【剛毛の男性へ】ヘアオイルで髪は変わる。プロが教える選び方と究極の使い方
硬く、多く、そして、まとまらない。ご自身の「剛毛」という髪質を、スタイリングが難しいだけの厄介な存在だと感じてはいませんか。もし、その悩みを解決し、髪をしなやかに、そして扱いやすく変える「魔法の一滴」があるとしたら、試してみたいと思われませんか。その答えこそ、今や性別を問わず、美しい髪を目指すすべての方の必需品となりつつある「ヘアオイル」です。これまで女性向けのアイテムだという印象が強かったかもしれませんが、実はこのヘアオイルこそ、剛毛男性の尽きない悩みを解決へと導く、最強の味方なのです。
なぜ今、剛毛の男性にこそ「ヘアオイル」が必要なのか
ヘアオイルが剛毛の髪質に対してなぜこれほどまでに効果的なのか、その理由は三つの大きなメリットに集約されます。一つ目は、髪に「圧倒的なまとまり感」を与えてくれることです。オイルが髪一本一本を薄いヴェールでコーティングすることで、剛毛の広がりやパサつきを物理的に抑え込み、特に湿気の多い日でもスタイルが崩れにくい状態を保ちます。二つ目は、「健康的なツヤ」を与えてくれること。乾燥しがちな剛毛に、失われがちな油分を直接補給することで、品のある美しいツヤが生まれ、清潔感のある印象を演出します。そして三つ目は、ドライヤーの熱や紫外線、摩擦といった日々のダメージから髪を「保護」してくれる役割です。
剛毛のためのヘアオイル、失敗しない選び方
最適な一本を見つけるためには、いくつかのポイントがございます。まず注目すべきは、オイルの「質感(重さ)」です。ヘアオイルには、サラサラとした軽い使用感のものから、とろりとした重めの使用感のものまで様々です。剛毛の持つ強い反発力や広がりをしっかりとコントロールするためには、ある程度の重さがあり、髪をしっとりとまとめてくれる「しっとりタイプ」や「高保湿タイプ」と記載された製品を選ぶのが基本となります。また、保湿力や補修効果の高いアルガンオイルやホホバオイルといった、植物由来の成分に注目してお選びいただくのも良いでしょう。
効果を120%引き出す、プロ直伝の正しい使い方
最高の製品を手に入れても、使い方を誤ると、ベタつきの原因になったり、効果を十分に発揮できなかったりします。ぜひ、プロが実践する正しい使い方をマスターしてください。
最適なタイミングは、お風呂上がりの「濡れた髪」に
ヘアオイルを付ける最も効果的なタイミングは、タオルで優しく水分を拭き取った後、髪がまだ濡れている状態です。この時に付けることで、成分が髪に浸透しやすくなるだけでなく、その後のドライヤーの熱から髪をしっかりと守ってくれます。
付け方の黄金ルール
ベタつきを防ぐ最大のコツは、「付けすぎない」ことです。まずは1プッシュ程度を手のひらに取り、両手のひら、そして指の間まで、オイルが透明になるまで完璧に伸ばしてください。このひと手間が、髪にムラなく均一に塗布するための、最も重要な工程です。付ける際は、最も乾燥しやすい毛先から始め、次に髪の中間へ。そして、最後に手に残ったごくわずかな量を、髪の表面や前髪に撫でるようにして馴染ませます。根元に直接付けてしまうと、ボリュームダウンやベタつきの原因となるため、注意しましょう。
ヘアオイルを「スタイリング剤」として活用する
ヘアオイルは、ケアアイテムとしてだけでなく、スタイリング剤としても非常に優秀です。スタイリングの仕上げに、乾いた髪へ少量を馴染ませることで、流行の濡れ髪のような、ツヤのある束感を演出することができます。また、普段お使いのワックスにオイルを数滴混ぜて使うと、セット力を保ちながらパサつきを抑え、美しいツヤのある仕上がりになります。
最高のオイル体験は、最高の「ベースカット」から
これまでヘアオイルの素晴らしい効果について解説してまいりましたが、その効果を最大限に引き出すためには、全ての土台となる「ヘアカット」が完璧に整っていることが不可欠です。髪が広がる原因となる部分の毛量を的確に調整し、オイルを付けた時に、髪が自然にまとまり、美しい束感が生まれるように計算してカットを施す。それこそが、お客様一人ひとりの髪質と骨格を熟知した、プロの理容師にしかできない繊細な技術です。私たち誠実な理容師は、お客様の髪に最適なヘアオイルをご提案できるだけでなく、その一滴が最大の効果を発揮するヘアスタイルをデザインする専門家です。ぜひ一度、その髪のお悩みを、私たちにご相談ください。