汗でグリースは崩れる?夏のヘアスタイリングを維持するコツと選び方
夏の暑い日やスポーツを楽しむ時など、汗はヘアスタイルの維持にとって大きな課題となります。特に、艶やかな質感が魅力のヘアグリースを使っていると、「汗でベタベタになって崩れてしまうのではないか」「汗で溶けて流れてこないか」といった心配をされる方も多いのではないでしょうか。
せっかく朝に時間をかけてセットした髪型は、できるだけ一日中きれいに保ちたいものです。この記事では、ヘアグリースと汗の関係性に焦点を当て、汗をかく季節やシーンでもスタイリングを楽しむための対策や、製品選びのポイントについて詳しく解説していきます。
なぜ汗でヘアスタイルは崩れるのか
まず、汗がスタイリングにどのような影響を与えるのかを理解することが大切です。汗には水分だけでなく、塩分や皮脂なども含まれています。これらの成分がスタイリング剤と混ざり合うことで、本来のセット力が弱まり、スタイルが崩れる原因となります。また、頭皮にかく汗によって髪の根元が濡れてしまうと、髪全体のボリュームが失われ、ぺたんとした印象になってしまいます。
グリースの種類によって汗への耐性は異なる
「グリースは汗に弱い」と一概に言うことはできません。使用するグリースの種類によって、汗への耐性には大きな違いがあります。
水性グリース
現在、市場の主流となっているのが、水を主成分とする水性グリースです。このタイプは、シャンプーで簡単に洗い流せるという大きなメリットがありますが、その反面、汗のような多量の水分に触れると溶けやすく、セット力が低下してしまう傾向があります。
油性グリース
一方で、昔ながらの油性グリースは、油を主成分としているため水を弾く性質を持っています。そのため、水性グリースと比較すると汗の影響を受けにくく、作ったスタイルが崩れにくいという優れた耐水性を誇ります。ただし、その分シャンプーでは落ちにくいという特徴も併せ持っています。
汗をかく日のグリースの選び方と使い方
汗によるスタイルの崩れを最小限に抑えるためには、事前の対策が重要です。
選び方のポイント
汗を多くかくことが予想される日には、セット力が強く、比較的汗に強い「ハードタイプ」の水性グリースや、耐水性に優れた「油性グリース」を選ぶと良いでしょう。製品によっては耐湿性を高める成分が配合されているものもあります。
使い方のコツ
スタイリング剤の付けすぎは、汗と混ざった際の不快なベタつきを増長させる原因になります。普段よりもやや少なめの量を意識し、手のひらでよく伸ばしてから、髪全体に薄く均一に馴染ませることが大切です。仕上げに、スタイルを固定するヘアスプレーを軽く全体にかけることで、スタイリング剤の表面がコーティングされ、汗や湿気から髪型を守る効果が高まります。
汗をかいた後の丁寧なヘアケア
汗をかいた日の夜は、特に丁寧なヘアケアを心がけることが大切です。汗と皮脂、そしてスタイリング剤が混ざり合った状態で頭皮を放置してしまうと、毛穴の詰まりやニオイ、かゆみといった頭皮トラブルを引き起こす原因になりかねません。帰宅後はできるだけ早くシャワーを浴び、シャンプーでその日の汚れをしっかりと洗い流しましょう。特にセット力の強い製品を使った日は、シャンプー前の予洗いを念入りに行うことをお勧めします。
機能性に優れたサロン専売品という選択肢
スタイリング剤の中には、ただセット力が強いだけでなく、プロの現場で求められるような、より高度な機能性を持つ製品が存在します。サロンで取り扱っている専門の製品には、「汗や湿気に強いのに、シャンプーでは簡単に落とせる」といった、一見すると相反するような性能を高いレベルで両立させたものもあります。ご自身のライフスタイルや髪の悩みを担当のスタイリストに相談することで、数ある選択肢の中から最適な一品を見つけることができます。
まとめ
汗をかく日のヘアスタイリングは、グリースの種類選び、適切な使い方、そして丁寧なアフターケアという三つのポイントを意識することが重要です。正しい知識と対策を身につければ、夏の暑い日やアクティブなシーンでも、汗を気にすることなく、自分らしいヘアスタイルを存分に楽しむことができるでしょう。