坊主・短髪のセットはグリースで変わる|おしゃれに見せるスタイリング術
潔く、そして男らしいヘアスタイルの象徴である「坊主」。手入れが非常に楽である一方で、「スタイリングのしようがなく、いつも同じ印象に見えてしまう」「少し伸びてくると、まとまりがなく不潔に見えがち」といった悩みを抱えている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
しかし、そんなシンプルに見える坊主スタイルこそ、「ヘアグリース」をほんの少し加えるだけで、その印象を劇的に変え、単なる短髪から、洗練された「おしゃれ坊主」へと昇華させることができるのです。この記事では、坊主スタイルにグリースを使うことの効果と、その簡単なスタイリング方法について詳しく解説していきます。
なぜ「坊主」スタイルにグリースを使うのか
髪がほとんどないのに、なぜスタイリング剤を使う必要があるのか。そう思われるかもしれませんが、坊主スタイルにグリースを使うことには、明確で大きなメリットが存在します。
圧倒的な「清潔感」と「艶」をプラスする
これが、坊主スタイルにグリースを使う最大の理由です。短く刈り込んだ髪は、そのままの状態だと、どうしてもパサついて見えたり、角度によっては頭皮が乾燥して見えたりすることがあります。ごく少量のグリースを馴染ませ、髪一本一本に潤いのある「艶」を与えることで、驚くほど健康的で、手入れの行き届いた清潔感あふれる印象になるのです。
伸びかけの髪を美しくまとめる
坊主から少し髪が伸びてきた、数ミリから数センチの長さの時期。この頃になると、髪が様々な方向に伸びてしまい、まとまりがなく、どことなく不潔な印象を与えてしまいがちです。グリースの持つセット力を使えば、この不揃いな髪を、美しい毛流れに整え、綺麗なシルエットのまま、次のヘアスタイルへと移行していくことができます。
坊主スタイルに適したグリースの選び方
坊主スタイルのスタイリングでは、製品選びも重要です。強いセット力で髪を動かすというよりは、質感を向上させることが主な目的となるため、艶の出方を重視して選ぶのが良いでしょう。ウェット感が強く出るタイプを選べばシャープな印象に、自然な光沢感のタイプを選べばよりナチュラルな印象に仕上がります。また、髪が短く、スタイリング剤が頭皮に付着しやすいため、毎日のシャンプーで簡単に洗い流せる「水性グリース」を選ぶこと、そして可能であれば、頭皮への刺激が少ない成分でできた製品を選ぶことをお勧めします。
【長さ別】グリースを使った坊主のセット方法
坊主の長さによって、グリースの使い方は少し異なります。
数ミリの坊主スタイル
この長さの場合、スタイリングの目的は、主に「艶出し」と「頭皮の保湿」です。米粒半分ほどのごく少量のグリースを手のひらに薄く、透明になるまで伸ばし、頭皮を優しくマッサージするように、頭全体の丸みに沿って均一に馴染ませます。これだけで、乾燥を防ぎ、健康的な艶のある坊主スタイルの完成です。
少し長さのあるおしゃれ坊主・クルーカット
髪が1cm以上あるスタイルでは、「毛流れ」を意識します。まず、ドライヤーの風をトップから下に向かって当て、髪を頭皮に沿わせるようにタイトに乾かします。その後、適量のグリースを馴染ませ、手ぐしやコーム(櫛)を使い、撫でつけるようにして、まとまりのある綺麗なシルエットと毛流れを作ります。
GIカット・フェードボウズ
トップに長さを残し、サイドやバックを短く刈り上げたスタイルです。トップの少し長い髪を、前に流したり、サイドパートで分けたりと、グリースを使ってデザインします。サイドの短い部分は、薄く撫でつけるようにして艶を出し、トップとの質感のコントラストを際立たせると、よりお洒落に仕上がります。
坊主のセットで失敗しないための注意点
どの長さにも共通する注意点は、グリースの「つけすぎ」は絶対に避ける、ということです。髪が短い分、つけすぎてしまうと、スタイリングというよりも、単に「頭がベタついている」ように見えてしまいます。必ず、想像しているよりもさらに少ない量から始めることを心がけてください。また、頭皮への負担を避けるためにも、その日のうちに必ずシャンプーでしっかりと洗い流し、頭皮を清潔に保つことが特に重要です。
上質な質感を創り出すサロン専売グリース
ごまかしが一切効かない坊主スタイルは、使用するスタイリング剤の「質」が、そのまま仕上がりの品格に直結します。サロンで私たちが使用するプロ仕様のグリースは、「ベタつかない上質な艶」や「頭皮への優しさ」といった、ベリーショートスタイルに求められる性能を、最高レベルで両立させています。
まとめ
「坊主」という、最もシンプルで潔いヘアスタイルだからこそ、ヘアグリースによる「艶」という一手間が、その人の持つ清潔感やお洒落への意識を、雄弁に物語ります。いつもの坊主スタイルに、ぜひグリースをプラスして、ワンランク上の洗練された自分を演出してみてはいかがでしょうか。