メンズヘアセットで創る「ワイルド」な髪型|男らしさを引き出す方法
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いつの時代も、多くの男性が内に秘める憧れ、それは「ワイルド」な魅力ではないでしょうか。その力強く、どこか野性的で、それでいてセクシーな雰囲気は、ヘアセットによっても大きく左右されます。しかし、この「ワイルド」というテーマは非常に奥深く、一歩間違えると「ただのボサボサ髪」や「手入れを怠った不潔な印象」に陥ってしまう危険性も併せ持っています。この記事では、清潔感を決して損なうことなく、計算され尽くした「本物のワイルドさ」を演出するための、ヘアセットの基本と、その考え方をプロの視点から詳しく解説していきます。
Contents
「ワイルド」なヘアセットの定義とは?
まず、私たちが目指すべき「格好良いワイルド」とは何か、その本質を理解しておきましょう。
計算された「無造作感」
- ただのボサボサではない
真に洗練されたワイルドなヘアスタイルは、実は緻密に計算されています。一見するとランダムに見える毛束の動きや、ラフで乾いた質感の中に、全体のシルエットを美しく見せるための、計算されたバランス感覚が存在するのです。
力強い「束感」と「立体感」
- 髪の生命力を表現
髪が太く、力強い束となって立体的に動く様子は、その人の持つ生命力や揺るぎない男らしさを感じさせます。平面的でのっぺりとしたスタイルではなく、光と影が生まれるような、凹凸のあるダイナミックなシルエットが重要になります。
清潔感との両立
- 大人のワイルドの絶対条件
これが最も重要なポイントです。どんなに無造作でラフなスタイルであっても、襟足や耳周りがすっきりと短く整えられているなど、どこかに必ず「清潔感」を感じさせる要素がなければ、それはただのだらしない髪型に見えてしまいます。この両立こそが、大人のワイルドスタイルの絶対条件です。
自宅でできる!ワイルドなヘアセットのやり方
それでは、実際にワイルドなスタイルを自分で作るための、基本的なスタイリングの手順を見ていきましょう。
準備するスタイリング剤
- マットワックスまたはハードジェル
ツヤを極力抑え、ドライで無骨な質感を演出したい場合は、「マットワックス」や「クレイワックス」が最適です。一方で、少しウェットな質感で、濡れたような男の色気を出したい場合は、「ハードジェル」や「グリース」がおすすめです。
セットの手順
- 1. 【ベース作り】
ドライヤーで大胆に乾かす
まずは髪を根元からしっかりと濡らし、癖をリセットします。その後、ドライヤーを使い、髪全体を、下から上に、あるいは左右からといったように、あえてランダムな方向に風を当てて、根本から大胆に立ち上げながら乾かします。この段階で、毛流れをきっちりと整えすぎないのが、無造作感を出すための最初のポイントです。 - 2. 【塗布】
スタイリング剤を揉み込む
選んだスタイリング剤を適量、手のひらから指の間までしっかりと伸ばします。そして、髪の内側に手を入れるようにして、髪全体をくしゃっと力強く握り込むように、あるいはシャンプーをするように、ラフに、そして大胆に揉み込んでいきます。 - 3. 【形成】
毛束をつまんでシルエットを作る
全体にスタイリング剤が均一に馴染んだら、ここから形を作っていきます。指先で毛束をランダムにつまんだり、軽くねじったりして、シャープな動きと立体感を出します。トップは高めに、サイドは抑えめに、というように全体のシルエットを意識して整えていきましょう。 - 4. 【固定】
ハードスプレーでキープ
完成した無造作なスタイルを一日中キープするために、仕上げにハードスプレーを髪から少し離して、全体に吹きかけます。
ワイルドさを引き立てるヘアスタイル
ワイルドなヘアセットが、特に似合うベースの髪型があります。
ツーブロック・フェードカット
- 潔さが男らしさを際立たせる
サイドや襟足を、バリカンなどで潔く短く刈り上げることで、トップの無造作な動きとの間に明確なコントラストが生まれます。これにより、スタイル全体が引き締まり、非常にワイルドでシャープな印象になります。
パーマスタイル
- 計算された動きを簡単に
パーマをかけることで、髪自体にランダムな動きやカールが記憶されます。これにより、毎朝のセットが非常に楽になり、セルフのスタイリングでは難しい、計算され尽くした無造作感を、誰でも簡単に再現することができます。
アップバング
- 精悍な表情を演出
前髪を上げておでこを出すアップバングスタイルは、表情を明るく、はっきりと見せ、自信に満ちた精悍なイメージを与えます。ワイルドな雰囲気と、清潔感を両立させるのに最適なスタイルです。
本物の「ワイルド」は、プロのカットから生まれる
セルフセットでワイルドな雰囲気を楽しむことも可能ですが、そのスタイルの完成度や、日々のセットのしやすさを最終的に決定づけるのは、全ての土台となる「カット」の技術です。
「無造作」をデザインするカット技術
- 計算された不均一さ
プロが創り出すワイルドなスタイルは、ただやみくもに不揃いに切っているのではありません。お客様一人ひとりの骨格や髪質、生え癖に合わせて、どこに動きを出し、どこをタイトに抑えるべきかを緻密に計算し、ハサミ一本で「無造作」をデザインしています。この計算されたベースがあるからこそ、ご自宅でのセルフセットでも、簡単に格好良く決まるのです。
刈り上げの美学
- 理容師(バーバー)の真骨頂
ワイルドなスタイルに欠かせない、サイドや襟足の美しい刈り上げ。特に、地肌の白から徐々に濃くなる、滑らかなグラデーションを作る「フェードカット」は、ミリ単位の精度が求められる、まさにプロの理容師の腕の見せ所です。この美しい刈り上げが、スタイル全体の品格を決定づけます。
あなたの「ワイルド」を最大限に引き出す
- パーマやカラーの提案
髪が硬くて動きが出ない、という方には、質感を柔らかくし、動きやすくするパーマを。より強い個性を表現したい方には、ハイトーンカラーやメッシュを組み合わせるなど、お客様一人ひとりが持つ「なりたいワイルド像」に合わせて、最適な技術をトータルで提案します。
まとめ
メンズの「ワイルド」なヘアセットは、ただの無造作ではなく、「計算された束感と立体感」、そして最も重要な「清潔感」が揃って初めて完成します。その本物のワイルドさを手に入れるためには、日々のスタイリング以上に、あなたの魅力を知り尽くしたプロの理容師による、ベースとなる「カット」や「パーマ」の技術が不可欠です。あなたの内に秘めた野生を、解き放つ時。プロの技術で、あなたの男らしさを最高レベルまで引き上げます。
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