ヘアカラーは雑誌を参考に。理想のスタイルを叶えるオーダーのコツ
新しいヘアカラーに挑戦したいと考えた時、多くの人が参考にするのがファッション雑誌やヘアカタログではないでしょうか。魅力的なモデルたちのヘアスタイルを見ていると、自分も同じように変身したいという気持ちが高まります。しかし、雑誌の写真をただサロンに持って行くだけでは、必ずしも理想通りになるとは限りません。この記事では、雑誌を参考にしてヘアカラーを選ぶ際のポイントや、サロンでオーダーする時に失敗しないためのコツについて詳しく解説していきます。
雑誌をヘアカラーの参考にするメリット
ヘアカラー選びの第一歩として、雑誌を参考にすることには多くのメリットがあります。
最新のトレンドがわかる
- 流行のスタイル
ファッション雑誌には、その時々のトレンドカラーや人気のヘアスタイルが豊富に掲載されています。今の空気感に合った、おしゃれなスタイルを効率良く見つけることができます。
自分の好みが明確になる
- イメージの具体化
様々なスタイルを眺めているうちに、「自分は明るい色が好きだ」「くすんだ色味に惹かれる」「さりげない変化がいい」など、漠然としていた自分の好みがだんだんと明確になってきます。
理容師とイメージを共有しやすい
- 視覚的な情報
「アッシュ系で」「少し明るくしてください」といった言葉だけの説明では、人によって色の捉え方が異なり、すれ違いが起こりがちです。写真を見せることで、色の明るさやニュアンスといった具体的なイメージを、正確に、そして簡単に伝えることが可能になります。
雑誌のヘアカラーをオーダーする際の注意点
雑誌の写真は非常に魅力的ですが、オーダーする前にいくつか知っておくべき注意点があります。これを理解しておくことが、満足のいく仕上がりに繋がります。
モデルと自分は髪質が違う
- 個人差の存在
髪の太さ、硬さ、元の髪色、くせの有無など、髪質は一人ひとり全く異なります。モデルと全く同じカラー剤を使ったとしても、髪質が違えば色の出方も変わってくるのが一般的です。
写真は照明や加工がされている
- 見え方の違い
雑誌に掲載されている写真は、プロのカメラマンがスタジオの特別な照明の下で撮影し、さらに編集や加工が施されていることがほとんどです。そのため、私たちが普段生活する自然光や室内光の下での色味とは、見え方が異なる場合があります。
ブリーチが必要な場合が多い
- ハイトーンカラーの罠
特に透明感のあるアッシュ、グレー、ベージュ系のカラーや、鮮やかな色味のスタイルは、複数回のブリーチ(脱色)をしないと表現できない場合がほとんどです。ブリーチの有無によって、仕上がりの色味や髪へのダメージ、施術料金は大きく変わることを理解しておく必要があります。
カットやスタイリングで完成されている
- トータルでのスタイル
雑誌で見かける魅力的なヘアスタイルは、ヘアカラーだけでなく、その色を最大限に活かすための計算されたカットや、プロによる丁寧なスタイリング(ワックス、ヘアアイロンなど)があって初めて完成しています。カラーだけを真似ても、全く同じ雰囲気になるわけではないのです。
雑誌のイメージを自分らしく成功させるオーダーのコツ
上記の注意点を踏まえた上で、どうすれば雑誌のイメージを自分のスタイルとして成功させられるのでしょうか。サロンでのオーダーのコツをご紹介します。
写真は複数枚用意する
- 好みの幅を伝える
「これにしたい」という一枚だけでなく、他にもいくつか好きなスタイルの写真を持って行くと、「この写真の明るさで、こちらの写真の色味が好き」というように、より詳細な好みを伝えることができます。理容師もあなたの好みの傾向を掴みやすくなります。
「できないこと」も受け入れる
- プロの診断を聞く
あなたの現在の髪質やダメージの状態によっては、雑誌のスタイルを完全に再現するのが難しい場合もあります。その際は、なぜ難しいのか、どうすればイメージに近づけられるのかというプロの意見に耳を傾け、現実的な落とし所を一緒に探ることが、結果的に満足度を高めることに繋がります。
ライフスタイルを伝える
- 色持ちやメンテナンス
お仕事や学校での髪色の規定、普段のファッションの系統、ヘアケアにどれくらい時間をかけられるか、などを伝えることで、理容師はあなたのライフスタイルに合ったカラープランやメンテナンス方法を提案してくれます。
カラー以外の要素も相談する
- トータルでの再現性
「このヘアカラーを活かすには、どんなカットがいいですか」「自宅でこの雰囲気を出すには、どうスタイリングすればいいですか」など、カラー以外の部分についても積極的に質問してみましょう。
雑誌の持ち込みは理容師にとって嬉しいこと
「写真を見せるのは、なんだか恥ずかしい」「わがままに思われないか」と感じる方もいるかもしれませんが、心配は無用です。むしろ、理容師にとってはお客様のイメージを知る絶好の機会となります。
お客様の好みを知る絶好の機会
- カウンセリングがスムーズに
お客様のなりたいイメージが視覚的に明確にわかるため、カウンセリングが非常にスムーズに進みます。言葉だけでは伝わりにくいニュアンスのすれ違いを防ぐことができます。
より良い提案ができる
- プロの視点を加える
提示されたスタイルをゴールとしながら、「お客様の髪質なら、もう少しアッシュを強くすると赤みが出にくく綺麗ですよ」「こちらの色の方が、肌の色に合いますよ」といった、プロならではのプラスアルファの提案がしやすくなります。
まとめ
雑誌は、ヘアカラーのトレンドを知り、自分の好みを明確にするための素晴らしい参考資料です。ただし、髪質や写真の特性上、必ずしも全く同じ仕上がりになるとは限らないことを理解しておくことが、理想のスタイルを手に入れるための第一歩です。最も重要なのは、雑誌の写真をコミュニケーションツールとして活用し、プロの理容師としっかりと相談しながら、ご自身の髪質やライフスタイルに合った最適なプランを一緒に見つけることです。お気に入りの雑誌の切り抜きやスマートフォンの画像を手に、ぜひ評判の良い理容師のいるメンズヘアサロンの扉を叩いてみてください。