メンズヘアセットの隠れた名品「ヘアリキッド」で創る、大人の品格
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メンズのスタイリング剤といえば、ワックスやジェル、グリースが全盛の今、どこかクラシックな響きを持つ「ヘアリキッド」というアイテムが、その独自の魅力で、違いの分かる大人の男性たちの間で再び注目されています。「父親が使っていた、少し古いイメージがある」「ベタベタしないのだろうか」「今どきの髪型に合う、正しい使い方がわからない」この記事では、そんなあなたの疑問や先入観を覆し、ヘアリキッドの正しい使い方と、現代のスタイルに活かすためのコツを詳しく解説していきます。
Contents
ヘアリキッドとは?ジェルやワックスとの違い
まず、ヘアリキッドがどのようなスタイリング剤なのか、その基本的な特徴を、他の製品と比較しながら見ていきましょう。
液体状の整髪料
- ベタつかない軽い使用感
ヘアリキッドの主成分は、アルコールと水、そして少量の油分やセット成分で構成された、その名の通り「液体状」の整髪料です。そのため、ワックスやポマードのような油性特有のベタつきがほとんどありません。髪に馴染ませた後、アルコール分が揮発する過程で、セット成分が髪を優しくコーティングしてスタイルを固定します。 - 自然なツヤとハリ・コシ
ジェルのような人工的なウェット感とは異なる、あくまで髪本来が持つような、自然で上品なツヤを与えてくれるのが特徴です。また、髪一本一本にハリとコシを与え、ボリュームが出にくい細い髪や、柔らかい髪質の方のスタイリングにも非常に適しています。
ジェルとの違い
- 再整髪が可能
ジェルが一度乾燥するとパリッと固まり、動かせなくなるのに対し、ヘアリキッドはバリバリに固まることがないため、セットした後でも、水や手ぐしで簡単に手直し(再整髪)が可能です。例えば、風で少し乱れても、手櫛でさっと直せる手軽さがあります。 - 自然なボリューム感
ジェルがある程度の重さで髪のボリュームを少し抑える傾向があるのに対し、リキッドは髪を固めすぎないため、ドライヤーで作ったふんわりとした自然なボリューム感を活かしたまま、スタイルをキープすることができます。
ヘアリキッドはこんなスタイル・こんな方におすすめ
ヘアリキッドの特性を理解すると、どのようなシーンや髪型に最も適しているかが見えてきます。
きっちりとしたビジネススタイル
- 七三分けやオールバックに最適
コームを使って、きっちりとした毛流れを作る、七三分けやオールバック、サイドパートといった、清潔感が第一に求められるビジネスヘアに最も適しています。自然なツヤ感が、スーツスタイルに品格を添えてくれます。
髪が細い・柔らかい方
- ボリュームダウンさせずにセット
ワックスの重みで、せっかく立ち上げたトップが潰れてしまうような、軟毛・細毛の方でも、ヘアリキッドならその軽い使用感で、髪の根元のボリュームを損なうことなく、ヘアスタイルを作ることができます。
ナチュラルな仕上がりが好きな方
- 「いかにも」感のないセット
「スタイリング剤を付けています」という強い主張を出さずに、あくまで髪が元々持っているかのような、自然なツヤとまとまり感を出したい、という方にぴったりです。
プロが教える、ヘアリキッドの正しい使い方
伝統的なアイテムながら、意外と知られていないヘアリキッドの正しい使い方を、プロの視点から解説します。
使うタイミング
- タオルドライ後の半乾きの髪に
ヘアリキッドは、シャンプー後のタオルドライを終えた、まだ少し湿り気が残っている髪に使うのが最も効果的です。髪の水分と一緒にリキッドが馴染み、その後、乾いていく過程でスタイルがしっかりと固定されます。
セットの基本的なやり方
- 1. 適量を手に取る
まずは少量(500円玉大程度)を手に取り、両手の手のひらに均一に広げます。 - 2. 髪全体と頭皮に馴染ませる
髪の根元から毛先まで、そして頭皮にも軽くマッサージをするように、全体にムラなく行き渡らせます。 - 3. ドライヤーとブラシ(コーム)で成形
ここが最も重要なポイントです。リキッドを付けた後、ドライヤーの熱と、ブラシやコームを使って、あなたが作りたい毛流れやシルエットを完全に作り上げます。ヘアリキッドは、このドライヤーの熱を加える工程によって、そのセット力を最大限に発揮するのです。 - 4. 自然乾燥または冷風で仕上げ
理想の形が決まったら、あとはそのまま自然に乾燥させるか、ドライヤーの冷風を当ててスタイルを完全に固定します。これで、ベタつかないのに、しっかりとまとまったスタイルの完成です。
最高の「リキッドスタイル」は、最高の「カット」から
正しい使い方をマスターすれば、ヘアリキッドはあなたの強力な味方になります。しかし、そのスタイルが本当に似合い、品格を漂わせるかどうかは、土台となるプロの「カット」技術で決まります。
清潔感の土台は「カットライン」
- 計算されたシルエット
ヘアリキッドで仕上げる、ごまかしの効かないクラシックなスタイルは、その完成度がカット技術に大きく左右されます。襟足や耳周りのシャープなライン、そして全体のシルエットの美しさは、全てミリ単位で計算された、プロのカット技術によって生まれるのです。 - 理容師だけの「シェービング」技術
特に、襟足やもみあげのラインを、カミソリを使って綺麗に整える「シェービング」は、スタイル全体の清潔感を格段に向上させます。この肌に直接刃物を当てる繊細な技術は、国家資格を持つ理容師にしかできない、特別な施術です。
髪質を活かすスタイルの提案
- あなたの髪に最適な選択
あなたの髪が細く柔らかいなら、ヘアリキッドは最高の選択肢かもしれません。しかし、もし硬く太い剛毛な髪質なら、ジェルやグリースの方が扱いやすい場合もあります。私たちプロの理容師は、お客様一人ひとりの髪質を正確に見極め、最適なスタイリング剤と、それを最大限に活かすヘアスタイルを提案します。
伝統と革新の融合
- 古くて新しいスタイル
私たちは、ヘアリキッドのような伝統的な整髪料の良さを熟知しています。そして、その伝統的なツールを、現代のトレンドやお客様のライフスタイルに合わせて、いかに格好良くアップデートできるかを常に考えています。古き良きものと、新しい感性を融合させたスタイル提案なら、ぜひ私たちにお任せください。
まとめ
ヘアリキッドは、ベタつかずに自然なツヤとまとまりを与えてくれる、まさに大人の男性にふさわしいスタイリング剤です。正しい使い方をすれば、そのクラシックな魅力を存分に引き出すことができますが、そのスタイルが本当に似合い、本物の品格を漂わせるかどうかは、ベースとなるプロの「カット」と「シェービング」の技術で決まります。派手さではない、本物の品格をその髪に宿す。時代に流されない、大人のためのヘアセットを体験してみませんか。
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