ヘナでのヘアカラー、そのメリットと知っておくべき注意点
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髪や頭皮への優しさを重視する方々から、古くから現代に至るまで長く愛され続けている植物性染料「ヘナ」。化学的な染料とは一線を画す、その自然由来の力に興味を持つ男性も、近年増えてきています。この記事では、天然のヘアカラーであるヘナの基本的な知識から、それがもたらすメリット、そして、挑戦する前に必ず知っておくべき重要な注意点までを、専門家の視点から詳しく解説していきます。
Contents
そもそも「ヘナ」とはどんなもの?
ヘナとは、主にインドや北アフリカなどの乾燥した地域に自生する、「ヘンナ」という植物の葉を乾燥させ、粉末にしたものです。古くは、髪や肌、爪を染める染料として、また薬草としても用いられてきた、歴史の長い100%天然の染料です。
ヘナが髪を染める仕組み
- 髪のタンパク質に絡みつく
一般的なヘアカラー(アルカリカラー)が、髪のキューティクルをこじ開けて内部で化学反応を起こすのに対し、ヘナは、その色素が髪の主成分であるタンパク質(ケラチン)に、まるで絡みつくように結合して髪の表面付近を染め上げます。 - 白髪への効果
ヘナの色素は、色素のない白髪の部分に最もはっきりと反応し、美しいオレンジ色に染め上げます。一方で、黒髪の部分は、色味が大きく変わることはなく、光に当たった時にほんのりとオレンジのニュアンスが感じられる程度に仕上がります。
ヘナカラーが持つ、髪と頭皮へのメリット
化学的なダメージを避けたい方にとって、ヘナは多くの魅力的なメリットを持っています。
ヘナのメリット
- 髪への化学的なダメージがほとんどない
キューティクルを無理に開いたり、髪の内部構造を破壊したりすることがないため、アルカリカラーのような化学的なダメージの心配がほとんどありません。繰り返し染めても、髪が傷みにくいのが最大の利点です。 - 髪に自然なハリ・コシを与える
ヘナの成分が髪の表面を優しくコーティングし、キューティクルの隙間を埋めてくれるため、髪の一本一本が強く、しっかりとします。これにより、髪に自然なハリやコシ、ボリューム感が生まれます。 - 頭皮環境を健やかに保つ
ヘナには、頭皮の余分な皮脂や汚れを吸着し、清潔な状態に保つ効果も期待されています。頭皮環境を健やかに整えたい方にも適しています。
挑戦する前に知っておきたい、ヘナのデメリットと注意点
髪に優しいヘナですが、その一方で、アルカリカラーとは異なる、ヘナ特有のデメリットや、理解しておくべき重要な注意点も存在します。
ヘナの注意点
- 髪を明るくすることはできない
ヘナには、髪のメラニン色素を脱色する作用がないため、現在の地毛の黒髪を、茶髪のような明るい色にすることはできません。 - 色の選択肢が限られる
ヘナ単体で出せる色は、基本的にオレンジ系のみです。ヘナに「インディゴ(藍)」という別の植物染料を混ぜ合わせることで、ブラウンやダークブラウンに近づけることは可能ですが、アッシュ系やピンク系といった、多彩な色味を表現することはできません。 - 施術に時間がかかる
化学染料のように短時間で反応するのではなく、植物の色素が時間をかけてゆっくりと髪に浸透・定着するため、施術には長い放置時間が必要となります。 - その後のカラーチェンジが非常に困難になる
これが最も重要な注意点です。ヘナの色素は、髪のタンパク質に非常に強く絡みつくため、一度ヘナで染めた髪は、その後、一般的なアルカリカラーで明るくしたり、全く違う色に変えたりすることが、極めて難しくなります。ブリーチをしても、ヘナのオレンジ色が抜けきらないことがほとんどです。
あなたにとって、本当にヘナは最適な選択か
ヘナを選ぶということは、将来のヘアスタイルの選択肢をある程度絞る、ということも意味します。
プロへの相談
- アルカリカラーの進化
近年では、サロンで扱われるアルカリカラーも進化を続けており、頭皮への刺激が少ない低刺激性のものや、ダメージを最小限に抑えるための様々な技術が開発されています。 - あなたの将来のスタイルプランが重要
もしあなたが、今後、ハイトーンカラーやアッシュ系、あるいは様々な色味のヘアカラーを楽しんでみたいと考えているのであれば、ヘナを選ぶことは慎重になるべきかもしれません。 - 専門家による的確なカウンセリング
プロの理容師は、お客様の現在の髪質や白髪の量、そして「今後、どのようなヘアスタイルを楽しんでいきたいか」という将来のプランまでを丁寧にヒアリングします。その上で、本当にヘナがあなたにとってベストな選択なのか、あるいは他の選択肢の方が良いのかを、専門家として一緒に考えてくれます。
まとめ
ヘナは、髪と頭皮をいたわりながら、主に白髪を自然に染めたいと考えている方にとって、非常に優れた魅力的な選択肢です。しかし、その一方で、一度始めると、その後のヘアスタイルの自由度を大きく左右するという、非常に重要な特徴も併せ持っています。そのメリットとデメリットを深く理解し、後悔のない選択をするためには、あなたの髪の未来までを真剣に考えてくれる、信頼できるプロの理容師に相談することが不可欠です。
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