グリースで髪がパサつく原因とは?潤いとツヤを取り戻すプロの技
ヘアスタイルに、濡れたような「艶」と「潤い」を与えてくれるはずの、ヘアグリース。しかし、その期待とは裏腹に、「グリースを使っても、なぜか髪がパサついて見える」「スタイリングしたては良いけれど、時間が経つと乾燥してくる」といった、逆説的な(矛盾した)悩みを抱えている方はいらっしゃらないでしょうか。
本来、髪のパサつきを抑えることが得意なはずのグリースで、なぜこのような現象が起きてしまうのでしょうか。その原因は、グリースそのものではなく、あなたの「髪の状態」や「日々の使い方」に隠されていることがほとんどです。この記事では、その原因を解明し、グリース本来の性能を引き出して、潤いに満ちた艶やかなスタイルを手に入れるための、プロの技について詳しく解説していきます。
なぜグリースを使っても髪が「パサつく」のか?
まず、なぜ潤いを与えるはずのグリースで、髪がパサついて感じてしまうのか、その主な原因を探ってみましょう。
原因1:髪自体の水分不足と深刻なダメージ
最も根本的な原因は、スタイリング剤を付ける前の、髪自体のコンディションにあります。カラーやパーマの繰り返し、あるいは日々のドライヤーやヘアアイロンの熱によって髪が深刻なダメージを受けていると、髪の内部は水分が不足し、乾燥した状態になっています。そのような髪にグリースを付けても、表面的な艶は出ますが、内部の乾燥を完全にカバーしきれず、結果として毛先などがパサついて見えてしまうのです。
原因2:髪に均一に馴染んでいない
グリースを手のひらで十分に伸ばさずに付けてしまったり、髪の表面だけを撫でるように付けてしまったりすると、スタイリング剤がムラになって付着します。すると、グリースがしっかりと付いて艶が出ている部分と、付いていないで乾燥したままの部分が混在し、スタイル全体として見た時に「パサついている」という印象を与えてしまいます。
パサつきを抑える、グリースの正しい使い方
グリース本来の潤い効果を引き出すためには、その使い方を見直すことが最も効果的です。
スタイリング前の「保湿ケア」を徹底する
髪のパサつきが気になる方は、スタイリング前の「保湿」を習慣にしましょう。髪を乾かす前に、洗い流さないトリートメントやヘアオイルを毛先中心に軽く馴染ませ、髪の内部にあらかじめ潤いを補給しておきます。これが、パサつきを防ぐための最も重要な土台作りとなります。
「ハーフウェット」の状態でグリースを付ける
髪が適度に水分を含んだ「ハーフウェット」の状態でグリースを付けることで、その水分を髪の内部に閉じ込めながらコーティングすることができます。これにより、よりみずみずしく、乾燥しにくい仕上がりになります。
髪を優しく揉み込むように馴染ませる
グリースを付ける際は、髪を擦り合わせるのではなく、パサつきが気になる毛先を中心に、髪を優しく握り込む(スクランチする)ようにして、潤いを浸透させるようなイメージで馴染ませてみてください。
パサつきがちな髪におすすめのグリースの選び方
ご自身の髪質に合わせて、製品選びの視点を変えることも大切です。
「保湿成分」が豊富な製品を選ぶ
製品の成分表示に注目し、グリセリンや植物性のオイル、ヒアルロン酸といった、保湿効果の高い成分が豊富に配合されているグリースを選ぶことをお勧めします。
潤いを重視した「ソフトタイプ」を選ぶ
一般的に、セット力が強いハードタイプのグリースは、質感が硬めに仕上がりやすく、パサつきが目立ちやすい場合があります。潤いのある、しなやかなまとまりを最優先するのであれば、セット力は比較的穏やかな「ソフトタイプ」のグリースを選ぶのも、有効な選択肢の一つです。
究極の潤いを叶える、サロン専売品という選択肢
市販されているスタイリング剤の中には、セット性能を優先するあまり、髪の保湿やダメージケアといった側面まで考慮されていない製品も少なくありません。一方で、私たちプロが使用するサロン専売品は、スタイリングと同時に、深刻なダメージヘアをも潤いで満たすような、高い「トリートメント効果」を兼ね備えた製品が数多く存在します。
まとめ
グリースを使っても髪がパサついてしまうのは、髪自体のダメージと、間違った使い方が主な原因です。「スタイリング前の保湿ケア」を徹底し、「ハーフウェットの状態で付け」、「保湿力の高い製品を選ぶ」という対策を実践すれば、グリースはあなたのパサつきの悩みを解決する、最高の味方となってくれるはずです。髪の乾燥やダメージに本気で悩んでいる方は、ぜひ一度、サロンでプロのカウンセリングを受けてみてください。