ツヤなしのグリースはある?マットな質感でセットする方法と選び方
ヘアグリースといえば、その代名詞とも言えるのが、濡れたような「ツヤ」のある仕上がりです。しかしその一方で、「グリースの高いセット力やまとまりは欲しいけれど、ビジネスシーンなどではツヤが出すぎるのは控えたい」あるいは「ワックスのようなマットな質感が好みだ」と考える方もいらっしゃるかもしれません。
そこで浮かんでくるのが、「ツヤなしのグリースは存在するのか?」という疑問です。この記事では、この「ツヤなしグリース」というテーマについて深掘りし、ツヤを抑えたマットな質感でスタイリッシュに決めるための、スタイリング剤の選び方と使い方について詳しく解説していきます。
結論:「ツヤなしグリース」は存在するのか?
まず、ユーザーの皆様が最も知りたいであろう結論から申し上げます。厳密な定義で言えば、ヘアグリースは髪に「艶(Grease)」を与えることを目的とした整髪料であるため、「完全にツヤのない、マットな仕上がりのグリース」というものは、基本的に存在しません。
しかし、近年ではスタイリングのニーズが多様化し、従来のグリースよりも「ツヤを大幅に抑えた」製品や、グリースが持つ高いセット力や操作性を備えながら、マットな質感に仕上がる、ワックスとのハイブリッドのような新しいタイプのスタイリング剤が数多く登場しています。そのため、「ツヤを抑えたグリースに近いスタイリング剤」は存在する、というのが現代における答えと言えるでしょう。
「ツヤ控えめグリース」と「マットワックス」の違い
では、そうした「ツヤ控えめ」の製品と、従来からある「マットワックス」では、何が違うのでしょうか。
ツヤ控えめグリースの特徴
ベースがグリースであるため、髪をガチガチに固めることなく、しなやかにまとめ上げる力に優れています。また、水性ベースで洗い落ちが良いものが多く、ある程度のしっとりとした潤いを髪に残します。仕上がりは「完全なマット」というよりは、「半ツヤ」や「ハーフマット」といった、自然な光沢感になるのが特徴です。
マットワックスの特徴
油分やクレイ(土)といった成分を主とし、髪の水分や油分を吸収することで、光沢を完全に消し去ることを目的としています。ドライでパサっとした質感を演出し、無造作でラフな毛束を作ることを得意とします。
ツヤを抑えたスタイリングがおすすめなヘアスタイル
ツヤを抑えた質感は、作り込みすぎていない、いわゆる「こなれ感」のあるスタイルと非常に相性が良いです。例えば、無造作な束感で仕上げるショートスタイルや、柔らかな毛流れを活かしたマッシュスタイル、そしてパーマヘアをよりリアルなくせ毛のような質感で表現したい場合などにおすすめです。
グリースのツヤを抑えてスタイリングするテクニック
お手元にある通常のグリースでも、使い方を少し工夫することで、ツヤ感をコントロールすることが可能です。
完全に乾いた髪に使う
グリースのウェットなツヤは、髪に含まれる水分と混ざり合うことでより強調されます。そのため、スタイリングの際に、ドライヤーで髪を完全に乾かしきった状態でグリースを使用すると、ツヤが抑えられ、よりマットな質感に近づけることができます。
ごく少量を馴染ませる
使用するグリースの量を最小限に抑えることでも、ツヤの主張を弱めることができます。手のひらに薄く伸ばし、必要な部分にだけ馴染ませるように意識してみてください。
新しい質感のスタイling剤はサロンで相談を
「グリースのような使用感でマットに仕上がる」「ワックスのような質感でまとまりが良い」といった、最新のハイブリッドなスタイリング剤は、そのユニークな特性を正しく理解して使わなければ、性能を最大限に引き出すことができません。サロンでは、こうした新しいタイプのスタイling剤もいち早く取り入れ、その効果的な使い方を研究しています。私たちプロのスタイリストにご相談いただければ、お客様の髪質やなりたいスタイルに合わせて、最適な製品と、その使い方を的確にご提案させていただきます。
まとめ
厳密な意味での「ツヤなしグリース」は存在しませんが、「ツヤを抑えたグリース」や、それに近い質感を持つ新しいタイプのスタイリング剤は、現代のスタイリングにおいて新たな選択肢となっています。また、使い方を工夫することで、ある程度ツヤ感をコントロールすることも可能です。多様化するスタイリング剤の中からあなたに最適な一品を見つけるために、ぜひ一度、私たちにそのお手伝いをさせてください。