【プロ直伝】フェードカットをジェルでセットする方法|失敗しないコツと使い方
サイドをシャープに刈り上げたフェードカット。そのクリーンな魅力を最大限に引き出す整髪料として、プロの理容師が特におすすめするのが**「ジェル」**です。
ジェルの持つウェットなツヤ感と圧倒的なキープ力は、フェードの美しいグラデーションを際立たせ、一日中清潔感のある完璧なスタイルを維持してくれます。
しかし、「ジェルは扱いが難しそう」「バリバリに固まりすぎるのが苦手…」といったイメージから、使うのをためらっている方もいるかもしれません。
この記事では、そんなあなたのために、フェードカットに最適なジェルの選び方から、プロが実践する失敗しないセット方法、そしてよくある悩みの解決策まで、すべてを徹底的に解説します。
なぜフェードカットのセットに「ジェル」がおすすめなのか?
ポマードやワックスなど、様々な整髪料がある中で、なぜ特にジェルがフェードカットと相性が良いのでしょうか。それには明確な理由があります。
- 圧倒的なキープ(ホールド)力ジェル最大の武器は、その高いセット力です。一度固めると、風や湿気、汗にも強く、朝作ったスタイルが夜までほぼ崩れません。アクティブに動く日でも、髪型を気にする必要がなくなります。
- 清潔感を際立たせるツヤ(ウェット感)ジェル特有の濡れたようなツヤは、フェードの刈り上げ部分とのコントラストを美しく強調し、スタイル全体に清潔感と色気を与えます。ビジネスシーンでも好印象間違いなしです。
- 高い再現性と操作性ジェルは水分と馴染みやすく、半乾きの髪につけることで、まるで髪が濡れているかのような質感をそのままキープできます。乾いた髪にワックスをつけるよりも、イメージ通りの形を作りやすいのが特徴です。
フェードスタイルに合うジェルの選び方
ジェルと一言で言っても、様々な種類があります。自分のスタイルに合ったものを選ぶのが、セット成功への第一歩です。
- セット力の強さで選ぶフェードカットのセットで基本となるのは、**「ハード」または「スーパーハード」**と表記されているセット力の強いジェルです。短い髪をしっかり立たせたり、オールバックや七三分けを一日中キープしたりするのに適しています。
- 仕上がりの質感で選ぶジェルには、速乾性がありガチッと固まる「フリーズタイプ」と、ツヤ感が強くしっとり仕上がる「ウェットタイプ」があります。ビシッと固めたいならフリーズタイプ、濡れ感をより強調したいならウェットタイプがおすすめです。
【完全版】ジェルを使ったフェードカットのセット方法
それでは、いよいよ実践編です。以下のステップを守れば、誰でも簡単にプロ級のジェルセットができます。
STEP 1:髪をしっかり濡らし、タオルドライする
ジェルセットの成否は、髪の水分量で決まります。乾いた髪に直接ジェルをつけると、伸びが悪くムラの原因になります。
まずは髪全体を根元からしっかり濡らし、タオルで優しく拭いていきましょう。髪から水が滴らない、7〜8割ほど乾いた「半乾き」の状態がベストです。
STEP 2:ジェルを適量手に取る
次に、ジェルを手に取ります。量の目安は、髪の長さにもよりますが500円玉大程度。最初から多く取りすぎず、足りなければ後から足すようにしましょう。つけすぎは、重さでスタイルが潰れたり、乾きにくくなったりする原因になります。
STEP 3:手のひらで伸ばし、素早く髪になじませる
手に取ったジェルを、両方の手のひら、指の間までしっかりと均一に伸ばします。そして、ジェルが乾き始める前に、手早く髪全体になじませていきます。
「バック→サイド→トップ」の順で、髪の内側に指を入れ、根元から毛先に向かって揉み込むようにつけるのがコツです。表面だけにつけると、中途半端なセットになってしまいます。
STEP 4:コームや手ぐしで形を整える
ジェルが全体になじんだら、固まりきる前に素早く形を整えます。
- オールバック:手ぐしでざっくりと後ろにかきあげるように流すと、ラフで男らしい毛流れが生まれます。
- 七三分け(サイドパート):コーム(櫛)を使って分け目をきっちりと作り、面を整えるように流すと、クラシカルで美しいシルエットが完成します。
ジェルセットのよくある失敗と解決策
ジェルセットで多くの人が経験する失敗とその解決策をご紹介します。
- 失敗例1:「白い粉が出てくる(フレーキング)」
- 原因:ジェルが乾いた後に、何度も髪を触ってしまうことが主な原因です。また、ジェルのつけすぎや、製品自体の質も関係します。
- 対策:一度セットしたら、髪には極力触らないようにしましょう。また、適量を守ることも重要です。
- 失敗例2:「根本が潰れてボリュームが出ない」
- 原因:髪が乾きすぎた状態でジェルをつけているか、根元までしっかりジェルがついていない可能性があります。
- 対策:必ず半乾きの状態で、根元を意識してジェルをつけるようにしましょう。
ジェルセットが映えるのは、完璧なカットがあってこそ
ここまでジェルの使い方を解説してきましたが、最も大切なことをお伝えします。それは、美しいジェルセットは、土台となる完璧なカットがあって初めて完成するということです。
髪が伸びてきていたり、ご自身の骨格や毛流れに合わないカットだったりすると、いくら正しい方法でセットをしても、理想のスタイルを作ることはできません。
私たちプロの理容師は、お客様の髪質や生えグセを見極め、「ジェルでセットした時に最も格好良く見える」ように、毛量や毛流れをミリ単位で調整しながらカットしています。
もしあなたが、「もっと完璧なジェルセットをしたい」「自分に本当に似合うスタイルを見つけたい」と感じているなら、ぜひ一度、サロンにお越しください。最高のカット技術と、あなたに合った最適なジェルセットの方法を、責任を持ってご提案します。