メンズヘアカラー「カラーチャート」の見方と使い方。理想の髪色を叶えるための基礎知識
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ヘアサロンで髪を染める時、必ずと言っていいほど目にするのが、たくさんの毛束が並んだ「カラーチャート(色見本)」です。まるで色のメニュー表のように見えるこのツールは、あなたのなりたいイメージを美容師や理容師に伝える上で、非常に重要な役割を果たします。しかし、その見方や使い方を正しく理解することで、あなたのヘアカラーの満足度は、さらに格段にアップします。この記事では、カラーチャートの基本的な見方と、それを上手に活用するための知識について詳しく解説します。
Contents
まずは基本から。カラーチャートの構成要素
カラーチャートは、主に「明るさ」と「色合い」という、二つの要素で構成されています。
カラーチャートの基本
- 「レベル」「トーン」= 明るさ
カラーチャートの縦軸、あるいは横軸には、多くの場合、数字が振られています。これは、髪色の「明るさ」を示すレベル(またはトーン)を表しています。数字が小さいほど暗く、大きいほど明るくなります。一般的に、日本人の地毛の黒髪は4から5レベル程度とされ、ブリーチなしでできる明るさの限界は10から12レベルあたり、それ以上の明るさはブリーチが必要になります。 - 「色相(色み)」= 色合い
もう一方の軸には、色の種類、つまり「色合い」が並んでいます。アッシュ(灰色系)、マット(緑系)、カッパー(オレンジ系)、レッド(赤系)、バイオレット(紫系)、そしてそれらが混ざり合った様々な色合いの毛束が配置されています。
よくある誤解。チャートの色が、そのまま自分の髪色になるわけではない理由
カラーチャートを見て、「この色にしたい」と指を差せば、その毛束と全く同じ色になる、と思っている方も多いかもしれません。しかし、実はそうではありません。それには、いくつかの理由があります。
仕上がりを左右する要因
- あなたの「地毛の色」がスタート地点
カラーチャートの毛束は、多くの場合、白に近い金髪を染めたものです。つまり、「白い画用紙」に色を塗った時の見え方です。しかし、あなたの髪は、黒や茶色の「色画用紙」です。その上に色を乗せるため、当然、仕上がりの色は地毛の色に影響を受けます。 - 髪が本来持つ「赤み・黄み」の影響
多くの日本人の髪は、内部に赤や黄色の色素を多く含んでいます。例えば、アッシュ系のカラー剤をそのまま塗布しても、この赤みや黄みと混ざり合ってしまい、チャート通りのきれいなくすみ感が出ないことがあります。 - 髪のダメージレベルの影響
髪の健康状態によっても、色の入り方は変わります。特に、ダメージを受けている部分は色が濃く入りすぎたり、逆にすぐ色が抜けてしまったりすることがあります。
サロンでカラーチャートを上手に活用する方法
では、カラーチャートはどのように使えば、自分の理想をより正確に伝えることができるのでしょうか。
上手なオーダーの仕方
- まずは「明るさ」のイメージを共有する
カラーチャートを使う上で、最も有効なのが「明るさ」の指標として使うことです。「だいたいこの列くらいの明るさにしたい」というように、まずは希望の明るさのレベルを共有しましょう。 - 次に「色合い」の方向性を伝える
次に、「赤みのない、くすんだ感じが好き」「温かみのある、ツヤっぽい感じが良い」というように、希望する「色合い」の方向性を、チャートを見ながら伝えます。写真などを用意するのも非常に有効です。 - 最後はプロの調合を信頼する
希望の明るさと色合いの方向性が伝われば、あとはプロの仕事です。プロの理容師は、あなたの地毛の色や髪質を計算した上で、チャートの色をあなたの髪で再現するために、複数の薬剤をミリグラム単位で調合し、オーダーメイドのカラー剤を創り出します。
本当の「チャート」は、プロの経験と知識
究極的には、最高の髪色を導き出すための本当のカラーチャートは、プロの理容師の頭の中にあります。
プロに任せるメリット
- 一人ひとりの髪質を正確に診断
プロの理容師は、カラーチャートを見る前に、まずあなたの髪を見ます。髪質、ダメージレベル、地毛の色素の強さなど、あらゆる要素を正確に診断します。 - チャートを元に、あなただけの色を調合
診断結果と、カウンセリングで共有したイメージを元に、プロは頭の中にある無数の色のレシピの中から、あなたのためだけの、最高の色の組み合わせを導き出します。 - カットやライフスタイルまで考慮した提案
さらに、あなたの骨格に合わせたカットのデザインや、普段のファッション、ライフスタイルまでを考慮し、「本当に似合う色」をトータルで提案してくれます。
まとめ
カラーチャートは、あなたと理容師が、理想のイメージを共有するための、非常に優れたコミュニケーションツールです。しかし、それは決して、ただ指を差して注文するだけのメニュー表ではありません。その色を、あなたの髪の上で、最高の形で再現するためには、プロの理容師が持つ、深い知識と豊富な経験、そして緻密な技術が不可欠です。
カラーチャートを眺めながら、なりたい自分のイメージを膨らませてみてください。そして、そのイメージを、ぜひ一度、専門のメンズサロンでプロの理容師に相談してみてはいかがでしょうか。
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