【剛毛のブリーチ毛でお悩みの男性へ】そのシャンプー、間違っていませんか?髪の命運を分ける、正しい選び方
念願だった透明感のあるハイトーンカラーを手に入れたものの、日々のシャンプーのたびに、髪はギシギシと音を立てるように絡まり、美しいはずの色は日に日に抜け落ちていく。そして、乾かした後の髪は、以前にも増してゴワゴワに。「剛毛だから、ブリーチなんてするべきではなかった」と、鏡の前で後悔の念に駆られてはいませんか。その深刻なお悩みは、お客様がブリーチ後の髪に対して、毎日使っている「シャンプー」の選び方と、その「洗い方」を正しく行うことで、大きく改善される可能性があります。
なぜ「剛毛のブリーチ毛」は、シャンプー選びがこれほどまでに重要なのか
まず、お客様の髪が、今どのような状態にあるのかを正しくご理解いただくことが重要です。剛毛のブリーチ毛とは、元々の「硬さ」と、ブリーチによるダメージで髪の内部がスカスカになった「脆さ」が同居している、非常にデリケートで矛盾した状態です。この無防備な髪に、市販されているような洗浄力の強いシャンプーを使ってしまうと、ただでさえ敏感になっている頭皮を刺激し、髪の表面を覆うキューティクルをさらに傷つけ、きしみや切れ毛を深刻化させてしまいます。また、洗浄のたびに、ブリーチによって入れたデリケートな色素が、髪の内部から容赦なく流れ出てしまい、色落ちを劇的に早めてしまうのです。
髪の崩壊を食い止める。シャンプー選び、3つの絶対条件
この極めてデリケートな髪の状態を守り、美しさを維持するためには、シャンプー選びにおいて、以下の三つの条件を絶対に満たす必要がございます。
条件1:「優しさ」こそが正義。洗浄成分で選ぶ
まず最も重要なのが、シャンプーの心臓部である洗浄成分です。ブリーチ毛には、刺激が少なく、髪と頭皮の潤いを守りながら優しく洗い上げる「アミノ酸系」や「ベタイン系」の洗浄成分が絶対条件となります。
条件2:「補修」と「保湿」を同時に。ケア成分で選ぶ
次に、ブリーチによって失われてしまった髪の栄養分を、洗いながらにして補給してくれるケア成分に注目しましょう。髪の主成分である「ケラチン」や、髪の強度を高める「マレイン酸」などが配合された、ダメージ補修に特化した製品が理想的です。
条件3:「美しさを維持する」カラーキープ成分で選ぶ
そして、美しいハイトーンを一日でも長く楽しむためには、色落ちを防ぐための成分が不可欠です。ブリーチ後の特有の黄ばみを抑えてくれる「紫色素」が配合された紫シャンプー(通称ムラシャン)や、褪色そのものを穏やかにする「ヘマチン」といった成分が配合された、カラーケア専用のシャンプーをお選びください。
ダメージを最小限に抑える、プロのシャンプー術
最高のシャンプーを選んだとしても、その洗い方が乱暴であっては意味がございません。まず、お湯の温度はぬるめに設定し、シャンプー前には髪と頭皮を優しく十分にすすぎます。シャンプーは手のひらで完璧に泡立て、そのきめ細かな泡をクッションにするように、髪に乗せてください。決して髪の毛同士をゴシゴシと擦り合わせず、指の腹で頭皮を優しくマッサージするように洗うのが鉄則です。カラーシャンプーの場合は、泡を付けたまま数分間放置することで、色素が髪に浸透しやすくなります。すすぎは、髪が絡まないよう、優しく、しかしシャンプー剤が残らないように、時間をかけて丁寧に行いましょう。
そのデリケートな髪、専門家の「診断」が必要です
剛毛のブリーチ毛は、お客様一人ひとりのダメージのレベル、元々の髪の体力、そして残留している色素の状態が全く異なる、極めて複雑な状態にあります。市場に溢れる無数のケア製品の中から、今のあなたの髪に本当に必要な成分が何かを、ご自身だけで判断するのは不可能に近いと言えるでしょう。私たち誠実な理容師は、お客様の髪を直接見て、触れて、その状態を正確に診断できる「髪のドクター」です。その診断に基づき、お客様のためだけの最適なシャンプーやケア製品を処方し、サロンでしかできない集中補修トリートメントを行うことで、髪の崩壊を防ぎ、美しいハイトーンカラーを一日でも長く楽しむための、最善のサポートをさせていただくことができます。
その深刻なダメージの悩み、一人で抱え込まずに、ぜひ一度、私たち髪の専門家にご相談ください。