「ベタつかないジェル」の選び方と使い方。快適なスタイリングを実現する知識
ヘアジェルに対して、「強力なセット力は魅力的だけれど、仕上がりがベタベタするのが苦手だ」という印象をお持ちの方も少なくないのではないでしょうか。スタイリング剤による不快なべたつきは、せっかく整えたヘアスタイルそのものの印象や、その日一日の気分まで左右しかねません。
しかし、ご安心ください。近年のスタイリング剤の進化は目覚ましく、そして、付け方の基本を正しく理解することで、ジェル特有のべたつきを回避し、クリーンで快適なヘアスタイルを創り上げることは十分に可能です。
この記事では、「ベタつかないジェル」を求める皆様のために、製品選びの着眼点と、プロが実践するべたつかせないためのスタイリング術について、詳しく解説いたします。
「ベタつかないジェル」を選ぶための着眼点
まず、製品そのものを選ぶ段階で、べたつきにくいジェルの特徴を知っておくことが重要です。
水溶性の高いものを選ぶ
べたつきの少ないジェルに共通する特徴として、水溶性が高く、軽い使用感であることが挙げられます。水が主成分となっているウォーターベースのジェルは、油分を多く含むスタイリング剤に比べて、髪に馴染ませた際にさっぱりとした感触が得られます。また、洗い流す際にも、お湯やシャンプーで簡単に落とせるため、髪や頭皮に余計な残留物を残しにくいという利点もあります。
軽量なテクスチャーのものを選ぶ
ジェルと一言で言っても、その硬さや粘度は製品によって様々です。重く、粘り気の強いジェルは、少量でもべたつきを感じやすい傾向にあります。一方で、少し柔らかめで、手のひらで伸ばした際にスッと広がるような、軽量なテクスチャーのジェルは、髪に付けても重さを感じにくく、クリーンな仕上がりを実現しやすいでしょう。
付け方一つで変わる。「ベタつかない」ためのスタイリング術
たとえどのようなジェルを選んだとしても、その付け方を誤ると、べたつきの原因となります。快適なスタイリングを実現するために、以下の基本的なテクニックをぜひ実践してみてください。
「付けすぎない」が絶対のルール
べたつきの最も大きな原因、それは単純に「ジェルの量が多すぎること」です。髪が吸収しきれなかった余分なジェルが、髪の表面に残り、それが不快なべたつきとなります。ジェルは必ず、パール一粒大ほどのごく少量から使い始め、足りなければ少しずつ足していく、という原則を徹底してください。
手のひらで完璧に伸ばす
手に取ったジェルを、塊のまま髪に付けてしまうと、その部分だけが極端にべたついてしまいます。ジェルは、手のひらだけでなく、指の間まで含めて、完全に透明になるまで均一に伸ばしてから使うようにしましょう。このひと手間が、均一でクリーンな仕上がりへの鍵となります。
髪が湿った状態で付ける
髪が完全に乾いた状態でジェルを付けると、伸びが悪くなり、髪の表面にだけ付着してしまいがちです。これが不自然なべたつきに繋がります。ジェルは、タオルドライ後の、髪が少し湿り気を帯びた状態で付けるのが、最もスムーズに馴染み、綺麗に仕上がります。
もしベタついてしまった場合の応急処置
万が一、ジェルを付けすぎてべたついてしまった場合は、一度手のひらを軽く水で濡らし、その湿った手で髪の表面を優しく撫でるようにしてみてください。水分が加わることで、付けすぎてしまったジェルが少しだけ分散され、べたつきが緩和されることがあります。
これらのポイントを意識するだけで、ジェルによる不快な「ベタベタ」は、驚くほど解消されるはずです。より専門的な製品選びや、あなたの髪質に合わせた使い方についてお知りになりたい場合は、ぜひお気軽にサロンのスタイリストにご相談ください。