、電気シェーバーなどで優しく剃るだけでも、清潔感はかなり復活します。ただし、デザインされたラインを崩さないように、あくまで産毛の処理に留めましょう。 - セルフケア②
スタイリングで“ごまかす”
ジェルやグリースといった、ウェットな質感のスタイリング剤で、髪全体をタイトに抑えつけると、伸びてきた部分のパサつきや広がりを、一時的にごまかすことができます。
- オーダーのコツ
なぜプロの理容師は、あなたの“次”を考えているのか
なぜ、プロの理容師は、あなたに定期的なメンテナンスを勧めるのでしょうか。
それは、単に、お店の売上のためだけではありません。
プロが、あなたの「髪の“かかりつけ医”」として、常に最高の状態を、あなたと一緒にキープしていきたい、という想いの表れなのです。
プロは、定期的にあなたの髪に触れることで、季節による髪質の変化や、頭皮の健康状態までを、継続的に把握します。
そして、その時々のあなたのコンディションに合わせて、カットのデザインを微調整したり、最適なケア方法をアドバイスしたりするのです。
それは、あなたの髪と、そしてあなたの人生に、長期的に寄り添う、まさにパートナーとしての仕事なのです。
計画的なメンテナンスで、未来の“かっこいい”を予約する
定期的にサロンに通い、メンテナンスを行うこと。
それは、もはや単なる「散髪」という行為ではありません。
常に最高の自分でいるための、「計画的な自己投資」です。
それは、1ヶ月後の自分の「かっこいい」を、今の自分が、未来のために「予約」する行為と言えるでしょう。
ぜひ一度、あなたの“かかりつけ理容師”を見つけ、常に最高の自分をキープし続ける、新しい習慣を始めてみてはいかがでしょうか。