パーマスタイルを最大限に活かす、ヘアジェルの正しい使い方
柔らかな動きや、こなれた雰囲気を演出できることから、メンズヘアスタイルの定番として人気の「パーマ」。サロンでかけたばかりの美しいカールやウェーブを、ご自宅でも再現したいと、日々のスタイリングに試行錯誤されている方も多いのではないでしょうか。
実は、このパーマスタイルを最も簡単かつ効果的にスタイリングするための、最高のパートナーとなるのが「ヘアジェル」です。一見、硬質なイメージのあるジェルですが、その特性を正しく理解し、適切な使い方をすれば、パーマの魅力を最大限に引き出すことができます。
この記事では、パーマをかけた髪にヘアジェルを使い、サロン帰りのような美しい質感を一日中維持するための、プロフェッショナルなテクニックについて詳しく解説いたします。
なぜパーマスタイルにジェルが最適なのか
数あるスタイリング剤の中で、なぜ特にジェルがパーマスタイルとこれほどまでに相性が良いのでしょうか。それには、明確な理由があります。
カールやウェーブを美しく再現する
パーマは、髪が水分を含んだ状態の時に、そのカールやウェーブが最もくっきりと現れるという特性を持っています。水分を主成分とするヘアジェルは、髪に潤いを与え、この「最も美しい状態」を、乾燥した後も髪に記憶させ、固定する能力に長けています。眠ってしまったカールを呼び覚まし、その立体感を再現するために、ジェルは最適なアイテムなのです。
パサつきと広がりを抑える
パーマをかけた髪は、その性質上、乾燥しやすく、湿気によって広がりやすいという側面も持っています。ジェルは、髪一本一本の表面を滑らかにコーティングすることで、パサつきを抑え、空気中の余分な水分の侵入を防いでくれます。これにより、時間が経ってもスタイルが広がることなく、まとまりのあるクリーンな状態を維持することができます。
トレンドの「ウェットな質感」を演出
ジェル特有のツヤ感は、トレンドである「ウェットヘア」を表現するのに最適です。パーマスタイルにウェットな質感が加わることで、カールの一つひとつが際立ち、より立体的で、大人の色気を感じさせるスタイルに仕上がります。
パーマを活かすための、スタイリングの基本手順
パーマスタイルにジェルを使う際は、その手順が非常に重要です。以下のステップを丁寧に行うことで、仕上がりは格段に向上します。
根元からしっかりと髪を濡らす
まず、スタイリングを始める前には、必ず髪を根元から毛先まで、均一に、そして十分に濡らしてください。これが、パーマのカールを美しく蘇らせるための、最も重要な「儀式」です。乾いた状態からスタイリングを始めても、決して美しいカールは再現できません。
優しくタオルドライする
髪を濡らしたら、タオルで優しく水分を拭き取ります。この時、ゴシゴシと乱暴に擦ってしまうと、それが摩擦となってカールが伸びたり、パサつきの原因になったりします。髪をタオルで挟み込み、ぽんぽんと軽く叩くようにして、水分を吸収させてください。髪から水滴が落ちない程度の、しっとりとした状態が理想です。
ジェルを「揉み込む」ように馴染ませる
適量のジェルを手のひらに伸ばしたら、いよいよ髪に付けていきます。ここでのポイントは、髪を梳かすように付けるのではなく、毛先から根元に向かって、髪を優しく「揉み込む」ように馴染ませることです。髪を下から持ち上げ、くしゃっと握るような動作を繰り返すことで、パーマのカールがよりくっきりと、そしてふんわりと再現されます。
自然乾燥、またはディフューザーで仕上げる
最も美しいカールを維持するためには、そのまま自然乾燥させるのが一番のおすすめです。もしお急ぎの場合や、根元のボリュームを出したい場合は、ドライヤーの風量を「弱風」に設定し、風を拡散させるための「ディフューザー」というアタッチメントを使って、髪を下から持ち上げるように乾かしましょう。
美しいパーマスタイルは、優れたカットとパーマ技術、そして日々の正しいスタイリングによって完成します。ご自身の髪質やスタイルに最適なジェルの選び方についても、ぜひお気軽にサロンのスタイリストにご相談ください。