ヘアジェルの「ベタベタ」の取り方。不快感の原因と、快適に使うための全知識
ヘアジェルを使ってスタイリングした後、髪や手が「ベタベタ」として、不快に感じてしまったというご経験はございませんでしょうか。スタイルを良く見せるためのアイテムが、かえって不潔な印象や不快感の原因になってしまうのは、避けたいものです。
ご安心ください。その「ベタベタ感」は、ヘアジェルが本来持つ特性というわけではなく、そのほとんどが、製品の選び方や使い方に関する、ほんの少しの誤解から生じています。
この記事では、髪や手に残ってしまった不快なベタつきの正しい「取り方」と、そもそも、そうした状況に陥らないための、根本的な原因と予防策について、プロの視点から詳しく解説いたします。
まずは髪に残った「ベタベタ」の正しい取り方・洗い流し方
一日の終わりに、髪に残ったジェルによるベタつきやゴワつきを、すっきりと洗い流すための方法です。ここで最も重要な工程は、シャンプーを付ける前の「予洗い」です。
まずは、38度前後のぬるま湯で、シャンプーを使わずに、髪と頭皮を1分から2分ほどかけて、念入りにすすいでください。多くのヘアジェルは水溶性であるため、この予洗いの工程だけで、髪に付着したジェルの大部分は物理的に洗い流されます。
予洗いを丁寧に行うことで、その後のシャンプーの泡立ちが格段に良くなり、必要以上にゴシゴシと強く擦ることなく、髪や頭皮への負担を最小限に抑えながら、残ったジェルと汚れを優しく、しかし確実に洗い流すことができます。セット力が非常に高いジェルを使用した日などは、一度目のシャンプーで残ったジェルを浮かせ、二度目のシャンプーで頭皮を洗う「二度洗い」も効果的です。
「ベタベタ」の根本原因と、それを防ぐためのスタイリング術
次に、ジェルスタイリングにおけるベタつきを、根本から防ぐための方法です。不快感の原因は、主に以下の三つに集約されます。
原因その一:ジェルの量が多すぎる
ベタつきの最も大きな原因は、使用するジェルの量が、ご自身の髪の量に対して単純に多すぎることです。髪が吸収しきれなかった余分なジェルが、髪の表面に残留し、それがベタつきとなります。「少量から始めて、足りなければ足す」という基本原則を徹底することが、ベタつきを防ぐための最も確実な方法です。
原因その二:手のひらでの伸ばし不足
手に取ったジェルを、塊のまま髪に付けてしまうと、当然その部分だけがベタつく原因となります。ジェルは、手のひらだけでなく、指の間まで含めて、完全に透明になるまで均一に伸ばしてから使うようにしてください。このひと手間が、均一でクリーンな仕上がりを実現します。
原因その三:髪が乾きすぎている状態での塗布
髪が完全に乾ききった状態でジェルを付けると、ジェルの伸びが悪くなり、髪の表面にだけ付着してしまいがちです。これが、不自然なベタつきや、白い粉が出る原因にもなります。ジェルは、タオルドライ後の、髪が少し湿り気を帯びた状態で付けるのが、最もスムーズに馴染み、綺麗に仕上がります。
手についたベタベタの簡単な取り方
スタイリング後に手に残ったジェルのベタつきは、水だけで洗うと、ぬめりが残ってしまうことがあります。しかし、ジェルは石鹸やハンドソープを使えば、驚くほど簡単に、そしてすっきりと洗い流すことができますので、ご安心ください。
これらのポイントを意識するだけで、ジェルによる「ベタベタ」という不快感は、簡単に解消できるはずです。スタイリング剤の品質も、仕上がりの質感に大きく影響します。よりクリーンで、快適な使用感の製品をお探しの場合は、ぜひお気軽にサロンのスタイリストにご相談ください。