グリースは美容室専売品を選ぶべき理由|市販品との違いをプロが解説
ヘアスタイリングに欠かせないヘアグリースは、今やドラッグストアやオンラインストアなど、様々な場所で手軽に購入することができます。しかしその一方で、私たちプロの美容師がサロンワークで使用し、お客様に心からお勧めするのは、サロンでしか取り扱うことのできない「美容室専売品」のグリースです。
市販品に比べて、価格が少し高いと感じるかもしれません。しかし、そこには価格以上の、お客様の髪とスタイリングを本気で考えるからこその、明確な理由と価値が存在します。この記事では、その知られざる「市販品」と「美容室専売品」の違いについて、プロの視点から詳しく解説していきます。
違い1:そもそも目的が違う「開発コンセプト」
まず、両者の最も根本的な違いは、製品が作られる際の「開発コンセプト」にあります。市販品は、性別や年齢、髪質を問わず、幅広い層の方々に受け入れられるよう、比較的平均的な性能で、誰が使っても大きな失敗が起こりにくいように設計されていることがほとんどです。
一方で、美容室専売品は、私たちプロの美容師が、お客様一人ひとりの異なる髪質(硬い、柔らかい、くせ毛など)や、多様で繊細なデザインの要求に完璧に応えるための、「プロの道具」として開発されています。特定の目的を高いレベルで達成するために、性能を特化させた、高機能な製品が多いのが特徴です。
違い2:仕上がりの質を左右する「成分と処方」
その開発コンセプトの違いは、製品の「成分と処方」に明確に現れます。サロン専売品は、セット力や艶といった基本的な性能が非常に高いのはもちろんのこと、市販品ではコストの観点からなかなか実現が難しい、細やかな部分にまで徹底的にこだわっています。
例えば、「ベタつきの少なさ」「手のひらでの伸びの良さ」「驚くほどスムーズな洗い落ち」といった日々の使い心地を左右する「使用感」。そして、髪や頭皮への負担を軽減するための高品質な「ケア成分」の配合などです。「強力なセット力と、簡単な洗い落ち」といった、一見すると相反するような性能を、独自の技術力で両立させているのも、サロン専売品の大きな魅力です。
違い3:最適な一本と出会える「専門家によるカウンセリング」
これが、サロンでスタイリング剤を購入する最大の付加価値と言えるでしょう。市販品を選ぶ際は、無数に並んだ製品の中から、そのパッケージ情報だけを頼りに、自分一人で最適なものを見つけ出さなければなりません。
しかしサロンでは、あなたの髪質、骨格、ライフスタイル、そして「なりたいイメージ」を最も深く理解している、髪のプロフェッショナルである担当スタイリストが、その専門知識と経験に基づいて、数ある製品の中から「あなただけの一本」を責任を持って選び出します。この「専門家によるカウンセリング」こそが、製品の価格に含まれる、最も重要な価値なのです。
違い4:製品の性能を100%引き出す「本当の使い方」が学べる
どんなに優れたスタイリング剤を手に入れても、その使い方が正しくなければ、性能を十分に引き出すことはできません。サロンで製品を購入する大きなメリットは、その場で、あなたの髪質やヘアスタイルに合わせた最適な使い方や、ご自宅で簡単にできるプロならではのスタイリングのコツまで、直接レクチャーを受けられる点にあります。これは、単に製品を「買う」という行為を超えた、あなたの明日からのスタイリングを豊かにするための「体験」です。
まとめ
美容室専売品のグリースは、市販品と比較して、単に性能が高いというだけでなく、そこには「プロの知識と技術」、そして「あなたに寄り添うカウンセリング」という、目に見えない大きな価値が含まれています。スタイリング剤選びで、もう二度と失敗したくない。自分の魅力を最大限に引き出したい。そう本気で考えるのであれば、ぜひ一度、サロンでプロの提案を受けてみてはいかがでしょうか。最高の製品と、最高の使い方を知ることこそが、あなたの理想のヘアスタイルへの、最も確実な近道です。