ヘアカラーとヘアアイロンの正しい関係、熱から髪色を守る方法
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メンズのヘアスタイリングにおいて、動きのある束感や、きれいな毛流れを作るために、今やヘアアイロンは欠かせないアイテムの一つです。しかしその一方で、ヘアカラーをした髪に毎日ヘアアイロンを使っていると、「なんだか色がすぐに落ちてしまう」「髪がパサついてきた気がする」と感じたことはないでしょうか。この記事では、ヘアアイロンの熱が髪色に与える影響と、ダメージや色落ちを最小限に抑えながら、スタイリングを楽しむための正しい知識と使い方を詳しく解説します。
Contents
なぜヘアアイロンの熱は、ヘアカラーの大敵なのか
ヘアアイロンから発せられる高温の熱は、ヘアカラー後のデリケートな髪にとって、大きな負担となり、色落ちを促進させる主な原因の一つです。
熱が髪に与える影響
- 色素の分解と変質
ヘアアイロンが持つ100度を超える高温の熱は、髪の内部に定着させたヘアカラーの色素を、直接的に破壊したり、化学構造を変化させてしまったりする力を持っています。特に、アッシュ系やマット系といった、くすみ感を表現する繊細な寒色系の色素は、熱の影響を非常に受けやすいと言われています。 - タンパク質の熱変性
髪の主成分であるタンパク質は、熱に弱い性質を持っています。生卵に熱を加えると固まって目玉焼きになるように、髪も高温に晒され続けるとタンパク質が硬く変化してしまいます。これを「熱変性」と呼び、髪がゴワゴワとした手触りになり、自然なツヤが失われる原因となります。 - キューティクルの損傷
高温のアイロンを何度も通すことで、髪の表面を覆うキューティクルが傷ついたり、剥がれ落ちたりします。キューティクルは、内部の色素が流れ出るのを防ぐ蓋の役割をしているため、これが損傷すると、シャンプーなどの際に色素が流出しやすくなってしまいます。
カラー後、いつからヘアアイロンは使って良い?
染めたての美しい髪色を少しでも長く保つためには、施術後のタイミングも重要です。
使用開始の目安
- 最低でも数日間は避けるのが理想
ヘアカラーの施術直後の髪は、色素がまだ完全に定着しておらず、髪の内部も非常に不安定な状態です。このデリケートな時期に高温の熱を加えてしまうと、色素の定着を妨げ、色落ちを大幅に早めてしまいます。最低でも2日から3日、できれば1週間程度は、高温のヘアアイロンの使用を控えるのが理想的です。
色落ちとダメージを最小限に抑える、アイロンの正しい使い方
日々のスタイリングでヘアアイロンが欠かせないという方も、使い方を少し工夫するだけで、髪への負担を大きく減らすことができます。
正しい使用方法
- 必ず髪を完全に乾かしてから使う
濡れた髪や湿った髪に、高温のヘアアイロンを当てるのは最も危険な行為です。髪の内部の水分が急激に沸騰し、水蒸気爆発を起こすことで、キューティクルに深刻なダメージを与えてしまいます。 - アイロン前に「ヒートプロテクト製品」を使う
アイロンを使用する前には、熱から髪を守る成分が配合された、洗い流さないタイプのヘアオイルやヘアミスト(ヒートプロテクト剤)を必ず髪全体に馴染ませましょう。これが、髪を守るための保護膜の役割を果たしてくれます。 - 適切な温度設定(160度以下が目安)
温度が高ければ高いほど、スタイリングはしやすくなりますが、その分、髪へのダメージも大きくなります。基本的には160度以下を目安とし、ご自身の髪質(細い髪ならより低めに)に合った、スタイルが作れるギリギリの温度を見つけることが大切です。 - 同じ場所に長時間当て続けない
髪の上を、1箇所あたり3秒以上は留めないように、素早く滑らせるように通すのが基本です。ゆっくりと何度も通すのではなく、手早く仕上げることを心がけましょう。
熱ダメージに負けない髪を創る、プロのサロンケア
日々のセルフケアも重要ですが、根本的に熱に負けない強い髪の土台を作るためには、プロによる専門的なケアが不可欠です。
サロンでできること
- ダメージを補修し、髪の耐熱性を高める
サロンで提供されるシステムトリートメントは、髪の内部に失われたタンパク質や油分を深く補給し、髪の密度を高める効果があります。これにより、髪が熱に耐える力が向上し、ダメージを受けにくい健康な状態へと導きます。 - 熱を考慮したカラーの提案
プロの理容師は、お客様が普段からヘアアイロンを使用することを考慮した上で、熱に比較的強く、色落ちしてもきれいに見えるようなカラーの色味やデザインを提案してくれます。 - 髪質改善という選択肢
繰り返す熱ダメージによって、髪が硬くゴワゴワになってしまった場合には、髪の内部構造から歪みを整える「髪質改善トリートメント」なども、しなやかで艶のある髪を取り戻すための有効な選択肢となります。
まとめ
ヘアアイロンは、メンズのヘアスタイリングの幅を大きく広げてくれる、非常に便利なツールです。しかしその反面、ヘアカラーの色落ちとダメージの大きな原因にもなり得る諸刃の剣でもあります。日々の正しい使い方と丁寧なケアでそのリスクは軽減できますが、根本的に熱に負けない強い髪を育むためには、プロの理容師による専門的な施術と定期的なケアが不可欠です。あなたの髪の状態に合わせた最適なアドバイスを求めるなら、ぜひ一度、信頼できる専門家にご相談ください。
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