メンズパーマのヘアセットはムースが正解!ウェーブを蘇らせる使い方
せっかくパーマをかけて、理想のおしゃれなヘアスタイルを手に入れたはずなのに、「自宅でのヘアセットがうまくいかない」「サロンで仕上げてもらった時のような、綺麗なカールが自分で再現できない」そんな悩みを抱えている男性は、実は非常に多くいらっしゃいます。その悩みを解決し、あなたのパーマスタイルを最大限に輝かせる鍵、それがスタイリング剤「ヘアムース」の正しい使い方にあります。この記事では、なぜパーマにムースが最適なのか、そしてパーマの美しいウェーブを蘇らせるための具体的な使い方を、一から詳しく解説していきます。
なぜパーマのセットに「ムース」が最適なのか?
ワックスやジェル、オイルなど、様々なスタイリング剤がある中で、なぜ特にパーマヘアにはムースが推奨されるのでしょうか。それには、パーマとムースの性質に基づいた、明確な理由があります。
髪に「水分」を与えながらセットできる
- パーマのカールは水分で蘇る
パーマの化学的な仕組みとして、髪は濡れている時に最もカールやウェーブが強く現れ、乾くにつれて少し伸びてしまう、という性質があります。ヘアムースは、その成分の多くが水分で構成されているため、スタイリングの際に乾いた髪に潤いを与え、眠ってしまっていたパーマのウェーブを、かけたてのようなくっきりとした状態に蘇らせることができるのです。 - パサつきを抑える
パーマをかけた髪は、薬剤の影響でどうしても乾燥しやすくなっています。髪がパサついていると、せっかくのカールもまとまりがなく、疲れた印象に見えてしまいます。ムースは髪に潤いを与えながらセットできるため、乾燥を防ぎ、ツヤのある健康的なカールに見せてくれる効果があります。
カールを潰さずにスタイリング可能
- 軽い泡状のテクスチャー
ワックスのように髪に練り込む必要がなく、ジェルのように重さで下に引っ張られることもない、軽い泡状のテクスチャーがムースの特徴です。そのため、パーマによって作られた柔らかなカールやウェーブの質感を潰すことなく、ふんわりとした立体感を活かしたままスタイリングすることができます。 - 髪全体に均一に馴染む
泡状なので、手のひらで伸ばしやすく、髪全体にムラなく簡単に行き渡らせることができます。スタイリング剤が一部分だけ固まって付いてしまうといった失敗が起こりにくく、ヘアセットが苦手な方でも、プロが仕上げたような均一な仕上がりを実現しやすいのです。
パーマのウェーブを最大限に引き出す!ムースの正しい使い方
ここからは、この記事の最も重要なポイント、パーマヘアに特化したムースの正しい使い方を、具体的な手順に沿って解説します。この手順を守るだけで、あなたの毎日のスタイリングは劇的に変わります。
ステップ1:髪全体をしっかり濡らす(最重要)
- ウェーブをリセットする
朝起きた時の寝癖がついたままの状態や、乾いてパーマが伸びてしまった状態からセットを始めても、綺麗なカールは絶対に出ません。まずは、シャワーやお湯で髪の根元から毛先までをしっかりと濡らし、パーマをかけた直後の、カールが最も強く出ている状態に一度リセットすることが何よりも重要です。
ステップ2:優しくタオルドライする
- ゴシゴシは厳禁
濡れた状態の髪は、表面のキューティクルが開いており、非常にデリケートです。タオルでゴシゴシと力強く擦ってしまうと、キューティクルが傷つき、パーマがだれたり、髪がパサついたりする原因になります。まずは頭皮の水分を優しく拭き取り、毛先はタオルで髪を挟み込むようにして、ポンポンと優しく叩きながら水気を取ります。水滴が滴り落ちない程度が目安です。
ステップ3:ムースを髪に揉み込む
- 下から上へ、優しく握るように
ヘアムースを適量(ミディアムヘアでゴルフボール1個分が目安)手に取り、手のひら全体に軽く広げます。そして、少し下を向き、毛先から根元に向かって、髪を下から持ち上げて優しく握り込むようにして、ムースを揉み込んでいきます。「くしゅくしゅ」という擬音をイメージしながら、髪にカールを思い出させるように馴染ませていくのが、ウェーブをくっきりと出すための最も重要な動きです。
ステップ4:自然乾燥 or ディフューザーで乾かす
- 仕上げ方で質感をコントロール
濡れたようなウェットな質感を強く出し、カールをしっかりとキープしたい場合は、ムースを付けた後、そのまま自然乾燥させるのが最もおすすめです。よりふんわりと、ナチュラルな質感に仕上げたい場合や、急いでいる時にはドライヤーで乾かします。この時、ドライヤーの先端に「ディフューザー」という、お椀のような形をしたアタッチメントを付けると、熱と風を拡散させることができるため、パーマのカールを崩さずに優しく乾かすことができます。
よくある質問:パーマ×ムースのQ&A
Q. どんなムースを選べばいい?
- A. なりたい質感で選びましょう
ウェットなツヤ感が欲しいなら「ウェットタイプ」や「ジェルムース」、自然な仕上がりがお好みなら「ナチュラルタイプ」、しっかりとカールを固定したいなら「ハードタイプ」といったように、まずはなりたい質感で選びましょう。基本的には、あなたのパーマをかけた担当のスタイリストに、そのパーマに合ったものを教えてもらうのが最も間違いありません。
Q. ムースを付けた後、ワックスを付けてもいい?
- A. 基本的には不要ですが、部分的にはアリです
ムースだけで全体のカール感とセット力は十分に出ますが、前髪の毛先の向きを調整したい、あるいはサイドの毛束をシャープに見せたいなど、部分的にディテールを強調したい場所に、少量のファイバーワックスなどをつまむように付けるのは効果的なテクニックです。
最高のパーマスタイルは、最高の「ベース」から
ここまで、ご自身でできるスタイリング方法を解説してきました。しかし、そのスタイリングのしやすさや、仕上がりのクオリティそのものを決定づけているのは、大元となる「カット」と「パーマ」の技術力です。
パーマの再現性は「カット」で決まる
- 動きを計算した毛量調整
お客様がご自宅でパーマのウェーブを綺麗に再現できるかどうかは、ベースとなるカットで、髪の重さが適切に調整されているかに大きく左右されます。重すぎる髪にパーマをかけても、カールは重力に負けてだれてしまい、うまく再現することができません。パーマをかけることを前提としたカットが、全ての土台となります。
あなたの髪質に合わせた「パーマ技術」
- 薬剤選定とロッドの巻き方
美しいパーマは、ただロットを巻けば良いというものではありません。お客様の髪質(硬い、柔らかい、ダメージレベルなど)を正確に見極め、最適な薬剤を選定し、骨格に合わせてロッドの種類や配置、そして巻き方を工夫する。この一連の専門的なプロセスこそが、スタイリングしやすく、長持ちするパーマスタイルを生み出します。
プロに任せるということ
- スタイリングが「楽しい」毎日に
私たちプロの理容師は、お客様がご自宅で「簡単に」「そして格好良く」スタイリングできることを最終的なゴールとして、カットとパーマをデザインします。サロンでの仕上がりが素晴らしいのはもちろんのこと、その後の毎日が、スタイリングを通じて楽しくなるようなヘアスタイルを提供すること。それが私たちの使命です。
まとめ
メンズパーマのスタイリングには、ヘアムースが最適のパートナーです。そして、今回ご紹介した正しい使い方を実践すれば、誰でもサロン帰りのような美しいウェーブを、ご自宅で再現することが可能です。しかし、そのスタイルの再現性や、そもそもパーマが美しくかかるかどうかは、大元となる「カット」と「パーマ」の技術力で決まります。あなたのパーマスタイル、もっと活かせます。最高のスタイリングを、最も簡単な方法で手に入れませんか。そのための最適なご提案を、ぜひ私たちプロの理容師にお任せください。