メンズヘアセットは「ウェット」な質感で差をつける。色気と清潔感を両立する作り方
いつものヘアスタイルが、なんだか物足りない。
そんな風に感じた時、あなたの印象を劇的に変える魔法、それが「ウェット」な質感です。
髪が濡れているかのような、みずみずしい艶(ツヤ)をプラスするだけで、大人の色気と清潔感を同時に演出し、どんなスタイルも一気におしゃれ上級者の雰囲気へと格上げしてくれます。
しかしその一方で、一歩間違えると「ただ髪が濡れて乾いていない人」や「ベタベタして不潔な人」に見えてしまう、非常に繊細なスタイリングでもあります。
今回は、誰でも簡単におしゃれなウェットヘアを再現できる、プロのテクニックを徹底的に解説します。
なぜ「ウェットヘア」は魅力的なのか?
近年のメンズヘアにおけるトレンドとして、すっかり定着したウェットな質感。
なぜこれほどまでに、多くの男性に支持されるのでしょうか。
- 大人の色気と艶やかさ
髪が潤い、艶がある状態は、それだけで健康的で、生命力にあふれた印象を与えます。
この濡れたような質感が、大人の男性が持つべき、品のある色気をさりげなく演出してくれるのです。 - 清潔感と爽やかさ
意外に思われるかもしれませんが、ウェットヘアは清潔感の演出にも非常に効果的です。
髪のパサつきや広がりが抑えられ、スタイル全体がタイトにまとまるため、クリーンで爽やかな印象になります。
特に、汗をかく夏場のスタイリングには最適です。 - スタイルの持続性
ウェットな質感を出すために使われるジェルやグリースといったスタイリング剤は、一般的にホールド力が高いのが特徴です。
そのため、一度作ったスタイルが一日中崩れにくく、いつでも完璧な状態をキープすることができます。 - パーマやクセを最大限に活かせる
ウェットな状態では、パーマのカールや、もともとのクセ毛の動きが、リッジ(輪郭)をはっきりとさせながら、より強調されます。
髪の動きを最大限に活かした、躍動感のあるスタイルを作るのに適しています。
スタイリング剤で決まる!ウェットヘアの種類と選び方
理想のウェットヘアを創るには、目的に合わせたスタイリング剤選びが最も重要です。
ジェル
最も強く、はっきりとしたウェット感を出すことができるスタイリング剤です。
髪をパリッと固める力が強いため、ショートヘアやベリーショートを、ビシッとタイトにまとめたい時に最適です。
速乾性が高いため、手早くセットする必要があります。
グリース・ポマード
ジェルと同様に強いウェット感とホールド力がありますが、パリパリに固まらず、後から手ぐしで修正(リスタイリング)が可能です。
七三分けやオールバックといった、コーム(クシ)を使ったクラシカルなスタイルの再現に欠かせません。
ウェット系ワックス
ジェルやグリースほどの強いウェット感や固定力はありませんが、自然な艶と、ワックスならではの柔らかな動きを両立させたい場合に便利です。
決めすぎない、ナチュラルなウェットヘアを創りたい方におすすめです。
ヘアオイル
主に、センターパートやマッシュといった、長めの髪の仕上げに使われます。
セット力はほとんどありませんが、髪全体にサラッとした、ごく自然なウェット感をプラスし、髪のまとまりを良くしてくれます。
プロが教える。失敗しないウェットヘアの作り方
清潔感のある、おしゃれなウェットヘアを創るには、いくつかの重要なコツがあります。
- ベースは「半乾き」が理想
完全に乾いた髪にスタイリング剤をつけると、馴染みが悪く、ムラになりがちです。
シャワー後、タオルでゴシゴシ拭くのではなく、優しく叩くようにして水分をしっかりと拭き取ります。
ドライヤーで7割〜8割ほど乾かした「少し湿り気が残る状態」からスタートするのが、最も美しいウェット感を出すためのベストな状態です。 - スタイリング剤は、まず手のひらで完璧に伸ばす
適量を手に取ったら、両手のひら、そして指の間まで、完全に透明になるまで均一に伸ばします。
この一手間を惜しむと、髪に白い塊が残る原因になります。 - 根元を避け「中間から毛先」に馴染ませる
最も重要なポイントです。
根元からベッタリとスタイリング剤をつけてしまうと、頭皮が脂っぽく見え、一気に不潔な印象になってしまいます。
まずは、髪の中間から毛先を中心に、全体に優しく馴染ませていきましょう。 - コームや手ぐしで、理想の毛流れを創る
全体にスタイリング剤が馴染んだら、最後の仕上げです。
コーム(クシ)を使えば、きっちりとしたフォーマルな印象に。
手ぐしでラフに整えれば、無造作でカジュアルな印象になります。
なぜ、プロが創るウェットヘアは「格が違う」のか
同じスタイリング剤を使っても、プロの仕上がりが違うのはなぜでしょうか。
その秘密は、全て「カット」に隠されています。
- 質感を引き出すための、緻密な「毛量調整」
プロの理容師は、お客様がウェットなスタイリングをした時に、髪が重くなりすぎて潰れてしまわないように、また、ベタッとせずに綺麗な束感が生まれるように、髪の内側の毛量を、見えない部分で緻密に調整しています。
髪をすきすぎると、逆にパサパサになり、ウェット感が台無しになるため、この見極めがプロの腕の見せ所です。 - 濡れても美しい、完璧な「シルエット」
髪が濡れると、ごまかしが効かず、カットラインがはっきりと現れます。
私たちは、髪がウェットな状態になった時でさえも、そのシルエットが完璧に美しく見えるように、ミリ単位でラインを整え、デザインしているのです。 - あなたの髪質に合わせた、最適なスタイリング剤の提案
お客様一人ひとりの髪質や、求めるウェット感のレベル、そしてライフスタイルに合わせて、数あるスタイリング剤の中から、あなたにとっての最適な一つを選び出し、その正しい使い方を、責任を持ってレクチャーします。
まとめ
ウェットヘアは、正しいスタイリング剤を選び、正しい手順を踏めば、誰でも簡単に挑戦できる、非常に効果的なスタイリング術です。
それは、あなたの印象を、より大人で、より魅力的なものへと変えてくれる力を持っています。
しかし、そのウェットな質感を、安っぽく見せず、品のある「大人の色気」へと昇華させるのは、全ての土台となる「カット」のクオリティに他なりません。
あなたの魅力を最大限に引き出す、最高のウェットスタイルを。
それを支える最高のカットと共に、私たちプロフェッショナルが提案します。
ぜひ一度、ご相談ください。