グリースのつけすぎを防ぐには?適量と失敗しない付け方のコツ
ヘアグリースでスタイリングをしている最中、つい量を多く取りすぎてしまい、「髪がベタベタになってしまった」「スタイルが重くなりすぎて、トップが潰れてしまった」といった、苦い失敗を経験されたことはありませんか。スタイリング剤の「つけすぎ」は、誰しもが一度は経験する可能性がある、非常によくある失敗の一つです。
しかし、ご安心ください。グリースのつけすぎは、いくつかの基本的なポイントを押さえるだけで、誰でも簡単に防ぐことができます。この記事では、つけすぎを未然に防ぐための正しい付け方と適量、そして万が一つけすぎてしまった場合のスマートな対処法について、詳しく解説していきます。
グリースをつけすぎると、どうなってしまうのか?
まず、グリースをつけすぎてしまうと、具体的にどのようなデメリットがあるのでしょうか。適量がいかに重要かを理解するために、その状態を確認しておきましょう。
見た目の問題:清潔感のない「ベタつき」に
グリース本来の魅力である上品な「ツヤ」は、量が多すぎると、まるで何日も髪を洗っていないかのような、不潔な印象を与える「ベタつき」に変わってしまいます。清潔感を出すためのスタイリングが、逆効果になってしまうのです。
スタイリングの問題:重さでスタイルが潰れる
スタイリング剤自体の重さに髪が耐えきれず、せっかく立ち上げたトップのボリュームが潰れてしまったり、作った毛束が太くなりすぎて野暮ったい印象になったりします。軽やかさや動きのあるスタイルを作ることが非常に難しくなります。
つけすぎを防ぐための「適量」とは
つけすぎを防ぐために最も重要なのは、「適量」を知ることです。その基本は、「まずはごく少量から始め、足りなければ少しずつ足していく」という考え方にあります。
基本は「小豆一粒大」からスタート
髪の長さや量にもよりますが、まずは「小豆一粒大」ほどの量を基準に手に取ってみてください。多くの場合、想像しているよりも少ない量で、十分にスタイリングが可能です。この量を基本とし、髪全体に馴染ませた後、セット力やまとまりが足りないと感じる部分にだけ、少量ずつ付け足していくのが、失敗しないための鉄則です。
失敗しないグリースの正しい付け方
つけすぎは、グリースを髪に付けるまでのプロセスを見直すことで、根本的に防ぐことができます。
手のひらで「完全に」伸ばす
手に取ったグリースは、すぐに髪に付けるのではなく、両方の手のひらと指の間まで使い、透明になるまでしっかりと擦り合わせ、温めながら伸ばしてください。このひと手間により、少量のグリースを、髪全体に薄く均一に広げることが可能になります。
髪の内側から馴染ませる
髪の表面からベタっと付けてしまうと、一部分に固まって付きやすくなり、つけすぎの原因となります。正しい付け方は、髪の内側から手を入れて、全体に空気を含ませるように馴染ませてから、最後に表面の毛流れを整えるという手順です。
もし、グリースをつけすぎてしまった時の対処法
万が一、つけすぎてしまった場合でも、慌てる必要はありません。いくつかの簡単な方法でリカバリーが可能です。
軽度の場合:ドライヤーで馴染ませる
少し多いかな、と感じる程度であれば、ドライヤーの温風を髪全体に当てながら、手ぐしやコームで髪をとかしてみてください。熱でグリースが柔らかくなり、髪全体に再分散されることで、ベタつきが緩和され、馴染みが良くなります。
中度の場合:濡れタオルで軽く拭き取る
明らかにベタつきを感じる場合は、少し湿らせたタオルで、ベタつきが気になる部分の髪を優しく挟み込むようにして、余分なグリースを物理的に拭き取りましょう。
重度の場合:一度洗い流すのが最善
どうしようもないほど大量に付けてしまった場合は、残念ですが、一度シャワーで軽く洗い流し、タオルドライの状態からスタイリングをやり直すのが、最も確実で綺麗に仕上がります。
「つけすぎ」を防ぐ、高品質なグリースという選択
市販のグリースの中には、テクスチャーが硬く、伸びが悪いために、適量のコントロールが難しい製品も少なくありません。一方で、サロンで扱うプロ仕様の製品は、少量でも驚くほどよく伸び、髪に均一に馴染むように設計されているため、「つけすぎ」という失敗そのものが起こりにくいという特徴があります。ご自身の髪に合った「適量」や、失敗しない付け方をより詳しく知りたい方は、ぜひ一度、私たちプロにご相談ください。
まとめ
ヘアグリースのつけすぎは、「少量から始める」「手のひらで完全に伸ばす」「髪の内側から付ける」という三つの基本を守れば、誰でも簡単に防ぐことができます。失敗を恐れずに、グリースを正しく使いこなし、毎日のおしゃれを存分にお楽しみください。