ヘアグリースの使い分け講座|シーンとスタイルで選ぶ最適なスタイリング
ヘアグリースは、一つ持っているだけで様々なスタイルに対応できる、非常に便利なスタイリング剤です。しかしその一方で、「いつも同じグリースを、同じように使っている」という方も多いのではないでしょうか。実は、本当のスタイリング上級者は、その日のファッションや訪れる場所、そして作りたいヘアスタイルに応じて、スタイリング剤を巧みに「使い分け」ています。
この「使い分け」という視点を持つことで、あなたのヘアスタイリングはより深く、そしてもっと自由で楽しいものになるはずです。この記事では、プロが実践する、シーンとスタイルに応じたヘアグリースの賢い使い分け術について、詳しく解説していきます。
まずは基本|グリースの「種類」による使い分け
使い分けの第一歩は、グリース自体の種類を理解し、目的によって使い分けることです。
セット力による使い分け
きっちりとした七三分けや、作ったスタイルを一日中維持したい日には、セット力の強い「ハードタイプ」のグリースを選びましょう。一方で、パーマの柔らかな動きを活かしたい、あるいは作り込みすぎないナチュラルなスタイルに仕上げたい休日には、セット力が穏やかな「ソフトタイプ」が適しています。
艶感による使い分け
同じヘアスタイルでも、艶の質感を変えるだけで、与える印象は大きく変わります。結婚式などのフォーマルな場面や、ウェットな質感で色気を強調したい時は「ツヤが強いタイプ」を。逆に、清潔感が求められるビジネスシーンや、さりげないお洒落を演出したい時は「ツヤが控えめなタイプ」を選ぶ、といった使い分けが有効です。
他のスタイリング剤との使い分け
グリースと、他の代表的なスタイリング剤との使い分けをマスターすれば、表現できるスタイルの幅は無限に広がります。
グリース vs ワックス
この二つの使い分けが、最もスタイルの印象を左右します。「艶とまとまり」のある、整った毛流れのスタイルを作りたい時はグリースを選びましょう。一方で、「ドライな質感と無造作な動き」のある、ラフで立体的なスタイルを作りたい時はワックスの出番です。
グリース vs ジェル
「柔軟性」と「手直しのしやすさ」を重視するならグリース、「絶対的な固定力」と「パリッとした硬い質感」を求めるならジェル、という使い分けが基本です。時間が経っても手ぐしが通るのがグリース、一度固めたら絶対に崩さないのがジェル、と覚えておくと良いでしょう。
【シーン別】グリースの賢い使い分け術
具体的な場面を想定して、最適な使い分けを見ていきましょう。
ビジネスシーンでの使い分け
ビジネスシーンで最も重要なのは、清潔感と信頼感です。そのため、過度な艶や動きは控え、ツヤが控えめなハードタイプのグリースで、七三分けやショートスタイルをきっちりとまとめるのがおすすめです。誠実で知的な印象を与えることができます。
休日のカジュアルシーンでの使い分け
ファッションに合わせて、少し遊び心を加えたスタイリングを楽しみたい休日。柔らかな質感のパーマスタイルにウェット感の強いグリースを使ったり、ラフなセンターパートにソフトタイプのグリースで自然な束感を出したりと、その日の気分で艶感やセット力を調整してみましょう。
「使い分け」を極めるなら、ぜひサロンへ
理想のヘアスタイルを実現するためには、必ずしも一つのスタイリング剤に固執する必要はありません。複数のアイテムの特性を理解し、自在に使い分けることこそが、スタイリング上級者への近道です。
しかし、無数にある製品の中から、ご自身の髪質やライフスタイルに合わせて、最適な組み合わせや使い分けのパターンを見つけ出すのは至難の業です。私たちプロのスタイリストは、お客様の髪質はもちろんのこと、普段のファッションやお仕事、休日の過ごし方までを考慮し、最適なスタイLING剤の使い分けをトータルでご提案する専門家です。
まとめ
ヘアグリースは、その種類の違いを理解し、ワックスやジェルといった他のスタイリング剤と組み合わせることで、あらゆるヘアスタイルやシーンに対応できる、非常に懐の深いアイテムです。「使い分け」をマスターすれば、スタイリングは単なる身だしなみから、自分らしさを表現するための楽しい自己表現へと変わるでしょう。あなただけの最適な使い分けの答えを見つけるために、ぜひ一度、私たちにご相談ください。