ポマードを使ったヘアセット術|基本の使い方とクラシックスタイルを解説
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クラシックなバーバースタイルが再評価される今、スタイリング剤として再び注目を集めているのが「ポマード」です。しかし、グリースやジェルと何が違うのか、どう使えば良いのか、意外と知らない方も多いのではないでしょうか。
この記事では、ポマードの基本から正しい使い方、そしてポマードが最も映えるヘアスタイルまでを詳しく解説します。
Contents
ポマードとは?グリースやジェルとの違い
まずは、ポマードがどのようなスタイリング剤なのか、その特徴を理解しましょう。
ポマードの基本知識
ポマードは、髪にツヤを与え、ビシッとした毛流れを作り、しっかりとホールドするためのスタイリング剤です。主に二つのタイプに分けられます。
- 油性ポマード
伝統的なポマードで、主成分が油です。非常に強いセット力と耐水性を持ちますが、一度のシャンプーでは落としにくいという特徴があります。上級者向けのアイテムです。 - 水性ポマード(グリースタイプ)
現代の主流となっているタイプで、主成分が水です。油性のようなツヤとセット力を持ちながら、お湯やシャンプーで簡単に洗い流せるのが最大のメリットです。一般的に「グリース」として販売されている製品の多くも、この水性ポマードに分類されます。
他のスタイリング剤との違い
- ジェルとの違い
ジェルが乾くとパリパリに固まるのに対し、水性ポマードは固まらず、しなやかな質感を保ちます。そのため、一日中コームで手直し(再整髪)が可能です。 - ワックスとの違い
ワックスが髪に動きや束感を与え、ラフなスタイルを作るのが得意なのに対し、ポマードは髪全体を面でまとめ、コームを使ってビシッとしたきれいな毛流れを作るのに適しています。
ポマードを使った基本のヘアセット手順
ポマードの性能を最大限に引き出すには、いくつかのコツと、必須の道具があります。
鍵を握るのは「コーム」
ポマードを使ったスタイリングには、目の細かいコーム(くし)が不可欠です。手ぐしだけでは、ポマード特有のシャープできれいな毛流れは作れません。
セットの手順
- ベース作り
髪をハーフウェットの状態にするか、ドライヤーでしっかりと作りたい方向に毛流れの土台を作っておきます。 - ポマードを馴染ませる
適量(指の第一関節に乗る程度)を手のひらでよく伸ばし、髪全体に均一に馴染ませます。根元から毛先まで、しっかりとつけるのがポイントです。 - コームでとかす
コームを使い、作りたい毛流れに沿って髪全体をとかしつけます。オールバック、七三分けなど、理想の形に整えていきましょう。この時、コームを頭皮に軽くつけながらとかすと、きれいな面が作れます。 - シルエットを整える
分け目をコームの角でシャープにつけたり、前髪の高さを調整したりと、細部のシルエットを整えれば完成です。
ポマードが最も映えるクラシックスタイル
ポマードは、特に以下のような、ごまかしのきかないクラシックな髪型と最高の相性を見せます。
代表的なバーバースタイル
- サイドパート(七三分け)
最もクラシックで、ビジネスシーンにも最適なスタイル。ポマードで美しいツヤとまとまりを出すことで、知性と品格が漂います。 - スリックバック(オールバック)
全ての髪を潔く後ろに流す、男らしいスタイル。ポマードの強力なホールド力が不可欠です。 - フェードスタイルとの組み合わせ
サイドを地肌からグラデーションで刈り上げるフェードスタイルと、ポマードでセットしたトップの相性は抜群です。メリハリの効いた、現代的で非常にシャープな印象になります。
最高のクラシックスタイルは「カット」でしか作れない
ポマードを使った美しいスタイルは、その場で作れるものではありません。プロの理容師がカットで作った「完璧な設計図(ベースカット)」を、ポマードでなぞることで初めて完成するのです。
ポマードは「設計図」をなぞるだけ
- ミリ単位のフェード技術
地肌が見えるほどの短さから、トップの長さに滑らかに繋がる美しいグラデーション。このフェードカットは、バリカンとコームを巧みに操る、熟練の理容師にしかできない芸術です。この土台があってこそ、トップのスタイルが真に映えます。 - シャープなライン
分け目や生え際のラインをカミソリで整える「ラインアップ」も、クラシックスタイルの完成度を格上げするプロの技です。
シェービングで完成する世界観
- トータルグルーミング
クラシックスタイルは、整えられた髭のデザインや、清潔感のある肌があってこそ、その魅力が最大限に発揮されます。理容室では、ヘアカットからシェービングまで、トータルであなたの「格好良い」をプロデュースします。
まとめ
ポマードは、男の品格とスタイルを格上げしてくれる、時代を超えて愛されるスタイリング剤です。ぜひその使い方をマスターし、日々のヘアセットに取り入れてみてください。
しかし、本物のクラシックスタイルは、カットという土台の美しさがあってこそ輝きます。もしあなたが、ごまかしのきかない、寸分の狂いもない完璧なスタイルを手に入れたいなら、ぜひ一度、クラシックスタイルを熟知したプロの理容師にご相談ください。本物の技術が、あなたを新しいステージへと導きます。
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