ヘアジェルで髪が「パサつく」原因とは?潤いのあるスタイルを創る全知識
ヘアジェルは、髪に美しいツヤとまとまりを与え、ウェットで潤いのあるスタイルを創るためのスタイリング剤。そのはずなのに、なぜかご自身がジェルを使うと、時間が経つにつれて髪が「パサつく」、あるいはゴワゴワとして、かえって乾燥して見えてしまう。
そんな、理想とは正反対の仕上がりに、お悩みの方もいらっしゃるのではないでしょうか。その不自然なパサつきは、あなたの髪質だけのせいではないかもしれません。実は、製品の選び方や、ほんの少しの使い方の違いが、仕上がりの潤いを大きく左右しているのです。
この記事では、ジェルで髪がパサついてしまう主な原因を解明し、誰もが羨むような、潤いに満ちたジェルスタイルを創り上げるための、プロフェッショナルな知識とテクニックについて詳しく解説いたします。
原因その一:製品に含まれる「アルコール」の影響
まず、パサつきの大きな原因として考えられるのが、ご使用になっているジェルに含まれる成分です。特に、速乾性を高める目的で、「アルコール(エタノール)」が高濃度で配合されている製品があります。アルコールは揮発性が非常に高いため、髪の表面にある必要な水分まで一緒に奪ってしまい、結果として髪の乾燥やパサつきを招いてしまうことがあるのです。もし、お使いの製品で乾燥を感じる場合は、成分表示を確認し、「アルコールフリー」と表記されたものや、保湿成分が配合されたものを選んでみることをお勧めします。
原因その二:髪が「乾燥した状態」での塗布
スタイリングを始める際の、髪の状態も非常に重要です。髪が完全に乾ききった、いわば水分がゼロに近い状態の上からジェルを付けてしまうと、ジェルの水分が髪に浸透する前に、表面で乾燥してしまいます。これが、均一な潤いの膜を形成できず、部分的にパリパリとした、乾燥した質感に見えてしまう原因となります。
ジェルは必ず、タオルドライ後の、髪がしっとりと水分を含んだ「半乾き」の状態で付けるようにしてください。髪自体の水分とジェルの水分が一体となることで、潤いのある、滑らかな仕上がりが実現します。
原因その三:元々の髪の「ダメージ」
ヘアカラーやパーマ、あるいは日々の熱ダメージなどが原因で、髪の毛自体のコンディションが低下している場合も、パサつきを感じやすくなります。ダメージを受けた髪は、表面のキューティクルが乱れ、水分を保持する力が弱まっています。そのため、スタイリング剤を付けた際に、乾燥をより強く感じてしまうのです。
この場合、スタイリングの前に、洗い流さないトリートメントなどを髪に薄く馴染ませ、髪を保護し、潤いの土台を作っておくことが非常に効果的です。日々のヘアケアを見直すことも、美しいスタイリングへの第一歩です。
潤いをプラスする上級テクニック
これらの基本的な対策に加えて、仕上がりの潤いをさらに高めるための、簡単な上級テクニックをご紹介します。それは、ジェルを手のひらに取った際、そこに「ヘアオイルをほんの一滴だけ」混ぜてから、髪に馴染ませるという方法です。
オイルが持つ保湿力とツヤが、ジェルの仕上がりにプラスされ、パサつきを抑えながら、より深みのある、しっとりとした質感を演出することができます。ただし、オイルを入れすぎるとジェルのセット力が弱まってしまうため、必ず「一滴」から試すようにしてください。
ジェルを使っても、あなたの髪はもっと潤い、もっと輝くことができます。これらの知識を活用し、理想のスタイルを手に入れてみてはいかがでしょうか。ご自身の髪の状態に最適な製品選びや、ケア方法について、より専門的なアドバイスをご希望の際は、ぜひお気軽にサロンのスタイリストにご相談ください。