短髪メンズはジェルで決まる。清潔感を出すスタイリングの基本
清潔感や精悍な印象を与え、いつの時代もメンズヘアスタイルの定番であり続ける「短髪」。その短髪の持つ魅力を、最大限に引き出すためのスタイリング剤と問われれば、多くのプロフェッショナルは迷わず「ヘアジェル」と答えるでしょう。今回は、なぜ短髪とヘアジェルの組み合わせが最高なのか、その理由と、ジェルを使って短髪スタイルをさらに格好良く見せるための基本的なスタイリング方法を解説いたします。
なぜ短髪のスタイリングにジェルが最適なのか
短髪とヘアジェルの相性が抜群に良いのには、いくつかの明確な理由がございます。まず、ジェルを使うことで、短い髪でも一本一本を際立たせたシャープな毛束を作り、スタイルに立体感と躍動感を与えることができます。また、短髪は少し伸びるだけでも全体のシルエットが崩れやすくなりますが、ジェルの持つ圧倒的なキープ力が、朝に作った完璧なスタイルを一日中しっかりと維持してくれます。そして何よりも、ジェル特有のウェットなツヤ感が、短髪スタイルに清潔感と上品な印象をプラスし、ビジネスシーンにもふさわしい、洗練された大人の男性像を演出してくれるのです。
基本的な短髪ジェルのスタイリング手順
ジェルを使った短髪のスタイリングは、いくつかの基本を押さえるだけで、驚くほど仕上がりの質が向上します。まず、スタイリングを始める前には、髪を根元から一度しっかりと濡らし、タオルドライで半乾きの状態にするという準備が欠かせません。この一手間が、寝ぐせをリセットし、スタイリングしやすい素直な髪の状態を作ります。次に、適量のジェルを手のひら全体に均一に伸ばし、髪の表面だけを撫でるのではなく、髪の根元からしっかりと付けることを意識してください。髪を根本から力強く立ち上げ、スタイル全体のキープ力を格段に向上させるための、最も重要なポイントです。全体になじませ終えたら、ジェルが固まり始める前に、指で毛束をつまんで束感を出したり、手ぐしで毛流れを整えたりと、素早く形を作っていきましょう。
なりたい印象別・短髪セットの応用テクニック
基本のスタイリングをマスターしたら、次になりたい印象に合わせた応用テクニックにも挑戦してみましょう。髪をツンツンとしっかりと立たせる、男らしい「スパイキースタイル」を目指すなら、指先にジェルを取り、根元から毛先に向かって髪をつまみ上げるようにして、毛束を鋭く尖らせていきます。反対に、フォーマルな場面にも適した「ビジネススタイル」にする場合は、髪全体をやや撫でつけるようになじませた後、コーム(櫛)を使って七三に分けたり、オールバックに流したりすると、きっちりとした知的な印象に仕上がります。
短髪スタイリングを成功させるためのジェル選び
短髪のスタイリングでは、短い髪でも思い通りの形を作り、それを長時間維持するために、基本的にセット力の高い「ハードタイプ」や「スーパーハードタイプ」のジェルがおすすめです。しかし、「ただ硬ければ良い」というわけではございません。短時間でスタイリングを終えるためには、髪への伸びが良く、なじませやすい「操作性」も非常に重要な要素となります。プロが使用するサロン専売のジェルは、強力なセット力と優れた操作性を高いレベルで両立させている製品が多く、フレーキング(白い粉)などのトラブルが起きにくいのも特徴です。
最高の短髪スタイルはカットがすべて
ここまでジェルを使ったスタイリング方法について解説してきましたが、格好良い短髪スタイルを完成させるための最も重要な要素は、その土台となる「ヘアカット」そのものです。お客様の骨格や髪質、生え癖などをミリ単位で計算してカットされていなければ、ご自宅でどれだけスタイリングを頑張っても、理想のシルエットを作ることは困難です。私たちヘアサロンのスタイリストは、お客様がご自宅で簡単に、そして格好良くスタイリングできることを計算してカットを施し、さらにそのスタイルに最適なジェルの選び方から使い方までを、責任を持ってご提案させていただきます。
まとめ
今回は、短髪とジェルの関係性についてご紹介いたしました。ジェルは、短髪の持つ清潔感やシャープな魅力を最大限に引き出すための、まさに最強のパートナーと言えるでしょう。スタイリングの基本を押さえ、ご自身のスタイルに合ったテクニックを実践することで、どなたでもプロが仕上げたようなヘアスタイルを目指すことが可能です。ベースとなるヘアカットから日々のスタイリングまで、短髪に関するお悩みは、どんなことでも専門家である私たちにお気軽にご相談ください。