男の子の髪型は「レイヤーカット」でおしゃれに!軽さと動きを出す秘訣
お子様の髪型をオーダーする時、「なんだかいつも重たい印象になってしまう」「もっと軽やかで、動きのある、おしゃれなスタイルにしてあげたい」。そんな風に、ヘアスタイルの「質感」について、物足りなさを感じたことはありませんか。その悩みを解決し、お子様の髪型をワンランク上の、洗練されたスタイルへと導いてくれる魔法のような技術、それが「レイヤーカット」です。この記事では、プロの理容師が駆使する、このレイヤーカットがパーマスタイルにもたらす素晴らしい効果から、オーダー方法、人気のスタイルまでを詳しく解説していきます。
そもそもメンズヘアの「レイヤー」とは?
サロンで何気なく耳にすることもある「レイヤー」という言葉。まずは、その基本的な意味を理解しておきましょう。
髪に「段差」をつけて動きを出す技術
- カットの仕組み
レイヤーカットとは、簡単に言うと、髪の表面を短く、内側を長く、というように、髪の長さに意図的に「段差」がつくようにカットする技術のことです。髪の長さを、全て同じ長さに切りそろえる「ワンレングス」とは、対照的な技法と言えます。
レイヤーを入れる目的
- 軽さと動き
髪に段差がつくことで、毛束同士の重なりが減り、スタイル全体が軽やかな印象になります。また、一本一本の毛束が独立して動きやすくなるため、ヘアスタイルに自然な躍動感が生まれるのです。 - ボリュームのコントロール
レイヤーは、ボリュームを自在に操るためにも使われます。例えば、トップの表面の髪を短くすれば、下の髪が押し上げられてボリュームアップ効果が生まれます。逆に、毛量が多い髪の内側にレイヤーを入れれば、全体のボリュームをダウンさせることも可能です。
なぜ「レイヤー×パーマ」は相性抜群なのか
このレイヤーカットとパーマを組み合わせることで、互いの長所を最大限に引き出し合う、素晴らしい相乗効果が生まれます。
パーマの動きを最大限に引き出す
- 相乗効果
レイヤーによって、そもそも動きやすくなっている毛束にパーマがかかることで、カールやウェーブがより立体的で、表情豊かになります。パーマが持つ本来の躍動感を、レイヤーが120%引き出してくれるのです。
毛量が多い髪を軽やかに見せる
- 重さの解消
「髪の量が多くて、パーマをかけると重たい印象になってしまう」という悩みを持つ方は少なくありません。レイヤーカットで髪全体の重さを適切に取り除いてからパーマをかけることで、毛量が多い方でも、軽やかで動きのある理想のパーマスタイルを手に入れることができます。
スタイリングが簡単になる
- 束感の作りやすさ
すでにカットによって髪に段差がついて動きやすい状態になっているため、朝のスタイリングが非常に楽になります。ワックスなどのスタイリング剤を軽く揉み込むだけで、簡単に立体的な束感のあるスタイルが完成します。
レイヤーを活かした代表的なメンズパーマスタイル
レイヤーカットは、特にデザイン性の高いパーマスタイルを作る上で欠かせない技術です。
ウルフカット × パーマ
- スタイルの特徴
レイヤーカットの代表格とも言えるのが、トップは短く、襟足は長く残す「ウルフカット」です。このメリハリのあるデザインにパーマをかけることで、襟足の動きが強調され、個性的でおしゃれなスタイルが完成します。
マッシュウルフ × パーマ
- スタイルの特徴
定番人気のマッシュスタイルの丸みは残しつつ、襟足にレイヤーを入れてくびれを作った、トレンドの「マッシュウルフ」。パーマで全体の質感をプラスすることで、より洗練された印象になります。
ミディアムレイヤー × ゆるめパーマ
- スタイルの特徴
長さのあるミディアムヘアの表面にレイヤーを入れ、重さを取り除いたスタイルです。そこにゆるめのパーマをかけることで、アンニュイで色気のある、大人の雰囲気を演出できます。
失敗しない!レイヤーパーマのオーダー術
レイヤーは、その入れ方一つで印象が大きく変わるため、サロンでのオーダーが非常に重要です。
レイヤーの「入れ具合」を写真で伝える
- 最も重要なポイント
レイヤーをどのくらい入れるか(段差をどのくらいつけるか)で、仕上がりの軽さや動きは全く変わってきます。理想とするヘアスタイルの写真や画像をいくつか用意し、「このくらいの軽さや動きが欲しい」と視覚的に伝えるのが最も確実です。
髪質の悩みを相談する
- プロによる最適な提案
「自分の髪は毛量が多くて重く見えがち」「トップがペタッとしてボリュームが出にくい」といった髪質の悩みを正直に伝えることで、プロの理容師は、その悩みを解決するための最適なレイヤーの入れ方を提案してくれます。
パーマの種類と強さを相談する
- カットとの連動
あなたが希望するレイヤーのデザインに合わせて、どのようなパーマ(スパイラル、ニュアンスなど)を、どのくらいの強さでかけるのがベストなのかを、担当の理容師としっかり相談しながら決めましょう。
まとめ
メンズパーマスタイルに「レイヤー」という要素を加えることで、髪はより軽やかに、より立体的に、そしてより表情豊かに生まれ変わります。特に、髪の毛量が多い方の悩みを解決したり、ウルフカットのようなデザイン性の高いスタイルを作ったりする上で、レイヤーは不可欠な技術です。しかし、忘れてはならないのは、レイヤーの入れ方は1cm違うだけで全体のシルエットを良くも悪くも変えてしまう、非常に繊細で計算が必要なカット技術であるということです。その上で、髪質に合った最適なパーマを施すには、極めて高いレベルの技術と豊富な経験が求められます。あなたの髪を最高のデザインに昇華させたいなら、カットとパーマの両方を熟知した、信頼できるプロの理容師に任せるのが最善の選択と言えるでしょう。