グリースで髪が引っかかる原因とは?スムーズにセットするプロの技
ヘアグリースを使ってスタイリングをしている最中、指やコームが髪にギシギシと「引っかかる」ような感触に、不快感を覚えたり、うまくセットができずに困ったりした経験はありませんか。このスタイリング時の「引っかかり」は、ただ不快なだけでなく、髪に余計な負担をかけてしまう原因にもなりかねません。
しかし、ご安心ください。その不快な引っかかりには、いくつかの明確な原因があり、日々のスタイリングでほんの少しのポイントを意識するだけで、驚くほどスムーズで快適な指通りを実現することができます。この記事では、グリースで髪が引っかかる原因と、その具体的な解決策について、プロの視点から詳しく解説していきます。
なぜグリースで髪が引っかかってしまうのか?
まず、なぜスタイリング中に髪が引っかかってしまうのでしょうか。その原因は、一つではなく、いくつかの要因が複合的に絡み合っていることがほとんどです。
原因1:グリースが手のひらで伸びていない
これが最もよくある、そして最も簡単に解決できる原因です。容器から取ったグリースを、手のひらで十分に伸ばしきれていないまま髪に付けてしまうと、グリースがダマになった状態で付着します。そのダマが大きな抵抗となり、指やコームがスムーズに通るのを妨げてしまうのです。
原因2:髪が完全に乾ききっている
髪に水分が全くない乾いた状態、特に空気が乾燥している季節などは、スタイリング剤の滑りが悪くなります。潤滑剤となる水分がないため、グリースの粘性が直接髪の摩擦に繋がり、引っかかりを感じやすくなります。
原因3:髪のダメージによるもの
カラーやパーマ、あるいは日々のドライヤーやヘアアイロンの熱によって髪がダメージを受けると、髪の表面を覆っているキューティクルが剥がれたり、ささくれたりします。この乱れたキューティクルに、粘性のあるグリースが付くことで、さらに引っかかりが強調されてしまうのです。
「引っかかり」をなくす、グリースの正しい使い方
不快な引っかかりは、日々のスタイリング方法を見直すだけで、劇的に改善することが可能です。
ポイント1:【最重要】手のひらで「透明になるまで」完全に伸ばす
引っかかりを防ぐための最も重要なステップは、グリースを髪に付ける前の準備にあります。手に取ったグリースは、必ず両方の手のひらと指の間まで使い、体温で温めながら、白っぽい固形感がなくなる「透明なオイル状」になるまで、しっかりと擦り合わせてください。このひと手間で、グリースは非常に滑らかな状態に変化し、髪への引っかかりが嘘のようになくなります。
ポイント2:髪を少し湿らせた「ハーフウェット」状態で付ける
スタイリングは、タオルドライ後の、髪に適度な水分が残っている「ハーフウェット」の状態から始めることをお勧めします。髪が持つ水分が潤滑剤の役割を果たし、グリースが髪の根元から毛先まで、抵抗なくスムーズに行き渡るのを助けてくれます。
普段のヘアケアで「引っかかり」を予防する
スタイリング時のテクニックだけでなく、日々のヘアケアで髪のコンディションを整えておくことも、根本的な解決に繋がります。毎日のシャンプーの後にトリートメントを使う習慣をつけ、髪のキューティクルを補修し、潤いを補給してあげましょう。指通りの良い健康な髪は、それだけでスタイリング剤の引っかかりを大幅に軽減してくれます。
驚くほどスムーズな「引っかからないグリース」という選択
スタイリング時の快適さは、製品自体の品質、特にその「操作性」に大きく左右されます。サロンで私たちが使用するプロ仕様の製品は、お客様の髪に余計な負担をかけることなく、スムーズで快適な施術ができるように、その「伸びの良さ」や「指通りの滑らかさ」が徹底的に追求されています。「強力なセット力を持ちながら、全く引っかかりを感じさせない」といった、市販品とは一線を画す感動的な使用感は、まさにプロ仕様ならではです。
まとめ
グリースで髪が引っかかる主な原因は、「手のひらでの伸ばし不足」と「髪の乾燥」にあります。「ハーフウェットの髪に」「手のひらで完全に伸ばしてから付ける」という二つの基本を守るだけで、あなたのスタイリングは、これまでとは比べ物にならないほど快適で、スムーズなものになるはずです。日々の丁寧なヘアケアと合わせて、ストレスのないスタイリングライフをお楽しみください。